企業の情報発信や危機管理広報を手がける国内独立系最大級のPR会社として、共同ピーアール株式会社は1964年の創業以来、60年以上にわたって日本のパブリックリレーションズ業界を牽引してきた。メディアリレーションズを基軸とした伝統的なPR支援から、インフルエンサーマーケティング、AI・ビッグデータを活用したDXソリューションまで、コミュニケーション領域を包括的にカバーする事業ポートフォリオが特徴だ。
同社の最大の特徴は、独立系PR会社として広告代理店グループに属さずに経営判断を行える点にある。クライアント企業の広報課題に対して中立的・戦略的な立場から提言できる自由度の高さは、大手広告代理店系列のPR会社にはない強みといえる。2005年にPR会社として初めてジャスダック(現東証スタンダード)に上場し、上場企業としての透明性と信頼性を担保している。
転職市場においては広報・PR職の受け皿として高い知名度を持ち、国内外の大手企業を顧客に抱える実績からキャリア形成上の価値も高い。一方で専門性の高さゆえ選考基準も厳しく、即戦力を求めるケースが多い。本記事では、共同ピーアールへの転職を検討している方に向け、事業内容・年収・社風・選考対策まで転職エージェントの視点で詳しく解説する。
企業概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式社名 | 共同ピーアール株式会社 |
| 設立 | 1964年11月 |
| 代表取締役 | 石栗 正崇 |
| 本社所在地 | 東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア10F |
| 資本金 | 約5億5,578万円(2025年12月31日現在) |
| 従業員数 | 連結377名・単体189名(2025年12月31日現在) |
| 上場区分 | スタンダード市場(証券コード2436) |
| 売上高 | 約85億54百万円(2025年12月期・連結) |
| 平均年収 | 600万円前後(有価証券報告書ベース) |
| 平均年齢 | 約40.6歳 |
| 平均勤続年数 | 約10.4年 |
| 主な事業内容 | PR事業、インフルエンサーマーケティング事業、AI・ビッグデータソリューション事業 |
共同ピーアールは日本のPR業界において独立系最大級の規模を誇る。1964年の設立当初から「企業と社会を結ぶコミュニケーション」を事業の柱に掲げ、メディアリレーションズや広報戦略立案の分野で積み上げた実績は業界内で高い評価を受けている。グループ会社6社と孫会社1社を持ち、インフルエンサー事業やDXソリューション領域にも事業を拡張してきた。
東証スタンダード市場への上場企業として財務情報を公開しており、クライアントとなる大手企業からの信頼も厚い。本社は東京・銀座エリアに位置し、主要メディアや大手クライアントへのアクセスも良好な立地条件にある。
主な事業内容
共同ピーアールは大きく「PR事業」「インフルエンサーマーケティング事業」「AI・ビッグデータソリューション事業」の3事業を展開する。60年以上のPR会社としての基盤を活かしながら、時代の変化に合わせてデジタルやデータ活用領域へと積極的に事業を拡大している点が特徴だ。
PR事業
PR事業は同社の根幹をなす事業領域で、売上高の大半を占める柱事業だ。企業・団体のコミュニケーション戦略立案から具体的なメディアリレーションズ活動、危機管理広報まで幅広いサービスを提供する。新製品・サービスのローンチ支援、経営者の対外的な発信強化、ESG・サステナビリティ広報など、現代企業が必要とするほぼすべての広報課題に対応できる専門性を持つ。
独立系であることから特定の媒体グループやメディアに偏らない中立的な提案ができる点が、クライアントから高く評価されている。また、国内主要メディアとの長年の関係構築による強固なメディアネットワークは同社固有の強みであり、記者発表会の運営から個別メディアへの取材誘致まで、一気通貫で対応できる体制を整えている。
インフルエンサーマーケティング事業
グループ会社のVAZ(バズ)とともに展開するインフルエンサーマーケティング事業は、従来のPR手法に加えSNSを活用した新たなコミュニケーション支援として急成長している領域だ。自社プロダクションに多数の人気インフルエンサー・俳優・モデルが所属しており、独自のインフルエンサーネットワークを保有している点が特徴だ。
クライアントの商品・サービスのターゲット層やキャンペーン目的に応じて最適なインフルエンサーを選定し、効果測定まで一貫してサポートする。また、インバウンド向けのインフルエンサーPRも展開しており、訪日外国人市場を狙うクライアントへのアプローチも可能にしている。クリエイター・メディア・イベント・コマースを組み合わせたIPビジネスの基盤確立にも取り組んでいる。
AI・ビッグデータソリューション事業
PR活動の効果測定や戦略立案にAI・ビッグデータを活用するソリューション事業だ。メディア露出量の計測・分析や、SNS上のブランド評判モニタリング、競合比較分析などを提供する。従来の「感覚的」な広報評価から脱却し、データドリブンなPR戦略を可能にするサービスとして、DX推進に取り組む企業から需要が高まっている。
単なるツール提供にとどまらず、データ分析結果を踏まえたコミュニケーション戦略の立案支援まで行う点が差別化要因だ。PR専門家とデータサイエンスの知見を組み合わせた独自のアプローチで、クライアントのブランドコミュニケーション全体を最適化する。
共同ピーアール株式会社の強み
強み1. 独立系最大級PR会社としてのブランドと信頼性
国内の独立系PR会社として最大級の規模と実績を持ち、60年を超える業歴で築き上げたブランド力は同社の核心的な強みだ。広告代理店の傘下に入らず独立経営を維持してきたことで、特定グループの利益に縛られない中立的な立場からのコンサルティングが可能となっている。クライアント企業にとっては、自社の広報課題に対して純粋に最適な戦略を提案してもらえる安心感がある。
転職者にとっては、業界の確固たるポジションを持つ企業でキャリアを積めるという意味で大きなアドバンテージになる。共同ピーアールでの経験は転職市場でも高い評価を受けやすく、PR業界内でのキャリアアップの踏み台としても機能する。
強み2. 強固なメディアネットワークと実績
60年以上にわたって積み上げてきた主要メディアとの関係性は、競合他社が容易には模倣できない参入障壁だ。全国紙・テレビ・業界専門誌・デジタルメディアを問わず、幅広いメディアと信頼関係を構築しており、クライアントの情報を適切なメディアに届けるための確かなチャネルを持つ。
この強みは単なる「顔つなぎ」ではなく、各担当者が個々の記者やエディターとの深い関係を育んできた結果だ。プレスリリースの配信にとどまらず、独自企画の提案や取材設定といった能動的なメディアアプローチが可能な体制は、PR業界経験者が共同ピーアールを転職先として選ぶ大きな動機にもなっている。
強み3. PR×デジタル×データの統合支援
伝統的なPR会社にありがちな「メディア露出だけ追う」姿勢を超え、インフルエンサーマーケティングとAI・ビッグデータソリューションを事業の柱に加えることで、デジタル時代のコミュニケーション課題に総合的に対応できる体制を整えている点が強みだ。SNS全盛の現代において、オウンドメディア・アーンドメディア・ペイドメディアを横断した統合コミュニケーション戦略を立案・実行できる企業は少なく、同社の総合力は市場での差別化につながっている。
転職者にとっては、入社後に伝統的なPR手法だけでなくデジタルマーケティングやデータ活用のスキルも習得できる環境が整っている点は、長期的なキャリア形成において魅力的だ。
強み4. 上場企業としてのガバナンスと財務安定性
PR会社としていち早く上場した実績は、財務の透明性と経営の安定性を担保している。IRを通じた情報開示により、求職者もある程度の財務状況や事業の方向性を確認してから入社判断できる。非上場のPR会社と比べて、給与体系・評価制度・福利厚生の整備状況が高い水準にあることも多く、長期就業の安心感につながる。
また上場企業であることから、外資系や大手国内企業のクライアントからの信頼性も高く、大型の広報案件を受注できる素地がある。転職者が大きな仕事に携わる機会が得やすい環境は、PR専門家としての成長に直結する。
強み5. 危機管理広報における専門知識と経験
企業不祥事や製品リコール、経営危機といった場面での危機管理広報は、高度な専門知識と実戦経験が求められる領域だ。共同ピーアールは60年以上の業歴の中でさまざまなクライアントの危機対応を支援してきた実績を持ち、平時の広報支援に加えて有事の際のリスクコミュニケーションにも強みを発揮する。
危機管理広報の専門性は、PR業界でも希少なスキルセットの一つ。共同ピーアールで危機対応案件を経験した人材は転職市場でも高い評価を受けやすく、独自のキャリアアセットを築ける。
強み6. グローバル対応力とインバウンドPR
国内だけでなく海外拠点や提携ネットワークを通じたグローバルなPR支援体制も同社の差別化要因だ。外資系クライアントの日本市場向け広報支援や、日系企業の海外向け情報発信、訪日外国人向けインバウンドPRなど、クロスボーダーのコミュニケーション課題にも対応できる。英語やその他言語でのコミュニケーション能力を持つ求職者にとっては、入社後にグローバル案件に携わる機会が得やすい環境だ。
共同ピーアール株式会社の年収事情
共同ピーアールの年収水準は、PR業界の独立系大手として相応の待遇を提供している。有価証券報告書ベースの平均年収は600万円前後で推移しており、同業の中規模PRプロダクションやPR専業会社と比較すると、やや高い水準にある。
職種別の想定年収レンジ
| 職種 | 想定年収レンジ |
|---|---|
| PRコンサルタント(アシスタント) | 350〜450万円程度 |
| PRコンサルタント(ジュニア) | 450〜580万円程度 |
| PRコンサルタント(シニア) | 580〜750万円程度 |
| PRディレクター | 700〜900万円程度 |
| 広報・PR担当 | 400〜650万円程度 |
| マーケティング戦略 | 500〜700万円程度 |
| インフルエンサーマーケティング担当 | 400〜600万円程度 |
| データアナリスト・AI活用担当 | 450〜700万円程度 |
| 営業企画 | 400〜600万円程度 |
| 管理部門(人事・経理等) | 400〜600万円程度 |
※上記はあくまで目安であり、経験・スキル・担当案件規模等によって大きく異なる。
給与制度の特徴
同社の給与制度は、基本給に加えて成果や評価に応じた賞与で構成される一般的な構造を持つ。担当するクライアントの規模や案件数、個人のパフォーマンス評価が処遇に影響するとされており、実力主義的な側面もある。一方で長年にわたって蓄積されてきた年功序列的な文化も一部残存しており、若手の急激な年収上昇は起きにくいとの声もある。
役職者になることで報酬水準が大きく上がる構造は、管理職・ディレクター職への昇進が年収アップの重要な節目となることを意味する。入社時の年収交渉と、入社後のキャリアパスを事前に確認しておくことが望ましい。
年収を見る際の注意点
- 平均年収600万円程度という数値には、管理職・ベテラン層の水準が含まれており、若手・中堅層の実態はやや低い可能性がある
- 連結従業員と単体従業員で給与水準が異なる場合があり、グループ子会社採用の場合は別途確認が必要
- 残業時間は部署・案件の繁閑によってばらつきがあり、みなし残業制の有無や残業代の扱いを面接で確認することを推奨
- 転職サイト・口コミサイトの年収データは投稿者層の偏りがあるため、参考程度に留めること
共同ピーアール株式会社の働き方・福利厚生
勤務時間・休日
所定労働時間は標準的な8時間制を採用しており、年間休日は123日程度とされている。GW・お盆・年末年始の長期休暇取得実績があり、フレキシブル休暇制度(年14日程度)と組み合わせることで、年間を通じてまとまった休暇を取得できる環境が整っているとされる。一方で、クライアントのスケジュールに左右されるPR業務の性質上、特定の時期や案件によっては残業が増加するケースがある。
リモートワーク・フレックス
近年の働き方改革の流れを受け、在宅勤務(リモートワーク)が可能な環境を整えている。ただし職種・部署・案件の性質によってリモート対応の柔軟度は異なる。フレックスタイム制の導入状況については、一部では「原則9時半出社」という声もあるなど、部門によって運用が異なる可能性があるため、選考時に確認することが望ましい。
主な福利厚生
- 各種社会保険完備(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)
- 退職金制度(勤続年数5年以上が支給の目安とされる)
- フレキシブル休暇制度(年間14日程度)
- 在宅勤務制度
- 育児休業・介護休業制度
- 育児との両立支援制度
- 通勤手当(在宅勤務日は実費精算の場合あり)
- 健康診断・定期健康管理
- 社員研修・スキルアップ支援
- 産業医・メンタルヘルスサポート
働き方に関する注意点
PR業務はクライアントのスケジュールや突発的な対応が求められる場面もあり、平均残業時間については情報源によって異なる数値が示されている。部署・役職・担当案件によって残業時間の実態が大きく異なるため、面接時に具体的な配属部署の実情を確認することを強く推奨する。特に危機管理広報や大型案件ローンチ時期は、一時的に残業が増加する可能性がある。
共同ピーアール株式会社の社風・カルチャー
一言で表すなら「堅実・専門家気質の老舗PR集団」
共同ピーアールの社風を一言で表すとすれば、「堅実・専門家気質の老舗PR集団」が最も適切だろう。60年超の歴史を持つ企業として、伝統的なメディアリレーションズへの深いこだわりと誇りを持つ社員が多い。派手さよりも実務的な成果を重視する文化が根付いており、着実に仕事を積み上げることを評価する職場環境だ。
チームワークを重視する傾向があり、個人の成果よりもクライアントへの貢献をチーム全体で追求するスタイルが基本となっている。クライアントとの信頼関係を最重要視する姿勢は全社的に共有されており、クライアントの課題解決に向けて粘り強く取り組む姿勢が求められる。
評価される人物像
共同ピーアールで高く評価される人物像は、コミュニケーション能力の高さと粘り強さを兼ね備えた人材だ。メディアや社外関係者と信頼関係を築き、長期的な視野でPR活動を展開できる人が組織の中核を担う傾向にある。また近年はデジタル・データ活用への知見を持つ人材も評価が上がっており、伝統的なPRスキルとデジタルマーケティングの素養を持つ「ハイブリッド型」の人材が重宝されている。
自律的に動ける人材が好まれる一方で、チームの合意形成を丁寧に行うプロセスを重んじる文化もあり、独りよがりな突っ走り型よりも、周囲と連携しながら成果を出せる人物が評価される。
表面的なイメージと実態の差
業界最大手の独立系PR会社という看板から「スマートでクリエイティブな組織」を想像して入社した人が、実際には地道なメディアフォローや資料作成・確認作業の多さにギャップを感じるケースがある。PRの仕事はメディア露出という目立つ成果の裏に、膨大な準備作業・関係構築・タイミング調整があることへの理解が求められる。また老舗企業ゆえの手続き重視・稟議文化も残っており、スタートアップのような機動力を期待すると合わない可能性がある。
共同ピーアール株式会社の転職難易度
難易度:B級(即戦力中心・専門スキル必須)
共同ピーアールの中途採用は、基本的に即戦力採用が中心だ。PR業務の実務経験を問われるポジションが多く、入社後すぐにクライアント対応を任せられる水準のスキルを持つ人材が求められる。一方で同業最大手としての知名度から応募者も一定数おり、書類選考から競争が発生するポジションも多い。
理由1. 即戦力採用が中心で経験値が最重要
PRコンサルタント・PR担当職の採用では、広報・PR実務の経験年数と具体的な成果実績が最も重要な選考基準となる。「プレスリリースを書いたことがある」という程度では不十分で、メディアとの直接交渉・取材設定の経験、課題設定から戦略立案までの上流工程への関与実績が求められる。異業界からの転職の場合、余程のスキルセットがないと書類選考を通過するのは難しいとされている。
理由2. 業界知識と専門用語の理解が前提
PR・メディア・広告業界特有の用語・慣行を前提知識として求められる場面が多い。面接でもPR戦略の立案方法やメディアリレーションズのアプローチについて具体的に問われるケースが多く、表面的な知識では対応しきれない。PR業界での実務経験があれば、その経験の深さと多様さが評価軸になる。
理由3. クライアント対応力と人物面の評価も厳格
専門スキルだけでなく、クライアントとの信頼関係を築けるか・コミュニケーション能力が高いかという人物面の評価も重視される。最終面接では複数面接官によるケースが多く、端的かつ的確に答える能力も問われる。PRという仕事の性質上、「話せる・書ける・信頼される」を高い水準で満たすことが前提となる。
共同ピーアール株式会社の主な募集職種
共同ピーアールの中途採用では、主にPRの専門職を中心に採用ニーズが発生する。インフルエンサーマーケティングやデータ活用分野での専門職採用も増加傾向にある。
- 広報・PR担当(PRコンサルタント、メディアリレーションズ担当)
- マーケティング戦略(統合コミュニケーション戦略立案)
- インフルエンサーマーケティングマネージャー(SNS・インフルエンサー施策企画・運用)
- 危機管理広報コンサルタント(クライシスコミュニケーション専門職)
- データアナリスト(PRデータ分析・効果測定)
- コピーライター・ライター(プレスリリース・コンテンツ制作)
- 広告・メディア法人営業(新規クライアント開拓・既存拡大)
- アカウントエグゼクティブ(クライアント担当・案件進行管理)
- デジタルPR担当(オンラインメディア・SNS広報支援)
- 経営企画・人事企画(管理部門)
共同ピーアール株式会社に向いている人
タイプ1. PR・広報の専門家として深く極めたい人
PRコンサルタントとして専門性を突き詰めたい人にとって、業界トップクラスの実績と経験を持つ環境は最適だ。多様なクライアント・多様な課題に携わる中で、PRの幅広い引き出しを持てるようになる。PR業界でのキャリア深化を明確に目指している人には強くフィットする。
タイプ2. メディアリレーションズに強みを持つ人
記者やエディターとの信頼関係を軸にキャリアを築いてきた人、メディアの論理を深く理解した上でPRプランを立てられる人は、同社の強みと自分の強みが重なりやすく、即戦力として高く評価される可能性がある。
タイプ3. 伝統的なPRとデジタルを掛け合わせたい人
インフルエンサーマーケティングやデータ活用×PRという新しい領域に挑戦したい人にとって、既存の伝統的PR基盤にデジタル事業を掛け合わせる現在の同社は面白い転換点にある。従来型PRとデジタルの双方に興味を持つハイブリッド人材にとってキャリア拡張の場となり得る。
タイプ4. 堅実に積み上げるスタイルが合う人
派手な成果よりも着実な信頼関係の構築を重んじる人、地道な作業にも誠実に向き合える人は同社の文化に馴染みやすい。スタートアップ的なスピードより、クライアントと長期的な関係を築くことにやりがいを感じる人が向いている。
タイプ5. 大手企業の広報案件に携わりたい人
上場企業や大手ブランドの広報案件を扱う機会が多く、「名の知れた企業のPRを担当したい」という志向を持つ人にとって魅力的な環境だ。大型案件の経験を通じてキャリアの箔をつけたいと考えるPR経験者に向いている。
共同ピーアール株式会社に向いていない人
批判ではなくミスマッチ防止のため、共同ピーアールとフィットしにくいタイプも正直に整理しておく。
- タイプ:スピードと機動力を求める人 — 老舗大企業ゆえの手続き・承認フローが存在し、スタートアップのような素早い意思決定を求める人にはストレスになる場合がある
- タイプ:未経験からPRを学びたい人 — 中途採用は即戦力が前提であるため、PR未経験者や広報経験が浅い人の採用ハードルは非常に高い
- タイプ:高年収・急激な収入アップを最優先する人 — 年収600万円前後という水準はPR業界としては高めだが、外資系コンサルや投資銀行などと比べると低い。急激な収入増加を最優先するなら別の選択肢の検討が必要
- タイプ:クリエイティブな広告制作中心で動きたい人 — 共同ピーアールはPR会社であり、広告クリエイティブ制作が主業務ではない。広告制作・デザイン中心のキャリアを求める人には方向性が合わない
- タイプ:完全リモート・自由な働き方を最重視する人 — 対面でのメディア対応・クライアントとの関係構築が多い業務特性上、完全リモートや極めて自由な働き方は難しい面がある
共同ピーアール株式会社の選考対策
戦略1. PR実務の具体的な経験をSTARで整理する
書類・面接の両方において、これまでのPR実務経験をSTAR(状況・課題・行動・結果)の形式で具体的に語れるよう準備することが最重要だ。「メディアに何本掲載させた」「リリースを何本書いた」という数字ベースの実績を整理し、自分のPR担当者としての市場価値を明確に言語化しておくこと。特に難易度の高い案件での対応経験や、危機的状況での判断プロセスは面接で深掘りされやすいため、詳しく準備しておきたい。
戦略2. 共同ピーアールの事業・クライアント理解を深める
同社の公式サイトやIR情報、プレスリリース等を丁寧に読み込み、どのようなクライアントにどのようなPR支援を行っているかを把握しておく。「なぜ広告代理店系列ではなく共同ピーアールなのか」「独立系最大手にこだわる理由は何か」という問いへの明確な回答を準備することが、志望動機の深さを示す上で重要だ。
同社が強みとするメディアリレーションズ・インフルエンサーマーケティング・DXソリューションの3事業それぞれについて理解し、自分のスキルセットがどの事業領域に最も貢献できるかを明確に伝えられるようにしておくこと。
戦略3. メディア知識と業界トレンドへの理解を示す
PR会社の面接においては、現在のメディア環境への理解度が問われる。伝統的なマスメディアの変化、SNS・デジタルメディアの台頭、インフルエンサーという新しいコミュニケーション媒体の意義などについて、自分なりの見立てを持っておくことが望ましい。PR業界の最新動向や話題案件・炎上事例についても情報収集しておき、会話の中で業界への深い関心を示すことが好印象につながる。
戦略4. 危機管理広報への基本理解を示す
共同ピーアールのコア事業の一つである危機管理広報について、基本的な理論(クライシスコミュニケーションの5原則など)や実際の事例を勉強しておくことを推奨する。自分が過去に危機的状況に関わった経験がある場合は積極的にアピールし、経験がなくてもこの分野への関心と学習姿勢を示すことで差別化につながる。
戦略5. コミュニケーション能力を面接そのもので実証する
PR会社の採用担当者は、応募者が面接での受け答えにおいても「PR的に」コミュニケーションできるかを自然に評価している。質問に対して端的・明快に答える力、相手の意図を正確に理解してから回答する力、場の空気を読んで適切なトーンで話す力などが面接の場で直接評価される。長すぎる回答や焦点のぼやけた話し方は避け、「結論から先に話す」習慣を意識的に実践しておくこと。
戦略6. デジタル・データ活用への姿勢と知識を示す
近年のインフルエンサーマーケティング事業・AI・ビッグデータソリューション事業の拡大を踏まえ、デジタルマーケティングやデータ分析の基礎知識・活用経験があれば積極的にアピールしたい。SNSの運用経験、広報施策の効果測定への関与、デジタルツールの活用実績などを準備しておくことで、「デジタルも分かるPR専門家」としての印象を強められる。
共同ピーアール株式会社への転職で評価されやすい経験
- 広報・PR職での実務経験(3年以上が目安)
- 主要メディア(全国紙・テレビ・業界専門誌)への掲載実績
- プレスリリース企画・執筆・配信の一気通貫経験
- メディアとの直接交渉・取材設定・アレンジ経験
- クライアントへのPR戦略の立案・提案経験
- 危機管理広報・クライシスコミュニケーションへの関与経験
- 記者発表会・メディアセミナー・イベントの企画・運営経験
- SNS広報・デジタルコミュニケーション施策の企画・実行経験
- インフルエンサーマーケティングの企画・案件管理経験
- 広報効果測定・KPI設計・分析の実務経験
- 大手クライアントへの提案・プレゼンテーション経験
- 複数のクライアントを並行して担当したアカウント管理経験
- コピーライティング・文章作成能力(特に報道素材の執筆)
- 英語を含む二言語でのコミュニケーション能力
特に評価されやすいのは、単なる「リリースを書いた」経験にとどまらず、クライアントの広報課題を戦略的に定義し、メディアやチャネルを選定してPDCAを回した上流からの経験を持つ人材だ。
まとめ
共同ピーアールは、日本の独立系PR業界における最大手として60年超の実績と信頼を積み上げてきた企業だ。メディアリレーションズを軸にした伝統的なPR支援に加え、インフルエンサーマーケティングとAI・ビッグデータソリューションという成長領域にも事業を拡大しており、変化する情報環境に対応し続けている点が評価できる。
転職先としては、PR業界でのキャリアを深めたい専門家にとって理想的な環境の一つだ。業界最大手としての豊富なクライアント実績・メディアネットワーク・専門知識の蓄積は、そこで働くことによって得られるキャリア価値として非常に高い。一方で即戦力採用が中心であるため、未経験からの挑戦は難しく、既にPR実務の経験を持つ方がターゲットとなる。
平均年収600万円前後という水準は、PR業界での独立系大手として妥当な水準であり、長期的な専門家キャリアの構築と安定した待遇を両立したい人にとって選択肢として十分検討に値する。老舗の堅実な文化と、デジタルや新事業への積極的な取り組みという両面を持つ共同ピーアールで、PR専門家としての自分のキャリアを一段上のステージに引き上げることができるだろう。
広報・PR業界でのキャリアを本気で追求したい方は、自分のこれまでの実績を棚卸しし、共同ピーアールが求める「即戦力専門家」としての自己PRを丁寧に組み立てた上で選考に臨むことをお勧めする。
