株式会社イノベーションは、「法人営業の新しいスタイルを創造する」というミッションのもと、IT製品比較メディア「ITトレンド」を旗艦サービスとして展開するBtoBマーケティング企業です。2000年の設立から25年以上、デジタルを活用した法人営業支援という一貫したテーマで事業を拡大してきました。

東証スタンダード市場への上場(証券コード3970)を経て、現在はオンラインメディア事業・ITソリューション事業・金融プラットフォーム事業・VCファンド事業という4セグメントで事業ポートフォリオを構成しています。2026年3月期の売上高は約70億円に達し、積極的なM&Aや新規事業投資を通じた成長戦略を継続しています。

転職市場では「成長中のBtoBデジタルマーケティング企業」「SaaSプロダクト経験が積める」という評価を受けており、デジタルマーケティング・エンジニア・セールスなどの職種で採用ニーズがあります。

企業概要

項目内容
正式社名株式会社イノベーション
設立2000年12月14日
代表取締役富田 直人
本社所在地東京都渋谷区渋谷3-10-13 TOKYU REIT 渋谷Rビル
資本金約4億1,014万円
従業員数連結約394名(臨時81名含む)、単体約56名
上場区分スタンダード市場(証券コード3970)
売上高連結約69.7億円(2026年3月期)
平均年収約714万円(単体・有価証券報告書ベース)
平均年齢約33.5歳
勤続年数約4.1年
事業内容BtoBオンラインメディア(ITトレンド)、マーケティングSaaS、金融プラットフォーム、VCファンド

イノベーションの特徴として、単体従業員数が約56名と小さい一方で、連結グループで約394名規模を有するという点が挙げられます。積極的なM&A戦略によりグループ企業を取り込みながら事業拡大を続けているため、グループ全体での成長スピードは単体の数字より速い実態があります。

平均年収714万円(単体・有価証券報告書ベース)という数字はITベンチャー水準としても高めであり、渋谷という立地も含めてスタートアップ・メガベンチャーと競合する採用環境で、人材確保のための報酬水準を維持していると推測されます。

主な事業内容

イノベーションの事業は「オンラインメディア」「ITソリューション」「金融プラットフォーム」「VCファンド」の4セグメントで構成されています。中核はBtoBメディアのITトレンドですが、それを軸に周辺領域へのサービス拡張が続いています。

顧客企業にとってのメリットは「ITトレンド経由でのリード獲得」から始まり、「マーケティングオートメーション導入」「営業DX支援」まで一気通貫で支援できる体制にあります。

オンラインメディア事業(ITトレンド)

「ITトレンド」はITシステム・ツールの導入を検討する法人担当者に向けた比較・資料請求プラットフォームです。クラウドサービス・SaaS・業務システムなど多様なカテゴリで製品比較ができ、IT製品ベンダーにとっては見込み顧客へのリーチ手段として定着しています。

月間数十万のユーザーが利用するBtoBメディアとして成長しており、媒体価値の向上がベンダーからの広告・リード獲得費用増につながる好循環モデルです。コンテンツSEO・UXの改善が事業成長の核となるため、デジタルマーケティング・Webプロデューサーのキャリアを積みたい人材にとっても魅力的なフィールドです。

ITソリューション事業(SHANON・List Finder)

マーケティングオートメーション「SHANON MARKETING PLATFORM」とBtoB向けのメールマーケティング・リード管理ツール「List Finder」がこのセグメントの主要プロダクトです。両プロダクトともにBtoBマーケティングチームの業務効率化・成果最大化を支援するSaaSとして、一定の顧客基盤を持っています。

SaaS型の収益モデルはストック収益として積み上がるため、売上の安定性向上に貢献しています。プロダクトマネジメント・エンジニアリング・カスタマーサクセスなど、SaaS事業に関わる多様な職種でのキャリア構築が可能です。

金融プラットフォーム事業

金融分野でのオンラインメディア・比較サービスを展開しています。IT分野でのBtoBメディアモデルを金融領域に展開したもので、保険・ローン・投資などの金融商品比較・資料請求をビジネス化しています。

VCファンド事業

グループとしてベンチャーキャピタル事業も展開しており、スタートアップへの投資活動を行っています。これにより、スタートアップエコシステムとのつながりを持ちながら、将来的なM&A・提携のパイプラインを形成するという戦略的な意図があります。

イノベーションの強み

強み1. BtoBメディア「ITトレンド」の確立したブランドと集客力

ITトレンドはBtoBのIT製品比較メディアとして業界に定着しており、数多くのIT製品ベンダーにとって欠かせないリード獲得チャネルになっています。このメディアポジションは短期間では模倣しにくい参入障壁であり、同社の収益基盤の中核を担っています。

転職者にとっての意味:BtoBメディアのグロースに関わる実務経験は、コンテンツマーケティング・SEO・メディア事業開発のキャリアとして高い市場価値を持ちます。

強み2. 法人営業DXという成長市場でのポジション

「非効率な法人営業を変える」というミッションが示す通り、同社が扱う「法人営業のデジタル化・効率化」は日本企業のDX推進において重要なテーマです。マーケティングオートメーション・インサイドセールス・MA×CRM連携という領域は今後も成長が続く市場です。

成長市場に身を置くことで、キャリア全体の成長機会も広がります。ナレッジを蓄積しながら転職市場での価値を高めやすい環境です。

強み3. M&Aを活用した多角的な事業展開と成長スピード

積極的なM&A戦略により、SHANON・List Finderなどのプロダクトをグループに取り込み、事業ポートフォリオを拡充してきました。単一メディア依存からの脱却と複数収益源の確立は、経営の安定化にも寄与しています。

M&A後の統合・PMIプロセスに関与できる機会は、経営企画・事業開発職のキャリアとして貴重な経験値になります。

強み4. 渋谷本社のロケーションとスタートアップ的な組織文化

渋谷という日本最大のIT・スタートアップ集積地に本社を構えることで、優秀な人材へのアクセスと、業界内のネットワーク構築が容易な環境があります。上場企業でありながらスタートアップに近いスピード感と裁量を持つ組織文化は、成長意欲の高い人材に魅力的に映ります。

強み5. 上場企業としての信頼性とベンチャー的な成長機会の両立

東証スタンダード上場という財務情報開示・ガバナンス体制の透明性を備えながら、平均年齢33歳台・勤続年数4年超という若い組織ならではのスピード感も持ちます。「上場の安定感とスタートアップの機会」を同時に求める転職者にとって、希少な選択肢のひとつです。

イノベーションの年収事情

職種別の想定年収レンジ

職種想定年収レンジ
デジタルマーケティング450〜750万円
プロダクトマネージャー600〜900万円
バックエンドエンジニア500〜800万円
フロントエンドエンジニア450〜750万円
カスタマーサクセス400〜650万円
インサイドセールス400〜650万円(+インセンティブ)
法人営業450〜700万円(+インセンティブ)
経営企画・事業企画550〜900万円
採用・人事400〜650万円
財務・経理400〜650万円

※上記は一般的なIT・SaaS業界水準を参考にした推計値であり、実際の給与と異なる場合があります。

給与制度の特徴

有価証券報告書ベースの単体平均年収は約714万円と、SaaS・IT業界の水準として高めです。ただし単体従業員が約56名と少ないため、全体像が反映されていない面もある点に注意が必要です。グループ連結ベースでは数値が異なる可能性があります。

営業職にはインセンティブ・コミッション制度が設けられていることが多く、成果に応じて年収に上乗せが生じます。エンジニア・マーケター職は固定給比率が高い傾向があります。

年収を見る際の注意点

  • 単体56名の平均年収と連結394名ベースでは数値が異なる可能性が高い
  • 営業職はインセンティブ込みの年収が変動するため、固定給と変動給の内訳を必ず確認する
  • 渋谷エリアの物価・交通費を加味した実質的な手取りを確認することが重要
  • 上場企業であるためストックオプション・株式報酬の有無も確認する価値がある
  • 公開情報での2026年3月期は営業損失を計上しており、賞与・インセンティブへの影響を確認する

イノベーションの働き方・福利厚生

イノベーションは渋谷を拠点とするIT系上場企業として、現代的な働き方改革を取り入れた環境を整えています。

主な福利厚生・制度:

  • 社会保険完備(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)
  • フレックスタイム制(コアタイムの有無は確認要)
  • リモートワーク制度(ハイブリッド型)
  • 年次有給休暇(法定以上)
  • 育児・介護休業制度
  • 書籍購入補助・学習支援制度
  • 健康診断・定期検診
  • 交通費支給
  • 各種慶弔見舞金
  • 社員持株会

勤務時間・リモート: 渋谷オフィスを基本拠点としつつ、職種によってリモートワークが活用されています。エンジニア・マーケター職ではリモート比率が高い傾向があります。平均勤続年数が約4年程度であることから、人材の流動性は高めの組織文化と考えられます。

注意点: 2026年3月期に営業損失を計上していることから、期中の採用・組織体制に変化がある場合もあります。応募前に最新の採用情報・財務状況を確認することを推奨します。

イノベーションの社風・カルチャー

一言で表すなら「挑戦・スピード・成長志向」

平均年齢33歳台という若い組織で、スタートアップ的なマインドセットが基本にあります。新しいことへの挑戦を奨励する文化で、自ら手を挙げて新しい業務・プロジェクトに参画できるフィールドがあります。

一方、上場企業としての規律・ガバナンスも整備されており、「自由と規律のバランス」という点では成熟したベンチャーというステージにあります。

評価される人物像

  • 自律的に課題を発見し、解決策を提案・実行できる人
  • データドリブンな思考でマーケティング・ビジネス判断ができる人
  • 変化を楽しみ、新しい技術・市場トレンドへのアンテナが高い人
  • 成果にコミットし、裁量の大きな環境でのびのび仕事できる人
  • BtoBビジネスへの理解・関心が高い人

表面的なイメージと実態の差

「ITトレンドだけの会社」というイメージを持たれることがありますが、実際にはShanonやList Finderのようなプロダクト、金融プラットフォーム、VCファンドなど事業の多様性があります。M&Aを通じた積極的な拡張戦略により、入社時と数年後では事業環境が変わっている可能性もあります。

また、規模感的には上場中堅企業ですが、各事業単位のチームは小さく、一人ひとりの責任範囲が広い傾向があります。「大きな組織の中で専門領域を深める」スタイルよりも「少数精鋭で事業全体に関わる」スタイルに近い働き方です。

イノベーションの転職難易度

難易度:B〜A級(中〜やや難)

IT・BtoBマーケティング分野での経験・スキルが重視される採用スタイルです。単体従業員規模が小さいため、募集ポジション数は多くなく、競争率は比較的高めです。一方で、成長市場のポジションへの関心が高い人材が集まりやすく、書類選考での差別化が重要です。

理由1. 専門スキルと自律性の両方が求められる採用基準

デジタルマーケティング・SaaSプロダクト開発・BtoB営業など、各職種において明確なスキルセットが求められます。加えて、少人数組織での自律的な行動ができる人物像かが重視されます。

理由2. 少数精鋭のため採用枠が限られる

単体従業員約56名という規模から、年間の採用枠は限定的です。公募ポジションが出た際には即時応募が有効で、応募機会のウォッチが重要になります。グループ会社ポジションも含めてチェックすることをお勧めします。

理由3. 成長ビジョンへの共感が評価基準に含まれる

「法人営業を変える」「BtoBマーケティングの民主化」といったミッションへの共感を面接で問われます。単なる条件面での転職ではなく、事業・ビジョンへの本質的な共感が選考通過の要素となります。

イノベーションの主な募集職種

イノベーションでは、メディア・プロダクト・セールス・コーポレートの各領域で採用を行っています。

イノベーションに向いている人

タイプ1. デジタルマーケティング・BtoBメディアのキャリアを積みたい人

ITトレンドというBtoBメディアの成長に直接関わりながら、コンテンツSEO・UX改善・広告運用などのスキルを実践的に磨ける環境です。将来的にもBtoBマーケティング領域でのキャリアを重ねたい方に向いています。

タイプ2. SaaS事業のプロダクト開発・グロースに興味がある人

ShanonやList FinderなどのSaaSプロダクトに携わりながら、プロダクトマネジメント・エンジニアリング・カスタマーサクセスの実務経験を積みたい方に適した環境です。

タイプ3. 裁量が大きく、自分でやり切れる環境を求める人

少人数組織での「何でもやる」スタイルに適応できる方や、自ら課題を発見して仮説検証を回すサイクルを楽しめる方に向いています。

タイプ4. M&A・事業開発に関心があるキャリア志向の人

積極的なM&A戦略を展開しているため、PMI・事業統合・グループ経営に関わるキャリア機会があります。事業開発・経営企画としてのキャリアを積みたい方に魅力的なフィールドです。

タイプ5. 渋谷・IT業界のコミュニティに身を置きたい人

渋谷という日本最大のIT集積地に本社を置く上場企業として、業界ネットワークを自然に形成できる環境があります。外部のイベント・コミュニティ参加も奨励される文化があると考えられます。

イノベーションに向いていない人

批判ではなく、入社後のミスマッチを防ぐためにお伝えします。

  • タイプ:安定・継続性を最優先する人 — 新規事業投資・M&Aによる組織変化が多い環境のため、安定した役割で長期間同じ業務を続けたい方には変化の多さが負担になることがあります
  • タイプ:大組織の中でじっくり専門性を深めたい人 — 少数精鋭の組織であるため、大企業的な研修・OJT体制は期待しにくい面があります
  • タイプ:製造業・現場系の仕事をしたい人 — デジタル・IT中心の事業であるため、製造・物流・ハードウェアなど現場業務には関わりません
  • タイプ:営業損失期に財務安定を重視する人 — 2026年3月期は営業損失を計上しており、成長投資フェーズにある企業の財務リスクを気にする方は慎重な判断を推奨します
  • タイプ:細かい指示・マニュアルに沿って仕事したい人 — 自律的な問題解決・提案が求められる文化のため、指示待ちスタイルとは相性がよくない傾向があります

イノベーションの選考対策

選考対策1. BtoBマーケティング・デジタル領域への理解を示す

ITトレンドをはじめとするBtoBマーケティング支援ビジネスへの理解が面接で問われます。同社のサービスを実際に使用・分析し、「ユーザーとして感じた価値・改善点」を語れるようにしておくと差別化につながります。

選考対策2. 数値・データを使った実績語りを準備する

デジタルマーケティング・SaaS営業での実績は「PV数・CVR・ARR・NPS」などの数値で語ることが求められます。「施策Aを実施→指標Bが◯%改善→事業への貢献額はC」という構造で職務経歴書を整理してください。

選考対策3. 自律性・主体性をエピソードで証明する

「自分から動いた」「誰も頼まずに問題を解決した」「チームに変化をもたらした」というエピソードが評価されます。受け身の経験よりも能動的な行動のエピソードを面接の軸に据えましょう。

選考対策4. ミッション・ビジョンへの共感を言語化する

「なぜイノベーションか」という問いに対して、「法人営業を変えることへの共感」「BtoBマーケティング市場の成長可能性への関心」など、事業・ミッションレベルでの共感を語れるようにしてください。

選考対策5. 財務状況の理解と成長フェーズへのコミットを示す

2026年3月期の営業損失計上という財務状況に触れた上で、「だから魅力がない」ではなく「成長投資フェーズとして理解しており、その成長に貢献したい」という前向きな姿勢を示せると評価につながります。

選考対策6. プロダクト・競合分析を準備する

ITトレンド・SHANON・List Finderの競合サービスとの違い・強みを事前に分析しておくことで、業界理解の深さを示せます。面接での「わが社のサービスについてどう思いますか」という問いに対して具体的に答えられる準備が重要です。

イノベーションへの転職で評価されやすい経験

  • BtoBメディア・コンテンツマーケティングの運用実績(PV成長・SEO改善)
  • SaaSプロダクトのプロダクトマネジメント経験
  • バックエンドエンジニアフロントエンドエンジニアとしてのWebアプリ開発実績
  • CRM・MA担当としてのマーケティングオートメーション導入・運用経験
  • カスタマーサクセスマネージャーとしてのSaaSオンボーディング・活用支援経験
  • BtoBインサイドセールス・フィールドセールスでの受注実績
  • データアナリストとしてのビジネス分析・ダッシュボード構築実績
  • 経営企画でのKPI管理・事業計画策定経験
  • M&A・PMI・事業統合に携わった経験
  • 広告運用でのリスティング・SNS広告のROI改善実績
  • Webプロデューサーとしてのメディア企画・UX改善経験
  • IT業界の知識・人脈(法人向けIT製品への深い理解)
  • スタートアップ・ベンチャー環境での0→1の事業立ち上げ経験
  • SQL・Pythonなどを使ったデータ分析スキル

特に評価されやすいのは、BtoBマーケティングSaaSの導入・活用支援経験を持ちながら、数値で語れる実績と事業成長への貢献実績が明確な方です。 「何をやったか」より「何が変わったか」を定量的に示せる候補者は、少人数組織での即戦力として特に評価されます。

まとめ

株式会社イノベーションは、「ITトレンド」というBtoBメディアを核に、法人向けマーケティングSaaS・金融プラットフォーム・VCファンドと多角的に事業展開する東証スタンダード上場企業です。売上高約70億円規模まで成長し、M&Aを活用した積極的な拡張戦略を継続しています。

転職先として見た場合、「BtoBデジタルマーケティングのキャリアを積める」「SaaSプロダクトに関われる」「上場企業の安定性とスタートアップの成長機会が共存する」という点が魅力です。渋谷オフィスでの勤務・平均年齢33歳台の若い組織文化・高い報酬水準も、意欲ある人材を引き付ける要因となっています。

一方、2026年3月期の営業損失計上は注視すべき財務状況であり、選考前に最新のIR資料をチェックすることを強くお勧めします。成長投資フェーズにある企業への転職は、一定のリスクテイクを伴うことを理解した上での判断が重要です。

転職エージェントとしての経験から申し上げると、BtoBマーケティング・SaaSという成長市場に身を置くことで得られるキャリア資産は、将来の転職市場での価値を高める効果があります。「20代〜30代のうちに成長市場でキャリアを積む」という観点でイノベーションを検討されている方には、スキルアップと報酬水準のバランスという点で魅力的な選択肢となりえます。ぜひご自身のキャリアビジョンと照らし合わせてご検討ください。