「Forbes JAPAN」という誌名を聞いて、ビジネスパーソンなら誰もがそのブランド力を感じるはずです。株式会社リンクタイズ(linkties)は、世界的経済誌「Forbes」の日本版を発行するライセンシーであり、単なる出版社にとどまらず、メディアブランドを武器にB2Bマーケティング支援・デジタルソリューション・イベント事業まで展開するユニークな企業です。
グループ持株会社のリンクタイズホールディングス株式会社を頂点に、リンクタイズ株式会社(Forbes JAPAN・OCEANS運営)、リンクタイズデジタル株式会社(デジタル戦略支援)などが連携し、メディアと企業支援を一体で提供する体制を整えています。
従業員数は50名程度(リンクタイズ株式会社単体)と決して大きな組織ではありませんが、Forbes・OCEANSという強力なブランド資産と、LinkedIn公式マーケティングパートナーとしての実績が競合との差別化を実現しています。本記事では、人材エージェントの視点から同社の実態・強み・転職のポイントまで詳しく解説します。
企業概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社リンクタイズ(linkties Inc.) |
| 持株会社 | リンクタイズホールディングス株式会社(Linkties Holdings Co., Ltd.) |
| 設立 | 2010年12月21日(リンクタイズ株式会社) |
| 持株会社設立 | 2022年9月20日 |
| 代表取締役社長 | 角田 勇太郎(リンクタイズホールディングス) |
| 本社所在地 | 東京都港区東麻布1-9-15 東麻布一丁目ビル2F(ホールディングス) |
| 資本金 | 5,000万円(リンクタイズ株式会社)/3億5,414万円(ホールディングス) |
| 従業員数 | 約50名(リンクタイズ株式会社単体) |
| 事業内容 | Forbes JAPAN・OCEANSの発行・運営、B2Bマーケティング支援、デジタルソリューション |
| グループ会社 | リンクタイズデジタル株式会社、株式会社M&A works、株式会社TPO ほか |
リンクタイズホールディングスは2022年9月に設立された比較的新しい持株会社です。コア事業を担うリンクタイズ株式会社が2010年に設立され、2013年に「Forbes Japan」の日本語版ライセンス事業を開始。現在はForbes JAPANとOCEANSの2メディアを中心に、企業のB2Bマーケティング支援・デジタル戦略支援・アワード事業など多角的な事業展開を行っています。
主な事業内容
リンクタイズグループの事業は大きく「メディア事業」と「マーケティング・デジタル支援事業」に分けられます。
Forbes JAPAN
世界40カ国版・26言語でグローバルに展開する経済誌「Forbes」の日本版。主に起業家・ビジネスリーダー・イノベーターを対象読者とし、Webメディアとしての展開も進んでいます。広告主にとっては「富裕層・経営者層へのリーチ」という高い媒体価値があり、BtoBの認知・ブランディング広告として活用されています。
Forbes JAPANブランドを活用したFORBES CAREER事業も展開しており、ハイクラス向けのキャリア・転職情報の提供も行っています。
OCEANS(オーシャンズ)
30〜40代の働く男性をターゲットにしたメンズライフスタイルメディア。ファッション・グルメ・趣味・キャリアなど幅広いコンテンツを発信しており、Forbes JAPANとは異なる読者層へのリーチを提供しています。
B2Bマーケティング支援(LinkedIn公式パートナー)
リンクタイズグループは、LinkedInの公式マーケティングパートナーとして認定されており、企業のLinkedIn広告運用・コンテンツマーケティング・アカウント運用を支援するB2Bマーケティングサービスを展開しています。
LinkedInは日本ではまだ普及途上にある一方で、グローバル展開や法人向け採用・ブランディングにおいて世界最大級のB2Bプラットフォームです。Forbes JAPANとの組み合わせにより、ビジネスエリート層向けのマーケティングを一気通貫で提供できる点が同社の独自ポジションです。
デジタル戦略支援(リンクタイズデジタル)
グループ会社のリンクタイズデジタル株式会社が担当する領域で、Web制作・CMS開発・デジタルマーケティング支援・広告運用支援などを展開。Forbes JAPANやOCEANSのデジタル基盤も同社が支えており、出版社・新聞社向けCMS「modify」の開発・導入・運営も手がけています。
アワード・イベント事業
「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」「Forbes JAPAN Women Award」など、Forbesブランドを活用したアワード・イベント事業も展開しています。これにより広告出稿だけでない企業との関係性構築と、PR・認知拡大のソリューションを提供しています。
株式会社リンクタイズの強み
強み1. Forbes・OCEANSという強力なメディアブランド資産
「Forbes JAPAN」は、起業家・ビジネスリーダー・富裕層という広告主が最も関心を持つ読者層を抱えるメディアブランドです。単なる雑誌の枠を超え、「Forbesとして認定されること」自体がクライアントのPRになるという他社にない価値を提供しています。このブランド力は同社のあらゆる事業の基盤となっており、競合との参入障壁を形成しています。
強み2. LinkedIn公式マーケティングパートナーとしての希少性
LinkedInの公式マーケティングパートナーは国内で数社しか存在しないと言われており、その一社であるリンクタイズの希少性は高い差別化要因です。日本でLinkedInを使ったB2Bマーケティングを本格展開できる企業として、グローバル企業や外資系企業のニーズを取り込める位置にあります。
強み3. メディア×デジタル×コンサルの一気通貫提供
「Forbes JAPANへの広告掲載」だけでなく、コンテンツ制作・LinkedIn運用・Webサイト開発・イベント企画・アワード活用まで一括で提供できる体制が強みです。クライアントにとっては複数社に発注する手間が省け、ブランドメッセージの一貫性も保ちやすくなります。
強み4. グローバルネットワークへのアクセス
Forbes Mediaというグローバルブランドのライセンシーとして、世界70カ国・40言語版のネットワークへのアクセスが可能です。海外市場への展開を目指すクライアントや、日本市場への参入を図る外資系企業に対して、グローバル展開を見据えた提案が行える点は他のメディア企業にはない差別化要因です。
強み5. 少数精鋭・裁量の大きな環境
従業員数50名程度という組織規模により、1人が担当できる業務範囲が広く、若手でも早期から裁量ある仕事に就けます。プロジェクトオーナーシップを持ちやすく、「メディア事業の一部を自分が担っている」という実感を得やすい環境です。大企業では分業化されてしまう領域をまとめて経験できるため、マーケターやメディアビジネスの俯瞰的な視野を養いたい人にとって適した環境です。
株式会社リンクタイズの年収事情
リンクタイズは非上場企業であり、有価証券報告書による公式な平均年収データはありません。転職サイト・口コミサイト・公開求人情報を総合すると、以下のような水準が推定されます。
職種別の想定年収レンジ
| 職種例 | 想定年収 |
|---|---|
| 営業(アカウントエグゼクティブ) | 400万〜600万円 |
| 編集・コンテンツ職 | 350万〜550万円 |
| デジタルマーケティング・広告運用 | 400万〜650万円 |
| イベント・アワードディレクター | 380万〜580万円 |
| マネージャークラス | 600万〜900万円 |
※上記は公開求人・口コミ情報をもとにした目安です。実際の年収は役職・グレード・評価によって異なります。
給与制度の特徴
年俸制を採用しており、年2回の賞与(業績連動)があるとされています。口コミによると「グレード・スキル・役職によって基本給が決定される」体系で、一定の実力主義が反映されているとみられます。
メディア系企業全体の水準と比較すると、大手広告代理店や大手出版社と比べれば規模的に劣る場合があります。一方で、ブランド力のある媒体での経験・LinkedInパートナーとしての知見・B2Bマーケの実績は、転職市場での市場価値を高める資産になります。
年収を見る際の注意点
- 50名規模の企業のため、年収の上昇は役職・組織規模の拡大と連動しやすく、大企業のように段階的な昇給ペースが明確でない場合があります
- OpenWorkの口コミ数が少なく、公開情報だけでは実態を判断しにくい
- 「ブランドとしての魅力・働きがい」vs「報酬水準」のトレードオフを自分の優先順位で判断する必要があります
株式会社リンクタイズの働き方・福利厚生
勤務スタイル
口コミからは「自由な社風」「成果を出していれば働き方に裁量がある」「休暇は比較的取りやすい」といった声が見られます。一方で「ワークライフバランスよりも仕事への熱量を求める文化」という意見もあり、自分でペースをコントロールできる自律型の働き方が求められています。
- リモートワーク:一部職種でリモート対応可(求人によって異なる)
- 年間休日:土日祝日中心
- フレックス的な運用:成果重視の文化のため、時間の使い方に一定の柔軟性がある
主な福利厚生
- 各種社会保険完備
- 交通費支給
- 書籍購入補助(一部)
- 在宅勤務制度(職種・プロジェクトにより異なる)
大企業に比べると制度面の充実度は限られますが、メディアブランドを軸にした自由度の高い働き方や、少人数組織ならではのフラットな関係性が特徴です。
株式会社リンクタイズの社風・カルチャー
一言で表すなら「情熱と自律を重んじるメディアベンチャー」
Forbes JAPANという世界的なブランドに関わることへの誇りと、少数精鋭で成果を追求する文化が共存しています。「ブランドの看板だけで仕事をする」ではなく、ブランドを活かして実際の事業成果をクライアントにもたらすことへの責任感が強い文化です。
社員の平均年齢は比較的若く、「この規模感だからこそ自分が裁量を持って動ける」という価値観を持つ社員が多い印象です。一方で、経営幹部との距離が近い環境ゆえに、方針変更や事業判断が速く、ある程度の柔軟性が求められます。
評価される人物像
- メディアビジネスへの深い理解と愛着がある人
- ブランドを起点にクライアント課題を解決できる提案力がある人
- 小さなチームで複数の役割をこなせる人
- 自分で考え、自分でアクションを起こせる人
- 変化を楽しみながら事業成長に貢献できる人
表面と実態のギャップ
「Forbes JAPAN」という華やかなブランドと小さな組織規模のギャップに驚く入社者もいます。大手出版社のように分業化された役割・体系的な育成制度・潤沢な福利厚生を期待して入社すると、現実とのギャップが生じる可能性があります。
株式会社リンクタイズの転職難易度
難易度:中程度(職種・スキル次第で変わる)
ポジティブな側面
- 従業員数が少ないため、必要なスキルマッチがあれば採用につながりやすい
- 大企業志向でない人・ベンチャー経験者には評価されやすい
- メディア業界・B2Bマーケ・LinkedIn領域の経験者は即戦力として歓迎される
注意すべき側面
- 非上場・知名度が限定的なため、競合他社と比べた際の「明確な志望動機」が重要
- 編集・コンテンツ職はポートフォリオや実績が問われるため、経験者向けポジションが多い
- 採用枠が多くないため、適切なタイミングで求人を捉えることが必要
株式会社リンクタイズに向いている人
1. メディアとビジネスの両方に関心がある人
Forbes JAPANという経済メディアの特性上、「ジャーナリズム・コンテンツ制作」と「広告ビジネス・マーケティング」の両方に関心がある人が活躍しやすいです。「いいコンテンツを作るだけ」ではなく、それがビジネス成果につながることを意識できる人に向いています。
2. B2Bマーケティングに強みを持ちたい人
LinkedInを活用したB2Bマーケティングは日本国内でまだ希少なスキルセットです。同社でのキャリアはその専門性を磨く絶好の場であり、グローバルな知見も身につけられる環境があります。「B2Bマーケの専門家としてキャリアを積みたい」という人にはユニークな環境です。
3. 少数精鋭の環境で幅広く動きたい人
「自分が手がけた仕事の影響が見える」「担当領域を広く持てる」環境を求める人に向いています。大企業で細分化された役割に飽き足らず、自分でプロジェクトを主導したいと考える人にとって刺激的な環境です。
4. グローバルブランドの日本事業を支えることにやりがいを感じる人
Forbesという世界ブランドの日本展開を、少数精鋭のチームで担うという仕事は、大企業では経験できないスケールの責任感があります。「グローバルブランドの価値を日本市場で体現する」という使命感が持てる人に向いています。
5. ベンチャー成長フェーズを楽しめる人
2022年の持株会社設立以降、グループ拡大・新事業展開が進んでいます。成長途上の組織で「会社と一緒に成長したい」「ゼロから仕組みを作りたい」という意欲がある人には適した環境です。
株式会社リンクタイズに向いていない人
向いていない人を正直に書くのは「企業を悪く言うため」ではありません。ミスマッチを防ぐための情報として受け取ってください。
- 安定した大企業の制度を求める人: 福利厚生・育成制度・昇給の明確なルールなどが整っている大企業を求めるなら、同社より規模の大きな組織が向いています
- Forbes JAPANの読者・ファンであることだけが動機の人: ブランドへの憧れだけで入社すると、実際の業務(営業・広告運用・コンテンツ制作の泥臭さ)とのギャップが生じます
- 明確なキャリアパスを提示してほしい人: 少人数組織のため、大企業のように「〇年後にマネージャー」という明示的なラダーが整備されているとは言えません
- 大人数チームでの専門分業を好む人: 少数精鋭の環境では、複数の役割を横断して担当することが求められるため、自分の専門領域だけに集中したい人には窮屈に感じる可能性があります
- 高い報酬水準を最優先する人: 業界トップの報酬水準を求めるなら、大手広告代理店や上場テック企業の方が条件面では上回ることが多いです
株式会社リンクタイズの選考対策
1. なぜForbesブランドで働きたいのかを具体的に語る
「Forbesが好きだから」では弱い志望動機です。Forbes JAPANやOCEANSのビジネスモデル・ターゲット読者・広告主にとっての価値を理解したうえで、「自分のどのスキル・経験が同社の事業成長に貢献できるか」を論理的に説明できるよう準備してください。
2. B2Bマーケ・LinkedIn・メディア営業の実績を整理する
コアとなる事業はB2Bマーケティング支援・メディア営業・デジタルソリューション提供です。これらの領域での実務経験・数値実績・クライアント事例を具体的に語れるよう整理してください。特にLinkedIn活用経験・B2BのSNS運用経験は即戦力として高く評価される可能性があります。
3. 少数精鋭環境での働き方への適応を示す
大企業とは異なる環境で、自律的に動いてきた経験をアピールしてください。「指示を待たず、自ら課題を設定して動いた経験」「複数の役割を同時に担ったプロジェクト経験」などが評価されます。
4. メディアビジネスへの深い理解を示す
Forbes JAPANとOCEANSの競合誌・競合メディアの違いを把握したうえで、同社のポジショニングを理解していることを示しましょう。「なぜForbesというブランドが広告主から選ばれるのか」「LinkedInとForbesの組み合わせが何を生み出すのか」を自分の言葉で説明できると印象が高まります。
5. 「会社と一緒に成長したい」姿勢を示す
少人数・成長フェーズの企業であることを理解したうえで、「完成した環境を求めていない」「不確実性を楽しめる」という姿勢を示してください。「5年後にこういう状態にしたい」という具体的な展望を語れると、経営層に刺さる志望動機になります。
株式会社リンクタイズへの転職で評価されやすい経験
- メディア営業・広告営業の実務経験(特にBtoB向け)
- LinkedIn広告・LinkedIn Marketing Solutionsの運用経験
- コンテンツマーケティング・オウンドメディアの企画・制作経験
- イベント・アワードの企画・運営経験
- デジタルマーケティング全般(SEO・SNS広告・MA)の実務経験
- 外資系企業や海外メディアとの仕事経験
- CMS構築・Webメディアの開発・運用経験(エンジニア・ディレクター)
- 出版社・メディア企業での編集・記者・コンテンツ制作経験
- B2Bのクライアント折衝・提案営業経験
- 新規事業立ち上げ・スタートアップでの事業開発経験
特に評価されやすいのは、「Forbes・OcEANSのようなプレミアムメディアの読者層へリーチしたいBtoB企業のマーケティング課題を理解し、メディア掲載・LinkedIn活用・コンテンツ制作を組み合わせて解決できる実績と構想力を持つ人材」です。
まとめ
株式会社リンクタイズは、Forbes JAPANとOCEANSという強力なメディアブランドを軸に、B2Bマーケティング支援・LinkedInソリューション・デジタル戦略まで展開するユニークなメディアテック企業です。LinkedIn公式マーケティングパートナーとしての希少ポジションと、Forbesブランドの高い媒体価値が同社の最大の強みです。
一方で、従業員数50名程度の小規模組織であり、大企業のような体系的な育成制度・昇給ルール・福利厚生の充実を期待する場合は注意が必要です。「ブランドに憧れて入社」ではなく、「このブランドを使って何を実現するか」という主体的な意欲を持った人が活躍できる環境です。
転職を検討するなら、「なぜメディアビジネスなのか」「なぜForbesというブランドでなければならないのか」「B2Bマーケティングの専門家としてどう成長したいのか」という3点を明確にしてから選考に臨んでください。
メディアとビジネスの交差点で、少数精鋭ならではのオーナーシップを持ちながら働きたいという人にとって、リンクタイズは唯一無二の選択肢になりえます。
参照した主な情報源
- リンクタイズホールディングス株式会社 公式サイト(linkties-holdings.com)
- リンクタイズ株式会社 公式サイト(linkties.com)
- リンクタイズデジタル株式会社 公式サイト(linkties-digital.com)
- スピーダ スタートアップ情報リサーチ(initial.inc)
- OpenWork(旧Vorkers)社員口コミ
- エン カイシャの評判
- 転職サイトGreen 求人情報
- Wantedly リンクタイズ株式会社 企業ページ
