ケイヒン株式会社は、1947年の創業以来、横浜港を起点に日本の物流インフラを支えてきた総合物流企業である。「倉庫・物流のケイヒン」として知られる同社は、国内外の物流ニーズに応える多様なサービスラインを持ち、製造業・商社・流通企業など幅広い産業の物流を受託してきた。
売上高505億円・連結従業員897名という規模は、業界の大手と中小の間に位置する「実力派中堅」として机上では地味に見えるが、港湾物流という専門領域での深い知見と、80年近くにわたって蓄積された顧客ネットワークは、同規模の競合が簡単に追いつけない競争優位となっている。
転職者にとって特筆すべきは、平均勤続年数15.7年(単体)という数字だ。物流業界では人材の流動性が高まりつつある中、長期在籍する社員が多いケイヒンは、腰を据えてキャリアを築ける環境が整っていることを示している。年収面でも日経データによれば平均615万円水準と、物流業界内では安定した水準を維持している。
企業概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | ケイヒン株式会社 |
| 設立 | 1947年 |
| 代表取締役 | 非公開(最新情報は公式サイトにて確認) |
| 本社所在地 | 東京都港区海岸 |
| 資本金 | 非公開(IR情報にて確認可能) |
| 従業員数 | 単体307名・連結897名 |
| 上場区分 | スタンダード市場(証券コード9312) |
| 売上高 | 505億円程度(連結・直近期) |
| 平均年収 | 約615万円程度(日経データ・単体ベース) |
| 平均年齢 | 40.1歳(単体) |
| 平均勤続年数 | 15.7年(単体) |
| 事業内容 | 倉庫業・陸上運送・国際運送取扱・通関業 |
ケイヒン株式会社は終戦直後の1947年に横浜で倉庫業として創業した。高度経済成長期に輸出入が急増する中で港湾物流の需要が拡大し、同社もその波に乗って事業を拡大してきた。現在では横浜を中心に東京・神奈川・千葉・静岡・愛知・大阪・兵庫・山口に拠点を展開し、国内の主要港湾都市をカバーするネットワークを構築している。
東証スタンダード市場への上場企業として一定の透明性と財務基盤を持ちながら、港湾物流という特定領域に強い専門性を持つ「軸のある中堅企業」として評価されている。連結897名の従業員のうち単体307名という構成は、グループ会社も含めた物流オペレーションを担う体制を示している。
ケイヒン株式会社を取り巻く業界環境と今後の展望
物流業界は2024年4月に施行された「2024年問題」(トラックドライバーの時間外労働上限規制)を機に、輸送能力不足・コスト上昇・ドライバー不足という構造的課題に直面している。この課題は業界全体にとってのリスクであると同時に、倉庫保管・国際物流・3PLといった陸上輸送に依存しない事業領域の相対的な競争力強化につながる側面もある。ケイヒンは国内倉庫業・国際物流を主軸とするビジネスモデルゆえに、2024年問題の直接的な影響は限定的であるが、陸上輸送コストの上昇は荷主企業の物流最適化ニーズを高め、3PLビジネスの拡大機会をもたらしている。
また、国際物流では地政学リスク(紅海問題・米中貿易摩擦)に起因する輸送ルートの変更や海上運賃の変動が続いており、フォワーダーの調達力と情報収集力が顧客満足度を左右する。ケイヒンが横浜港湾での深い人脈とネットワークを持つことは、こうした不確実な環境下での競争力維持に直結している。
転職者の視点からは、物流業界全体でのDX推進(WMS・TMS・AI需要予測の導入)が加速しており、ITリテラシーと物流オペレーション知識を兼ね備えた人材への需要が高まっている。ケイヒンでも今後のシステム高度化に対応できる人材の重要性は増していくとみられ、転職を通じてこの波に乗るキャリアチャンスがある。
主な事業内容
ケイヒンの事業は「国内物流事業」と「国際物流事業」の2つのセグメントで構成されている。1947年の創業時から続く倉庫業を核に、時代とともに陸送・国際輸送・通関業務へと事業を拡張し、現在ではシームレスな一貫物流を提供できる体制が整っている。
グローバル化が進む現代の貿易環境では、国内物流と国際物流を両方手がけられる企業は希少だ。ケイヒンはこの一貫性こそを競争力の源泉としており、顧客企業の「入口から出口まで」の物流ニーズを単一の窓口で解決できる点が高く評価されている。
国内物流事業
国内物流事業は倉庫保管と陸上運送を柱とする。横浜港周辺の大規模な倉庫施設を中心に、輸出入貨物・国内流通品の保管・管理・入出庫業務を担う。温度管理倉庫や危険物対応倉庫など、専門用途に対応した保管施設の整備が顧客満足度を高めている。陸上運送部門では、港から工場・配送センター・消費地への輸送を担い、ラストワンマイルを含む陸上輸送チェーンを完結させる。
国際物流事業
国際物流事業は輸出入の国際運送取扱(フォワーディング)と通関業務が主軸だ。海上輸送・航空輸送のフォワーディング業務において、船社・航空会社との交渉から書類作成・輸出入通関申告・税関対応まで一貫して対応できる体制を持つ。特に横浜港・東京港での港湾物流に関しては、創業以来の実績と人脈が圧倒的な強みとなっている。
プロジェクトカーゴ・特殊輸送
重量物・大型機械・プラント設備などの特殊貨物に対応するプロジェクトカーゴ輸送も手がける。一般的な定型輸送では対応が難しい特殊貨物を、企画から実行まで一括で請け負えるケイパビリティは、製造業顧客からの高い信頼につながっている。海外拠点や提携パートナーと連携しながら複雑な国際輸送プロジェクトを完遂する実行力が評価されている。
物流センター・3PL事業
顧客企業の物流部門をアウトソーシングとして受託する3PL(サードパーティー・ロジスティクス)事業にも注力している。保管・仕分け・流通加工・配送を包括的に受託することで、顧客企業のコスト削減と物流効率化に貢献している。特定顧客との長期契約に基づく安定したオペレーションが収益の安定性を担保している。
ケイヒン株式会社の強み
強み1. 横浜港を基盤とした80年近い港湾物流のノウハウと人脈
創業地・横浜で1947年から蓄積してきた港湾物流のノウハウは、同社最大の競争優位だ。税関・港湾管理者・船社・海運代理店・荷役会社との長年にわたる信頼関係は、新規参入企業が数年で構築できるものではない。輸出入貨物の効率的な港湾処理能力は、顧客企業のサプライチェーン管理に直結するため、この強みは長期的に維持されやすい。転職者にとっては、港湾物流のプロフェッショナルとして認められる環境に身を置けることが大きな強みとなる。
強み2. 国内物流×国際物流の一貫サービス体制
国内倉庫から陸送・国際フォワーディング・通関業務まで、物流の川上から川下を単一企業として担えるケイパビリティは希少だ。顧客企業にとっては複数の物流会社を使い分ける煩雑さが解消され、ケイヒン1社との窓口で国内・国際問わず物流ニーズを解決できる。この一貫性は顧客粘着性(スイッチングコスト)を高め、安定した受注継続につながっている。
強み3. 主要港湾都市をカバーする全国ネットワーク
横浜を本拠地に、東京・千葉・静岡(清水港)・愛知(名古屋港)・大阪・兵庫(神戸港)・山口(宇部港)に展開するネットワークは、日本の主要輸出入港をほぼカバーしている。単独港でのサービスに留まらず、複数港湾にまたがる輸送ルートの最適化や、顧客の工場・倉庫立地に近い拠点でのサービス提供を可能にしている。
強み4. 平均勤続15.7年が示す組織の安定性と知見の蓄積
物流業界では、ドライバー・フォワーダー・通関士など専門職の人材確保・定着が大きな課題となっている中、単体平均勤続年数15.7年は際立った数字だ。長く在籍するベテラン社員が顧客・取引先との信頼関係を維持しながら、若手への知識継承も担っている。社員が定着する職場環境は、転職者にとっても入社後の働きやすさを期待させる指標となる。
強み5. 「企業は人なり」の人財育成方針による組織力
ケイヒンは「企業は人なり」の経営理念のもと、人財育成を最重要経営戦略に位置づけている。通年採用体制・個々の特性を活かす人事管理制度・継続的な教育訓練投資は、中長期での組織力強化につながっている。外部からの転職者に対しても、個々のバックグラウンドを活かした配置を意識した採用が行われるとみられる。
強み6. 東証スタンダード上場の財務透明性と経営安定性
上場企業として一定の財務情報開示義務を持ち、ガバナンス体制も整備されている。非上場の同規模物流企業と比較して、財務状況の透明性が高く、不祥事リスクや突然の経営破綻リスクが相対的に低い。長期的に安定したキャリアを築きたい転職者にとって、上場中堅企業という立ち位置は判断の根拠のひとつとなる。
ケイヒン株式会社の年収事情
職種別の想定年収レンジ
| 職種 | 想定年収レンジ |
|---|---|
| 総合職(入社3〜5年目) | 350〜450万円程度 |
| 国内物流担当(中堅) | 450〜560万円程度 |
| 国際物流・フォワーダー(中堅) | 480〜580万円程度 |
| 通関士(専門職) | 500〜620万円程度 |
| 営業・カスタマーサービス(中堅) | 480〜600万円程度 |
| 物流センター管理職 | 580〜700万円程度 |
| 部長・マネージャークラス | 700〜900万円程度 |
※日経データ(平均615万円)・年収ガイドデータ(平均566万円)・業界水準を基にした推計。職種・年次・等級により大きく異なる。
給与制度の特徴
日経データによる単体平均年収は約615万円、年収ガイドによる集計では約566万円程度とされており、これらを総合的に判断すると単体ベースでの平均年収は概ね560〜620万円のレンジにあるとみられる。物流業界の上場中堅企業としては標準的な水準であり、大手物流グループ(日本郵便・ヤマトホールディングス・センコーグループ等)と比較するとやや見劣りするが、安定した雇用と長期在籍による年功的な積み上がりを考慮すると総合評価は高い。
賞与は業績連動型の要素を含み、年2回支給が一般的とみられる。通関士・国際フォワーディングの有資格者や、特定の専門スキルを持つ人材には資格手当・専門職手当が上乗せされるケースもある。
年収を見る際の注意点
- 公開されている平均年収は単体(307名)ベースであり、グループ連結(897名)には物流オペレーションスタッフが含まれ、集計によってレンジが異なる
- 通関士・危険物取扱者など専門資格を持つ場合、資格手当による上乗せが期待できるため、資格取得によるキャリアアップ計画を立てることが重要
- 転職エージェントを活用する場合、事前に詳細な給与レンジを確認しておくことを推奨する
- 初任給水準(大卒21.1万円程度)からスタートし、長期在籍を通じて積み上がる年功的な構造があるとみられる
ケイヒン株式会社の働き方・福利厚生
勤務時間・休日 本社・物流センターともに基本は週5日勤務体制。倉庫・港湾オペレーション部門では交替勤務・早朝勤務が生じるケースがあるが、事務・営業職系は標準的な日勤体制が多い。年間休日は120〜125日程度が一般水準。繁忙期(年末年始・3月末・輸出入ピーク期)は残業が増加することがある。
リモートワーク 倉庫・港湾・通関業務などオペレーション系職種はフィジカルな業務が中心のためリモートワークの適用が難しい一方、営業・管理・事務系職種では一定のリモートワーク活用が可能とみられる。詳細は採用時に確認が必要。
主な福利厚生
- 各種社会保険完備(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)
- 退職金制度(規定による)
- 資格取得支援制度(通関士・危険物取扱者・フォークリフト等)
- 研修制度・OJT体制(新卒・中途問わず)
- 慶弔見舞金制度
- 定期健康診断・産業医面談
- 育児・介護休業制度
- 財形貯蓄制度
- 通勤交通費支給
- 社員持株会制度(上場企業として整備)
- 有給休暇取得推進
- 海外勤務制度(国際物流部門では海外出向・駐在の機会あり)
注意点 倉庫・港湾・陸送オペレーション部門では、天候・船舶スケジュール・荷主の都合により突発的な残業や早出が生じることがある。転職前に配属希望部門の働き方の実態を確認しておくことを推奨する。
ケイヒン株式会社の社風・カルチャー
一言で表すなら「プロフェッショナルな現場主義・和気藹々とした協力体制」
社員クチコミには「疑問に思うことはどんどん質問する雰囲気があり、全体的に和気藹々としているが仕事中は真剣」という評価が見られる。横浜港という専門的なフィールドで長年培われた「現場で考え、現場で解決する」文化が根付いており、デスクワーク主体のオフィス文化よりも実務を重んじるカルチャーだ。
評価される人物像
ケイヒンで評価される人材は「物流現場の複雑さを理解しながら、顧客課題を解決するために行動できるプロフェッショナル」だ。荷主の要望に対して「できます」と答えるだけではなく、どのようにすれば実現できるか・コスト効率はどうかを考えながら提案できる人材が重宝される。通関士・フォワーダー・倉庫管理などの専門資格・経験に加えて、顧客とのコミュニケーション能力と問題解決志向を持つ人が高く評価される。
表面的なイメージと実態の差
「倉庫・物流業界」というと3K(きつい・汚い・危険)のイメージを持つ転職者もいるが、ケイヒンの事務・営業・国際物流系ポジションはオフィスワーク主体であり、このイメージとは大きく異なる。一方で、現場オペレーションポジションは確かに体力・タフさが求められる面がある。志望するポジションによって職場環境の実態は大きく異なるため、事前確認が重要だ。
ケイヒン株式会社の転職難易度
難易度:3級(標準的)
物流業界は全体的に採用ニーズが高く、専門性を持つ人材であれば選考が通りやすい傾向がある。ケイヒンはブランド認知度が高くないため倍率は過度に高くはないと推察されるが、通関士・フォワーダー・物流管理の経験者はより選考が有利に進む。
理由1:物流業界の慢性的な人材不足が追い風
日本の物流業界全体で深刻な人材不足が続いており、物流の専門知識を持つ人材への需要は旺盛だ。ケイヒンも例外ではなく、特に国際物流・フォワーディング・通関業務の経験者は採用優先度が高いとみられる。
理由2:認知度が高くないため倍率は落ち着いている
大手物流グループと比較してケイヒンの認知度は高くなく、転職情報サイトへの求人掲載量も限定的だ。このため、適切なルートで応募できれば過度な倍率になりにくいという側面がある。人材紹介エージェントを活用することで、公開されていない求人情報にアクセスできるケースもある。
理由3:専門資格・業界経験があれば選考優位
通関士・フォークリフト運転技能講習修了者・危険物取扱者・乙種・甲種資格保有者などは、採用側にとって即戦力の証明となる。完全未経験からの挑戦よりも、何らかの物流・倉庫・貿易関連経験を持つ人材の方が選考通過率が高い。
ケイヒン株式会社の主な募集職種
ケイヒンでは国内物流・国際物流の2軸にわたって多様な職種での採用が行われている。特に専門性の高いポジションへの中途採用ニーズが継続的に存在する。
- 倉庫管理・物流センタースタッフ:入出庫管理・在庫管理・物流センターオペレーション
- 国際フォワーディング担当:海上・航空輸送の輸出入手配・船腹確保・書類作成
- 通関士・通関業務担当:輸出入通関申告・税関対応(通関士資格保有者優遇)
- 貿易・国際業務事務:貿易実務・インボイス・B/L作成等の貿易書類管理
- 購買・物流・在庫管理事務:在庫コントロール・発注管理・物流データ管理
- 陸上輸送・配送管理:配送計画立案・ドライバー管理・陸上輸送コーディネーション
- 法人営業・営業事務:新規顧客開拓・既存顧客深耕・物流ソリューション提案
- 営業事務:顧客対応・受発注管理・請求書処理
- 総務・経理・財務事務:管理部門(本社機能)
ケイヒン株式会社に向いている人
タイプ1:物流・貿易のプロとして腰を据えてキャリアを積みたい人
長期在籍者が多い安定した組織の中で、物流・国際貿易のスペシャリストとして専門性を深めたい人に向いている。通関士・フォワーダーとしてのキャリアを本格的に積むには、実績と信頼関係が積み上がる環境が重要であり、ケイヒンはその基盤を提供してくれる。
タイプ2:国内物流と国際物流の両方に携わりたい人
国内と国際の双方を手がける中堅企業でキャリアを積むことで、物流全般のT字型知識(特定領域の深さと横断的な視野)を形成しやすい。大手では分業が進んでいるため横断的な経験を積みにくいが、ケイヒン規模では両方に関わるチャンスがある。
タイプ3:横浜・港湾エリアでの長期キャリアを希望する人
ケイヒンの本拠地は横浜港周辺だ。神奈川県内での安定したキャリアを希望し、転居を伴う異動を避けながら専門性を積みたい人にとって、横浜を中心とした事業基盤は大きな魅力となる。
タイプ4:安定した中堅上場企業でガバナンスを重視する人
上場企業としての財務透明性・コーポレートガバナンスを重視しながら、物流業界でのキャリアを安定的に築きたい人に向いている。平均勤続15.7年の実績が示す組織の安定感は、転職先選びで「安定性」を重視する人の期待に応えられる。
タイプ5:海外ビジネスにも関わりたい国際物流志望者
国際物流部門では、海外の輸送パートナー・エージェントとの英語コミュニケーションや、場合によっては海外勤務・出向の機会がある。国際物流を通じてグローバルビジネスに携わりたい人には、ケイヒンの国際物流事業部門が提供する経験は貴重なキャリア資産となる。
ケイヒン株式会社に向いていない人
批判ではなくミスマッチ防止のために、以下のようなタイプはミスマッチが起きやすい傾向がある。
- タイプ:大幅な年収アップを短期で達成したい人:給与水準は業界平均的で安定しているが、急激な年収上昇は見込みにくい。年収大幅アップを転職の主目的とする場合は期待値と乖離しやすい
- タイプ:最先端のテック企業文化・スタートアップ環境を求める人:1947年創業の伝統的な企業文化を持つ同社は、フルリモート・フレックス全面導入といったモダンな働き方への対応は限定的とみられる
- タイプ:デスクワーク・コンサルティング的な業務を求める人:物流の現場に近い業務が多く、データ分析・戦略立案主体の仕事を期待すると配属とのミスマッチが生じやすい
- タイプ:物流・貿易への関心がない人:インコタームズ・関税・B/L・AWBなどの貿易用語や物流オペレーションに興味を持てない人は、業務の根幹との摩擦が生じやすい
- タイプ:東京都心での勤務のみを希望する人:本社は港区だが主要拠点は横浜・川崎など京浜工業地帯周辺が中心。首都圏ではあるが都心オフィス勤務主体のキャリアとは異なる
ケイヒン株式会社の選考対策
1. 物流・貿易の基礎知識を整理して臨む
選考において、物流の基本的な知識(輸送モード・インコタームズ・通関の流れ・在庫管理の考え方)を持っていることは最低限の前提として評価される。未経験職種での応募であっても、事前に物流・貿易実務の基礎を学んで面接に臨むことで、本気度と学習意欲を示せる。
2. 過去の物流・貿易経験を具体的なエピソードで語る
同業・近接業界からの転職者は、過去の経験をKPI・数量・コスト削減額などの数値を交えて具体的に語ることが重要だ。「担当した輸出入金額○億円」「削減したリードタイム○日」「管理した在庫品目数○点」など、定量化できるエピソードが評価を高める。
3. 通関士・フォワーディング資格の取得・取得計画を示す
通関士の資格保有者は採用側にとって即戦力であり、大きなアドバンテージとなる。未取得の場合でも「現在勉強中」または「入社後に取得予定」として学習計画を示すことで、専門職としてのキャリア志向を示せる。危険物取扱者・IATA資格なども保有していれば積極的にアピールすること。
4. 横浜・京浜地域での長期勤務への意欲を明確にする
本拠地横浜での長期キャリアに対する意欲・理由を明確にしておくことが重要だ。「なぜケイヒンか」の答えの一部として「横浜港を基盤とした専門性を積みたい」という軸を持つと、選考での一貫性が生まれる。
5. 顧客志向・チームワークへの適合性をアピールする
「企業は人なり」を掲げる同社が重視するのは、スキルと同じくらい人間性・協調性だ。過去の職場でのチームワーク・顧客対応・社内調整のエピソードを複数準備しておくこと。特に、困難な顧客要求や突発トラブルへの対応経験は物流企業の選考で刺さりやすい。
6. 英語力・海外コミュニケーション経験を国際物流志望者はアピールする
国際物流部門への応募では、海外エージェント・船社・顧客とのコミュニケーションに使う英語力が評価される。TOEIC800点以上、または実務での英語メール・電話経験があれば積極的にアピールすること。アジア・欧米の物流ネットワークの知識も差別化要素になる。
ケイヒン株式会社への転職で評価されやすい経験
- 倉庫会社・物流会社での入出庫管理・在庫管理・倉庫オペレーション経験
- 通関業者・乙仲でのフォワーディング・通関申告の実務経験
- 輸出入商社・メーカーでの貿易事務・貿易実務経験(インコタームズ・B/L・インボイス作成)
- 通関士資格保有(特に港湾物流での実務経験がある場合は高評価)
- 国際航空貨物(IATA認定)の取り扱い経験
- 海上輸送(FCL・LCL)の手配・船腹確保実務
- 3PL企業での物流センター立ち上げ・改善経験
- 製造業・商社での物流調達・ベンダー管理経験
- 危険物・特殊貨物の取扱経験(IMDG Code・ICAO-TI知識)
- ERP・物流システム(WMS・TMS)の操作・運用経験
- 営業・カスタマーサービスでの顧客折衝・問題解決経験
- 英語でのビジネスコミュニケーション(海外エージェント・顧客との交渉・メール対応)
特に評価されやすいのは、通関士資格と実務経験を持ちながら顧客折衝力も高い人材で、国内外一貫物流を提案・実行できるハイブリッドな専門性の持ち主である。
まとめ
ケイヒン株式会社は、1947年の横浜創業から蓄積してきた港湾物流の専門性を基盤に、国内・国際物流の双方を一貫して担う総合物流企業として確固たる地位を築いてきた。売上高505億円・連結897名規模の上場中堅企業として財務的な透明性と安定性を備えながら、物流専門家としてのキャリアを本格的に積める環境を提供している。
転職者にとってケイヒンが魅力的な理由は、平均勤続15.7年が示す組織の安定性と、国内×国際物流の両方に携われる業務の幅広さにある。平均年収610〜615万円水準は大手物流グループに比べて飛び抜けているわけではないが、専門資格による上乗せと長期在籍による積み上がりを加味すれば、総合的な処遇は評価できる水準だ。
物流業界は2024年問題以降も構造的な人材不足が続いており、専門性を持つ人材への需要は中長期的に旺盛だ。特に通関士・国際フォワーディング経験者は、ケイヒンのような中堅専門企業において高く評価されるポジションを得やすい環境にある。
長期的に「物流のプロ」としてのキャリアを積みたい転職者にとって、ケイヒン株式会社は横浜港湾物流という明確な強みを持った、腰を据えて働ける職場環境として検討する価値がある企業だ。
物流業界全体のデジタル化・DX推進が加速する中、ケイヒンも物流システムの高度化や国際物流ネットワークの拡充に取り組んでいるとみられる。WMS(倉庫管理システム)やTMS(輸送管理システム)などのデジタルツールを活用しながら現場オペレーションの効率化を推進できる人材は、今後さらに高く評価されるポジションにある。転職を機に物流DXの最前線に関わるキャリアを描きたい人材にとっても、中堅規模ゆえに提案が通りやすく変化に関わりやすい環境がある点は魅力的な側面だ。
応募にあたっては、公式採用ページ(https://www.keihin.co.jp/saiyo/)での最新の募集職種の確認と、物流・通関系の人材紹介エージェントへの相談を並行して行うことを推奨する。通関士などの専門資格を持つ場合は、資格手当の詳細や配属職種についての事前確認も選考準備の重要な一部だ。
「企業は人なり」の理念を掲げるケイヒン株式会社は、物流の現場と人を大切にする文化を持つ企業として、着実なキャリア形成を望む転職者にとっての確かな選択肢である。港湾物流という日本の貿易インフラを支える仕事の意義と、上場中堅企業としての安定した基盤を両立したい転職者に、ぜひ検討いただきたい企業のひとつだ。
