1893年に綿糸商として大阪で産声を上げた株式会社ヤギは、130年以上の歴史を誇る老舗繊維専門商社だ。繊維の原料・素材(マテリアル)から完成品のアパレル、自社ブランドの企画・リテールまで、繊維サプライチェーンを川上から川下まで一貫して手掛けるビジネスモデルが最大の特徴である。

近年、イタリア・ミラノを拠点とするダウンジャケットブランド「TATRAS(タトラス)」の急成長がヤギ全体の業績をけん引している。2026年3月期にタトラスは売上高122億円・経常利益21億円を計上し、いずれも過去最高を更新。店舗数も22店舗から30店舗へ拡大するなど、ブランドビジネスとしての存在感が大きく高まっている。

東証スタンダード市場に上場しながらも、創業家による長期的な経営のもとで、スピード感ある意思決定とブランド育成への投資を続けている点が、同社をユニークな転職先候補に押し上げている。

本記事では、転職エージェントの視点から株式会社ヤギの事業内容・組織文化・年収水準・選考対策まで徹底解説する。繊維・アパレル・ブランドビジネスへの転職を検討している方にとって、判断材料となる情報をまとめた。

企業概要

項目内容
会社名株式会社ヤギ
設立1918年(創業1893年)
代表取締役八木隆夫
本社大阪府大阪市中央区久太郎町2-2-8 八木ビル
資本金約10億8,800万円
従業員数799名(連結、2026年3月末現在)
上場区分スタンダード市場(証券コード7460)
売上高859億34百万円(2026年3月期、連結)
平均年収約849万円程度(日経新聞データ)
平均年齢39.8歳程度
平均勤続年数15.1年程度
事業内容繊維素材・アパレル製品・自社ブランド(TATRAS等)の企画・販売・リテール、不動産事業

株式会社ヤギは創業130年超の老舗繊維専門商社でありながら、近年のブランドビジネスへの注力により財務的な成長が加速している。2026年3月期の連結業績は売上高859億円(前期比3.1%増)、営業利益42億円(同18.3%増)、純利益36億円(同39.8%増)と増収増益を達成し、純利益は過去最高を更新した。

平均勤続年数15.1年という数字は、社員が長期的にコミットしやすい職場環境であることを示している。一方、平均年収849万円という水準は繊維・アパレル業界の中でも特筆すべき高さであり、規模感以上の報酬を提供できる収益構造が背景にある。

主な事業内容

株式会社ヤギの事業は、繊維サプライチェーンに沿って4つのセグメント(マテリアル・アパレル・ライフスタイル・ブランド・リテール)と不動産事業で構成されている。繊維原料から最終消費者への販売まで、川上から川下を一貫してカバーする垂直統合型のビジネスモデルが同社の独自性だ。

2026年3月期の事業別構成比は、アパレル51%・ブランド・リテール15%・マテリアル28%・ライフスタイル6%となっており、アパレル事業が事業の中心を占めながら、ブランド・リテール事業の比重が高まっている傾向がある。

マテリアル事業(繊維素材)

マテリアル事業は、糸・生地・テキスタイルなどの繊維原材料・素材を仕入れ・企画して、アパレルメーカーや産業用途の顧客に供給する事業だ。ヤギグループ全体の売上の約28%を占める基幹事業の一つである。

単なる仕入れ・販売にとどまらず、紡績メーカー・加工場とのパートナーシップにより機能性・高品質なテキスタイルの独自開発にも取り組んでいる点が特徴だ。環境配慮型素材・サステナブルテキスタイルへの需要が高まる中、マテリアル部門の専門性はますます重要になっている。

アパレル事業(衣料品OEM・ブランド卸)

アパレル事業は、国内外のアパレルブランドからの受注を受けて衣料品の企画・生産管理・輸入を担うOEM事業と、ブランド品の卸売を中心とした事業で、売上の約51%を占めるヤギ最大の事業セグメントだ。

1万社以上との取引実績を持つ広大な顧客基盤が強みであり、ファッションブランド・セレクトショップ・百貨店など多様な取引先との関係が蓄積されている。アパレルの商品企画から生産管理・品質管理・物流まで一気通貫で対応できる能力が、取引先からの信頼を支えている。

ブランド・リテール事業(TATRASなど自社ブランド)

ブランド・リテール事業は、ヤギの近年の成長をけん引する最も注目すべき事業だ。売上高の約15%を占めるが、収益性においては群を抜く高水準を誇る。中心となるのが、イタリア・ミラノのデザインチームを擁するダウンジャケットブランド「TATRAS(タトラス)」だ。

TATRASは軽くて暖かく美しいシルエットのダウンジャケットで高いブランド力を築いており、2026年3月期に売上高122億円・経常利益21億円と過去最高を更新した。国内30店舗体制へ拡大中で、さらなる成長余地がある。ブランドビジネスの醍醐味を味わえる事業として、転職者からの関心も高い。

ライフスタイル事業

ライフスタイル事業は、床材・タオル・カーテン・ベッドリネンなど住宅・インテリア分野の繊維製品を扱う事業で、売上の約6%を占める。アパレル一本ではなく、生活全般にわたる繊維製品へと事業領域を広げることで、市場変動リスクを分散している。

繊維の専門知識を活かしながらインテリア・住宅業界とのビジネスに携わりたい人には、独自のキャリア機会を提供する事業だ。

株式会社ヤギの強み

強み1. 130年超の歴史と1万社以上の顧客ネットワーク

1893年の創業から130年以上にわたって蓄積された顧客基盤と業界での信用は、競合が短期間で構築できる類のものではない。1万社以上の取引実績は、繊維・アパレル業界のほぼあらゆる領域に張り巡らされたネットワークとして機能する。

転職者にとっての意味合いとして、入社後すぐにこの巨大なネットワークを活用した仕事ができる点が大きな魅力だ。顧客開拓のゼロスタートではなく、既存の信頼関係の上で成果を出しやすい環境が整っている。

強み2. 繊維サプライチェーンの川上から川下まで一貫カバー

素材(マテリアル)からアパレル製品、ブランド・リテールまでを一社で担える垂直統合型のビジネスモデルは、繊維専門商社としての唯一無二の強みだ。顧客は「ヤギ一社に任せれば繊維関連は全て対応してもらえる」という信頼感を持てる。

この垂直統合モデルは、各セグメントのシナジーを生み出すとともに、顧客の調達コスト削減・品質管理の一元化に貢献できる。複数の事業部門にまたがるキャリアパスも描きやすく、社内での多様な経験が積める。

強み3. TATRASブランドという成長エンジン

「TATRAS(タトラス)」は単なる商品ラインではなく、ヤギのビジネス変革の象徴だ。繊維専門商社という「中間流通業者」の立場から、消費者に直接価値を届ける「ブランドオーナー」へとヤギが進化していることを体現している。

転職者の観点では、急成長ブランドの運営に携わりながら、ブランドマネジメント・マーケティング・リテール経営の知識を実践的に習得できる環境として価値が高い。ファッション業界でブランドビジネスに関わりたい人にとって、理想的なフィールドだ。

強み4. 財務の健全性と過去最高益更新の勢い

2026年3月期に純利益36億円という過去最高を達成した財務実績は、ヤギの事業の底堅さと成長性を示している。売上高859億円・営業利益率5%程度という水準は繊維商社としては良好な収益性だ。

財務基盤の安定は、社員への処遇(報酬・福利厚生・研修投資)にも好影響を与える。成長期の会社で上昇トレンドに乗って働きたい人には、現在のヤギはタイミングとして魅力的な時期といえる。

強み5. 平均勤続年数15.1年が示す職場環境の安定性

平均勤続年数15.1年は、単純計算で社員の多くが15年以上在籍していることを意味する。アパレル・繊維業界全体が人材の流動性が高い業界であることを考えると、この数字は特筆すべき定着率だ。

長く働き続ける社員が多いということは、職場環境・待遇・キャリアパスへの満足度が一定以上であることを示唆している。転職を考える際の「安心感」として、この数字は重要な判断材料となる。

強み6. 大阪本社とグローバルな視野の両立

大阪を本拠地としながら、イタリア(TATRAS本部)・中国・東南アジア(生産拠点)・欧米(調達・ブランド市場)など、グローバルなビジネスネットワークを持つ。国内を基盤にしながらも国際的な視野でビジネスを展開したい人に合った環境だ。

株式会社ヤギの年収事情

株式会社ヤギの年収水準は、繊維・アパレル業界の中でも特に高い水準にある。日経新聞が報じる平均年収849万円という数字は、多くの一般的な中堅上場企業を大きく上回り、総合商社や大手メーカー水準に匹敵する。

職種別の想定年収レンジ

職種想定年収レンジ
アパレル・素材営業(若手)500万〜650万円程度
アパレル・素材営業(中堅)650万〜900万円程度
ブランド事業営業(若手)520万〜700万円程度
ブランド事業営業(中堅)700万〜1,000万円程度
商品企画・バイヤー600万〜900万円程度
管理職(課長クラス)900万〜1,200万円程度
マーケティング・ブランドマネージャー700万〜1,100万円程度
財務・経理・管理部門500万〜800万円程度
リテール店舗スタッフ(正社員)350万〜550万円程度
幹部(部長・執行役員クラス)1,200万〜1,500万円程度

※上記はすべて推計値。実際の年収は経験・実績・等級によって異なる。

給与制度の特徴

ヤギの給与体系は、基本給+賞与という一般的な構成をベースにしながら、成果・実績を加味した賞与の変動がある形と考えられる。特にブランド事業が好調な近年は、会社業績に連動した賞与水準の上昇も期待できる状況だ。

創業家主導の経営体制のため、意思決定がシンプルで、優秀な人材への報酬面での処遇が機動的に行われやすい文化があるとも推測される。長期勤続者が多いという事実は、勤続に伴う着実な昇給が機能していることを示唆している。

年収を見る際の注意点

  • 平均年収849万円はヤギ単体(正社員平均)の数値と考えられる。リテール子会社や関連会社の契約社員・パート等は含まない点に注意
  • リテール部門(直営店スタッフ等)は営業・商社部門より年収水準が低い傾向があり、入社部門・職種によって差が大きい
  • 転職時の初年度年収は前職水準・経験年数を踏まえて個別交渉となるため、エージェント経由での事前情報収集が有効
  • 昇給は勤続年数×成果の複合評価と推定されるため、成果を出しながら継続勤務することで年収アップを図りやすい

株式会社ヤギの働き方・福利厚生

勤務時間・休日

フレックスタイム制を導入しており、コアタイムを設けながら柔軟な勤務時間管理が可能とされている。年間休日は123日程度で、週休2日(土日祝)が基本だ。アパレル業界にしては残業が月20〜30時間程度にとどまるとされており、業界平均と比較して働きやすい環境が整っている。

リモートワーク

一定期間、週2回程度のリモートワーク実施実績がある。ただし、商社ビジネスの性質上、顧客訪問・サンプル確認・展示会対応など対面が必要な業務も多く、完全リモートにはなりにくい。所属部門・業務内容によって実態は異なるため、採用面接時に確認することを推奨する。

福利厚生

  • 健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険(社会保険完備)
  • 通勤手当(規定による)
  • フレックスタイム制度(コアタイムあり)
  • 育児休業・育児短時間勤務制度
  • 介護休業制度
  • 退職金制度
  • 社員持株会(上場企業として整備)
  • 財形貯蓄制度
  • 健康診断・人間ドック補助
  • 各種慶弔休暇・慶弔見舞金
  • 教育研修制度(繊維・アパレル専門知識、語学研修等)
  • 年次有給休暇(法定通り、取得推奨)

注意点

アパレル・繊維業界の繁忙期(春夏・秋冬のシーズン切り替え時期)には業務が集中する傾向がある。また、展示会・海外生産拠点への出張など、不定期な移動が発生することもある。職種によっては出張頻度が高くなる点は事前に理解しておきたい。

株式会社ヤギの社風・カルチャー

一言で表すなら「老舗の変革者」

130年以上の歴史を持つ老舗でありながら、「TATRAS」に代表されるブランド事業への積極的な転換を図るヤギの社風は「老舗の変革者」と表現できる。伝統的な商社の堅実さを保ちながら、ブランドビジネス・グローバル展開という新しい挑戦を続けている。

大阪の商人文化に根ざした実利主義的な感覚がベースにありつつ、ファッション・ライフスタイルという感性の領域でのクリエイティブな発想も必要とされる。この「実利×感性」のバランスが、ヤギで働く人材に求められる独自の素質だ。

評価される人物像

  • 繊維・アパレル業界への深い関心と市場感覚を持つ人
  • 老舗の信頼を大切にしながら、変革に向き合える柔軟性を持つ人
  • 顧客・取引先との長期的なパートナーシップを構築できる人
  • 売上・収益に対して責任感を持ち、自律的に動ける人
  • グローバルな視野と語学力(英語・中国語等)を持つ人
  • ブランドの価値と顧客体験を深く理解しようとする姿勢を持つ人

表面的なイメージと実態の差

「老舗繊維商社」というと保守的なイメージを持つ方も多いが、TATRASブランドの急成長に象徴されるように、ヤギは変革のスピードが速い会社に進化している。意思決定の速さ・新事業への投資姿勢・ブランドビジネスへのコミットは、同規模の上場企業の中でも際立っている。

一方で、「商社」であることの本質は変わらず、仕入れ・販売・在庫のコントロールという商社機能の基本が事業の根幹を成している。派手な面だけでなく、地道なサプライチェーン管理・品質管理・取引管理という地力も求められる仕事だ。

株式会社ヤギの転職難易度

難易度:4級(高め)

株式会社ヤギへの転職は、繊維・アパレル業界での実務経験または高い商社的な素養が求められるため、難易度はやや高い。特に年収水準が高いことから、即戦力としての活躍が期待され、選考での審査も厳しくなる傾向がある。

ただし、ブランド・リテール事業の拡大に伴い採用ニーズが高まっており、適切な経験を持つ人材には門戸が開かれている。転職エージェント経由での情報収集と、適切な時期への応募が鍵となる。

理由1. 高い専門性と業界経験の重視

繊維・アパレル業界の商社機能はB to Bのサプライチェーン管理が中心であり、素材知識・生産管理・品質管理など専門的なノウハウが求められる。全くの異業種からのキャリアチェンジは即戦力採用では難しく、「繊維・アパレル×商社的な素養」を持つ人材が優遇される。

ブランド・リテール事業については、ラグジュアリー・プレミアムブランドのビジネス経験やリテール経験を持つ人が即戦力として評価される可能性がある。

理由2. 高い年収水準が示す高いハードル

平均年収849万円という水準を提供できる企業は、それに見合う生産性・成果を求める。選考では「自分が入社してどのような価値を生み出せるか」を具体的に示すことが必要で、過去の実績の質と量が厳しく見られる。

理由3. 採用ポジションの限定性

大企業ではないため(連結800名規模)、各部門の採用枠は限られる。欠員補充型の採用も多く、希望するポジションの求人が出るタイミングを見計らう必要がある。長期的に転職活動を続けながらチャンスを待つ姿勢も必要だ。

株式会社ヤギの主な募集職種

繊維・アパレルビジネスの各フェーズに対応した以下の職種で採用が行われている。

  • 素材・テキスタイル営業(マテリアル部門、素材の企画・販売)
  • アパレル法人営業(アパレルメーカー・ブランド向けのOEM・卸売提案)
  • 日用品・アパレル・インテリア法人営業(繊維・アパレル商材の法人営業)
  • 商品企画・MD(マーチャンダイザー)(アパレル・ライフスタイル製品の企画)
  • ブランドマネージャー(TATRASを含む自社ブランドの運営・戦略立案)
  • マーケティング戦略(ブランドマーケティング・デジタルマーケティング)
  • バイヤー(素材・製品の調達・発注)
  • 生産管理・品質管理(国内外工場との生産進行管理)
  • 貿易・国際業務事務(輸出入手続き・通関・貿易業務)
  • リテール店舗スタッフ(TATRAS等直営店でのブランドアンバサダー)
  • 営業事務(受発注・顧客対応・見積管理)
  • 経理・財務事務(上場企業として財務報告を担う部門)

株式会社ヤギに向いている人

タイプ1. 繊維・アパレル業界のプロとして深化したい人

素材・生地・縫製・ファッションという繊維・アパレルの世界に情熱を持ち、この業界でのキャリアを深めたい人には最適の環境だ。1万社以上の取引実績を持つ老舗商社での経験は、業界内でのキャリア価値を大きく高める。

タイプ2. ブランドビジネスの成長に携わりたい人

TATRASに代表されるブランドビジネスの急成長局面に携わりたい人には、今がまさに絶好のタイミングだ。ブランドの拡大フェーズで仕事を担うことで、急速なビジネス成長の中で実力を磨ける。ブランドマネジメント・リテール運営・デジタルマーケティングなど幅広い機会がある。

タイプ3. グローバルな視野でビジネスをしたい人

イタリア・中国・東南アジアとのビジネスに関わりながら、国際的な感覚を養いたい人には魅力的な環境だ。TATRASのイタリアチームとの協働、海外生産拠点との交渉など、グローバルなビジネス経験を積める機会が豊富にある。

タイプ4. 高年収と安定を両立させたい人

繊維・アパレル業界で高い年収を実現したい人に、ヤギは最有力候補の一つだ。平均年収849万円という水準は業界トップクラスであり、長期勤続による着実な昇給実績も示している。

タイプ5. サステナブルファッションに関心がある人

繊維業界においてサステナビリティへの対応は喫緊の課題となっており、ヤギも環境配慮型素材や生産プロセスの改善に取り組んでいる。SDGs・サステナブルビジネスに関心を持つ人が、繊維商社という現場でその関心を活かせる環境だ。

株式会社ヤギに向いていない人

批判ではなくミスマッチ防止のため、以下のタイプは入社後にギャップを感じやすい。

  • タイプ:繊維・アパレルへの関心が全くない人 — 業界特化型の商社であるため、繊維・ファッションという領域への一定の興味がなければ、業務の意味を見出しにくくなる
  • タイプ:ITやテクノロジー領域での仕事がしたい人 — 主力ビジネスは繊維・アパレルの商社機能であり、テックベースのキャリアを築きたい人には向かない
  • タイプ:転勤・出張を一切したくない人 — 大阪本社に加え東京オフィスもあるが、海外出張・国内出張が一定程度発生する可能性がある
  • タイプ:スタートアップ的な文化を求める人 — 130年超の老舗企業であり、歴史に基づく商慣行・社内文化が存在する。急進的な変化よりも既存の強みを活かして変革するスタイルを好む文化だ
  • タイプ:短期での大幅な役職・ポジションアップを望む人 — 平均勤続年数15.1年という安定した社員構成は、ポストが頻繁に空かないことも意味する

株式会社ヤギの選考対策

選考対策1. 繊維・アパレル業界への理解と愛着を示す

ヤギは繊維・アパレルという特定業界に特化した会社だ。選考において、「なぜ繊維・アパレル業界なのか」「ヤギのビジネスモデルのどこに魅力を感じるか」を具体的に語れることが重要になる。

TATRASブランドについて実際に調べ(可能であれば購入・体験して)、そのブランドの価値と市場での位置づけを自分の言葉で語れる準備をしておくと、面接官に強い印象を残せる。

選考対策2. 商社的な素養(仕入・販売・在庫管理の理解)をアピールする

専門商社として、仕入・在庫・販売・物流というサプライチェーン管理の基本を理解していることを示すことが有効だ。過去の職務経験の中で、商材の調達・在庫コントロール・顧客への提案販売に関わった経験があれば積極的に語ろう。

「商社的な仕事のやり方(在庫リスクを取る・売り場を作る・関係者を調整する)」を自分の言葉で語れる候補者は、面接官の共感を得やすい。

選考対策3. グローバルな視野と語学力をアピールする

イタリア・中国・東南アジアとの国際的なビジネスを展開するヤギにとって、グローバルな視野と語学力は大きなアドバンテージになる。英語または中国語のビジネスレベルでの活用経験があれば、積極的にアピールしたい。

海外への出張・駐在経験・留学経験なども、グローバルな感覚の証明として有効だ。

選考対策4. 長期的な成長意欲と定着の意思を示す

平均勤続年数15.1年という定着率の高い会社は、採用した人材が長期的に活躍することを期待している。「5年後・10年後にどのような姿でいたいか」というキャリアビジョンを、ヤギの事業と絡めて語れる準備をしておくことが重要だ。

「ブランド事業の拡大に際してどのような役割を担いたいか」「繊維サプライチェーンの川上から川下まで理解した総合的な商社マンになりたい」など、具体的なビジョンがあると好印象だ。

選考対策5. 財務データを読み込んで業績理解を深める

ヤギはIR情報を充実させており、有価証券報告書・決算短信・中期経営計画などが公開されている。特に2026年3月期の過去最高益更新・TATRASの急成長・各事業セグメントの変化などを把握しておくと、「業界・会社への理解の深さ」を面接でアピールできる。

「自分が貢献できる事業上の課題や機会は何か」という観点でのアウトプットを面接で示せると、他の候補者との差別化になる。

選考対策6. TATRAS等の自社ブランドへの具体的な愛着を示す

TATRASブランドのファンであること・実際に製品を体験していること・ブランドの価値観を理解していることは、ブランド・リテール事業への応募において強力な武器となる。

ブランドの競合ポジション・ターゲット顧客・SNSでの発信内容・最新のコレクションなどを調べ、自分がなぜそのブランドに価値を感じるかを語れる準備をしておくと面接で際立った印象を与えられる。

株式会社ヤギへの転職で評価されやすい経験

  • 繊維・素材・テキスタイルの商社・メーカーでの営業・MD経験
  • アパレルブランドでの商品企画・バイヤー・MD経験
  • ラグジュアリー・プレミアムブランドでの販売・リテール管理経験
  • 衣料品OEMの生産管理・品質管理・調達経験
  • 中国・東南アジアの工場とのやり取りを含む海外生産管理経験
  • ブランドマーケティング・デジタルマーケティングの実務経験
  • 百貨店・セレクトショップでのバイヤー・MD経験
  • 繊維・素材・アパレル向けのB to B法人営業実績
  • 貿易実務(輸出入・通関・インコタームズ)の経験
  • 英語または中国語でのビジネスコミュニケーション経験
  • ファッション業界での在庫管理・サプライチェーン管理経験
  • EコマースやOMO(オンラインとオフラインの融合)施策の経験
  • サステナブル素材・環境配慮型調達に関する知識・経験

特に評価されやすいのは「繊維・アパレル業界での法人営業もしくは商品企画の実務経験×グローバル対応力(語学・海外経験)」の組み合わせだ。 この2要素が揃うことで、ヤギのコアビジネスとグローバル展開の両面で即戦力として評価される可能性が大きく高まる。

まとめ

株式会社ヤギは、1893年創業の老舗繊維専門商社としての信頼と実績を土台にしながら、TATRASブランドに代表される高成長のブランドビジネスで業績を塗り替えている、繊維・アパレル業界における注目企業だ。2026年3月期の純利益過去最高更新は、この変革の成果を端的に示している。

平均年収849万円・平均勤続年数15.1年という数字は、処遇の良さと職場への満足度の高さを同時に物語っており、繊維・アパレル業界での転職先として客観的に優れた選択肢となっている。繊維サプライチェーンを川上から川下まで一貫して手掛ける垂直統合モデルは、業界のさまざまな側面を学べる成長環境として評価できる。

一方で、繊維・アパレルという特化した業界への親和性と専門知識が求められること、連結800名規模という企業規模から採用枠が限られることは留意すべき点だ。転職エージェントを活用した情報収集と、適切なタイミングでの応募計画が有効な転職活動につながる。

老舗の信頼を守りながら変革を続けるヤギで、繊維・アパレル業界のプロフェッショナルとして長期的なキャリアを築きたいという志を持つ方には、強くお勧めできる転職先の一つだ。まずはIR情報や公式サイトで会社の現状を深く理解した上で、転職活動の第一歩を踏み出してみてほしい。