在宅医療の現場は、病院の外に広がっている。通院が難しい高齢者や慢性疾患を抱える患者が自宅で療養を続けるためには、薬の管理・健康観察・生活支援を24時間体制で担う専門家集団が不可欠だ。HYUGA PRIMARY CAREはその担い手として、福岡を起点に全国へ事業を拡大してきた。
創業者である代表取締役の黒木哲史氏は薬剤師の出身。「薬局は薬を渡すだけの場所ではない」という信念のもと、在宅での服薬指導・残薬管理・医師・ケアマネジャーとの多職種連携を徹底する在宅訪問薬局モデルを構築した。現場を知るプロフェッショナルが経営を率いる組織であることが、サービス品質の高さと企業文化の独自性につながっている。
転職市場では「在宅医療系」というカテゴリへの注目が高まっているが、実際に何をやっている会社なのか、働くと何が得られるのか、どんな人がフィットするのかを知らずに応募する候補者は多い。本記事ではその疑問に一つひとつ答えていく。
企業概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式社名 | HYUGA PRIMARY CARE株式会社 |
| 代表取締役 | 黒木哲史(くろぎ てつじ) |
| 設立 | 2007年11月 |
| 本社所在地 | 福岡県春日市春日原北町二丁目2番1号 |
| 資本金 | 約1億9,500万円(195百万円) |
| 従業員数 | 708名(連結) |
| 平均年齢 | 38.0歳 |
| 平均年収 | 約422万円(2023年3月期有価証券報告書) |
| 売上高 | 約99億8,400万円(2024年3月期、前期比20.5%増) |
| 上場区分 | 東証グロース市場(2021年12月上場・2022年4月グロース移行) |
| 主要サービス | 在宅訪問薬局・きらりプライム・プライマリケアホーム・ICT/DX支援 |
| 主要ブランド | きらり薬局(全国53店舗程度) |
| 公式サイト | https://www.hyuga-primary.care |
2007年の創業から約17年で従業員700名超・売上高100億円規模まで成長した。上場後も年20%前後の売上増を維持しており、在宅医療市場の拡大を着実に取り込んでいる。規模感としては「成長フェーズの中堅企業」にあたり、組織が急速に整備される時期に入社するメリットと、まだ制度が過渡期であるリスクの両面がある。
従業員の平均年齢が38歳と比較的高めなのは、薬剤師・介護福祉士・ケアマネジャーといった有資格の専門職が多いためだ。資格取得までに時間がかかる職種の集団であるため、即戦力・中途採用が採用の主流となっている。
主な事業内容
HYUGA PRIMARY CAREは「在宅医療インフラ」の構築を軸に、薬局・ケアプラン・福祉用具・ICTという4本柱で事業を展開している。単なる調剤薬局チェーンではなく、患者の生活全体を在宅でサポートする「統合ケアプロバイダー」としての立ち位置が特徴だ。
各事業は独立して機能しつつ、互いに顧客を紹介し合うクロスセル構造を持つ。在宅患者という共通の顧客基盤を複数サービスでシェアすることで、顧客離れを防ぎながら一人あたりの収益を高める設計になっている。
在宅訪問薬局事業(きらり薬局)
「きらり薬局」ブランドで全国53店舗程度を展開するコア事業。一般的な保険調剤薬局業務に加え、在宅医療に特化した訪問服薬指導・無菌調剤・麻薬調剤などを提供する。薬剤師が患者宅を定期的に訪問し、医師やケアマネジャーと連携しながら適切な服薬管理をサポートするのがこの事業の本質だ。
在宅専門薬局は調剤薬局チェーン全体でも数が少なく、HYUGA PRIMARY CAREはこの分野の先駆的プレイヤーの一社として業界内での信頼を築いてきた。訪問薬剤師は調剤室での調剤だけでなく、患者・家族・多職種チームとのコミュニケーションスキルが求められるため、薬剤師としての専門性を幅広く発揮できる環境といえる。
きらりプライム事業
在宅療養支援の拡充を目的に立ち上げたサービス群。具体的な内容は公開情報が限られているが、在宅薬局事業の上位サービスとして、より複雑なケースへの対応や付加価値の高いケアプランの提供を担うと見られる。在宅専門領域における収益性の向上と、顧客への総合的なサポート強化が目的のセグメントだ。
薬局事業から派生した新規領域である点で、社内のキャリアパスとしても注目される。薬剤師や医療専門職が「調剤業務の枠を超えたコンサルティング的役割」に挑戦できる可能性がある部門と位置づけることができる。
プライマリケアホーム事業
ケアプランサービスと福祉用具の貸与・販売を軸にした事業。ケアマネジャーが在宅患者の介護計画(ケアプラン)を作成し、適切なサービスにつなぐ役割を担う。福祉用具貸与は車椅子・介護ベッド・歩行器などの機器を患者宅に届け、適切な使い方を指導するサービスだ。
薬局事業との組み合わせにより、「薬の管理+介護計画+生活支援機器」という在宅医療の三本柱を自社グループで完結できる。患者・家族にとってはワンストップで相談できる利便性があり、同社にとっては顧客のロイヤルティ向上と継続利用につながる構造だ。ケアマネジャーが転職先として検討する際、この事業の存在は評価ポイントになりうる。
ICT/DX支援事業
医療・介護現場のデジタル化支援を行うセグメント。在宅医療では多職種の情報共有が不可欠だが、現場ではFAXや紙の記録が依然として多い。HYUGA PRIMARY CAREはこの課題に対し、独自のICTツールや外部ソリューションの導入支援を通じて、在宅ケアチームの情報連携をスムーズにするサービスを提供している。
この事業は直接的な収益よりも、グループ全体の業務効率化とサービス品質向上に貢献する側面が強い。また、将来的なデータ活用やAIを活用した在宅ケアの最適化を見据えた布石とも見られる。ITバックグラウンドを持ちながら医療・ヘルスケア領域への転換を考える人材にとって、興味深いポジションが存在する可能性がある。
HYUGA PRIMARY CARE株式会社の強み
強み1. 在宅訪問薬局という参入障壁の高いニッチを先行制覇
在宅訪問薬局は、保険制度への対応・24時間対応体制の構築・多職種との連携ネットワークの形成が必要なため、一般的な調剤薬局チェーンが簡単に参入できるビジネスモデルではない。HYUGA PRIMARY CAREは2007年の創業時から在宅特化で一貫しており、地域の医師・病院・ケアマネジャーとの信頼関係を約17年かけて積み上げてきた。
転職者視点で見ると、この参入障壁の高さは雇用の安定性に直結する。大手ドラッグストアチェーンが同様のサービスを提供しようとしても、地域のネットワークと在宅専門のノウハウを短期間で構築することは難しい。自分が働く会社の競争優位性の高さは、職場の安定性と処遇の持続可能性に関わる重要な評価軸だ。
強み2. 上場企業としての透明性と経営規律
2021年の東証グロース市場上場により、財務情報の開示・コーポレートガバナンスの整備が義務付けられた。売上・利益・従業員数・平均年収などの情報が有価証券報告書で公開されるため、候補者は入社前に客観的なデータを参照できる。
中小の医療・介護系企業では情報の非対称性が大きく、入社後に「聞いていた条件と違う」というギャップが生じやすい。上場企業という属性は、それだけで情報開示の信頼性を一定程度担保する。採用市場においても、上場企業であることは優秀な人材を引き付ける要因の一つとなっている。
強み3. 薬剤師出身の経営陣による現場主義のマネジメント
代表の黒木氏が薬剤師であることは、組織文化に大きな影響を与えている。現場の専門職に対するリスペクトが経営トップから示されることで、「薬剤師・ケアマネジャーとして働くことへの誇り」を職場内で持ちやすい雰囲気がある。
管理職や本部スタッフにも医療・介護の実務経験者が多く、「現場を知らない上司に指示される」ストレスが他業界の一般企業に比べて少ないとされる。専門職としてのキャリアを続けたいが、成長機会やマネジメント経験も積みたいと考える方にとって、フィットしやすい環境だ。
強み4. 薬局・ケアプラン・福祉用具・ICTの垂直統合モデル
単一サービスではなく、在宅医療に関わる複数のサービスを自社グループで提供できることは、競合との差別化と収益の安定化につながる。患者・家族は「薬のこともケアプランのことも、ここに相談すれば何とかなる」という利便性を評価し、長期的な利用につながりやすい。
従業員視点でも、グループ内でのジョブローテーション・部門間連携によって、自分の専門領域を深めながら周辺領域を学ぶ機会が生まれる。薬剤師がケアプランの知識を身につけたり、ケアマネジャーがICT活用を学んだりすることで、多職種連携の専門家として市場価値を高めることができる。
強み5. 超高齢社会という長期的な追い風
日本の65歳以上人口は今後も増加が続き、在宅医療・地域包括ケアへのニーズは中長期的に拡大する。政府も「病院から在宅へ」の方向性を医療政策として推進しており、診療報酬・介護報酬の面でも在宅系サービスへの手当が強化される傾向にある。
市場全体が成長する環境での就業は、「会社が消える」リスクを下げるだけでなく、自分自身のスキル・経験の希少価値を守ることにもつながる。在宅訪問薬剤師・在宅専門ケアマネジャーとして積む経験は、業界全体で需要が高まる専門性であり、転職市場での流動性も高い。
HYUGA PRIMARY CARE株式会社の年収事情
HYUGA PRIMARY CAREの2023年3月期有価証券報告書に開示された平均年収は約422万円。全従業員の平均であるため、薬剤師・ケアマネジャーなどの有資格職種と、事務・管理系スタッフが混在したデータであることに注意が必要だ。職種・資格・経験年数によって実態の年収レンジは大きく異なる。
職種別の想定年収レンジ
| 職種 | 想定年収レンジ |
|---|---|
| 薬剤師(在宅訪問専門) | 600〜750万円程度 |
| 薬剤師(管理薬剤師) | 650〜800万円程度 |
| 介護支援専門員(ケアマネジャー) | 350〜480万円程度 |
| 介護福祉士 | 300〜400万円程度 |
| 福祉用具専門相談員 | 300〜420万円程度 |
| 医療事務・調剤事務 | 250〜360万円程度 |
| 営業・法人営業 | 380〜500万円程度 |
| IT・DX推進(システム関連) | 400〜550万円程度 |
※上記はキャリアコンサルタントとしての参考値。実際の待遇は個人の経験年数・スキル・勤務地・役職により異なる。
給与制度の特徴
上場企業として給与制度の整備が進められている。月給制を基本とし、資格手当・訪問業務手当などの各種手当が加算される体系が採用されている。薬剤師については、国家資格保有者としての資格手当が一定額支給されるため、同規模の非上場薬局と比較して基準給与の透明性が高い。
在宅訪問業務には「移動時間・待機時間・夜間対応」などの負荷があり、業務手当・当直手当・緊急対応手当などが設定されている可能性がある。入社前の条件交渉では、基本給だけでなくこれらの諸手当の実態を確認することが重要だ。
年収を見る際の注意点
- 平均年収422万円は全従業員の単純平均。薬剤師のみで見ると大幅に上振れする
- 在宅専門の薬剤師は訪問業務の手当が加わるため、同職種の調剤薬局勤務より年収が高くなるケースが多い
- 求人票の「想定年収」にはインセンティブ・手当の上限値が含まれる場合がある。固定給ベースの確認が必要
- グロース市場上場企業のため、ストックオプション制度の有無・付与条件も確認を検討してほしい
- 転勤・地域限定正社員など、勤務エリアの条件によって給与レンジが異なる可能性がある
HYUGA PRIMARY CARE株式会社の働き方・福利厚生
勤務時間・休日
基本的な勤務体制は月曜〜土曜の薬局営業時間に準じた形だが、在宅訪問薬局は24時間365日の対応を掲げているため、夜間・休日対応の当番制やオンコール体制が存在する。当番頻度や実際の呼び出し頻度については、店舗・チームの規模と地域特性によって差がある。
年間休日は業界標準として105〜115日程度と推計されるが、薬局の曜日営業・シフト制の影響で土曜出勤が発生するケースもある。有給休暇の取得しやすさについては、チームの人員体制に依存する部分が大きい。
リモートワーク
在宅訪問薬局・ケアプランサービスといった現場主体の事業特性上、薬剤師・ケアマネジャーなどのフロントライン職種はリモートワークの適用が難しい。本部機能・ICT事業・管理系ポジションでは一定程度のリモート対応が行われている可能性があるが、原則として現場出勤が基本と考えたほうがよい。
福利厚生
- 社会保険完備(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)
- 交通費支給(上限あり)
- 資格手当(薬剤師免許・介護支援専門員資格等に対する手当)
- 訪問業務手当(在宅訪問従事者向け)
- 研修制度・OJT(入社時研修・職種別専門研修)
- 資格取得支援(受験費用補助等・詳細は要確認)
- 健康診断(年1回以上)
- 育児休業・介護休業制度(法定対応)
- 産前産後休業(法定対応)
- 制服・ユニフォーム支給(現場職種)
- 車両貸与または交通費支給(訪問業務従事者)
注意点
在宅訪問薬局は夜間・休日の緊急対応を前提としたサービスである。「24時間365日対応」はサービスのセールスポイントである一方、従業員のシフト・オンコール設計に直結する要素だ。入社後のワークライフバランスの実態を把握するには、面接時に現場スタッフが実際にどのような頻度で夜間対応を担っているかを具体的に確認することを強く推奨する。
HYUGA PRIMARY CARE株式会社の社風・カルチャー
一言で表すなら「使命感と成長が共存する現場主義」
代表が薬剤師出身であることに象徴されるように、専門職の知識と現場経験を起点とした経営判断が行われている。「在宅医療インフラを創る」という企業理念は壮大だが、現場ではそれが日々の訪問件数・服薬指導の質・患者・家族との関係構築という具体的な行動として落とし込まれている。
成長志向が強く、全国への店舗展開・新規事業開発・ICT化を同時進行させている会社であるため、変化への適応力と主体的な動き方が求められるカルチャーだ。逆に言えば、「決められたことをこなす仕事」を期待する人には窮屈に感じる可能性がある。
上場後の規模拡大に伴い、制度整備・マネジメント体制の強化が進んでいる段階にある。草創期の「手作り感」と、上場後の「組織の規律」が混在する過渡期のカルチャーといえる。
評価される人物像
- 専門性を持ちながら、チームで動くことを苦にしない人
- 患者・家族の立場に立ったサービス提供に本気でコミットできる人
- 医師・看護師・ケアマネジャーなど多職種との調整・連携を積極的に担える人
- 変化や新しい取り組みをネガティブに捉えず、「面白い」と感じられる人
- 成長フェーズの会社で制度が整っていない部分を自分で整備しようと動ける人
表面的なイメージと実態の差
「医療・介護系の会社だから安定している」という先入観は持ち込まないほうがよい。HYUGA PRIMARY CAREは年20%成長を続けるグロース企業であり、人員・組織・制度が常に追いつかない状態で走っている会社だ。安定を最優先したい人には、ルーティンワーク中心の大手調剤薬局チェーンのほうが合っているかもしれない。
一方、「医療系ベンチャーだから待遇が悪い」という思い込みも誤りで、薬剤師など希少職種への年収水準は市場競争力を意識した設定になっている。入社動機が「給与」だけでも「理念」だけでもなく、両方を追えるフェーズにある企業だ。
HYUGA PRIMARY CARE株式会社の転職難易度
難易度:B級(一定の専門性・経験があれば内定可能性あり。無資格・未経験での応募は難しい)
HYUGA PRIMARY CAREは専門職採用が中心であるため、薬剤師・ケアマネジャー・介護福祉士などの国家資格を持つ有資格者にとっては採用のハードルはB級(中程度)と評価できる。資格と実務経験を持つ即戦力人材に対しては積極的な採用姿勢があり、選考プロセスは比較的スムーズに進む傾向がある。
ただし、在宅医療の専門性を重視する企業カルチャーのため、「調剤経験はあるが在宅は未経験」「資格はあるが職務内容が病院完結型だった」などのケースでは、在宅医療への適性・意欲を丁寧にアピールする必要がある。ビジネス職・IT系ポジションでの採用も存在するが、枠が限られるため倍率は高めと推定される。
理由1. 有資格の専門職は需要が高く採用されやすい
薬剤師・ケアマネジャーは全国的に需要が供給を上回っており、HYUGA PRIMARY CAREも積極採用を継続している。資格保有者であれば書類通過の可能性は十分あり、面接では「なぜ在宅医療なのか」「なぜ当社なのか」を語れれば内定につながりやすい。未経験で在宅訪問薬局へ転向したい薬剤師に対しても、研修制度が整備されつつある。
理由2. 在宅医療への理解・共感の有無が選考を左右する
同社の面接では、企業理念「24時間365日自宅で安心して療養できる社会インフラ」への共感度合いが重視されると考えられる。「給与が高いから」「転勤がないから」といった待遇面だけの動機では、面接官の心を動かしにくい。在宅医療の現場で患者・家族の生活に寄り添う仕事の意義を、自分の言葉で語れるかどうかが選考の分水嶺だ。
理由3. ビジネス・バックオフィス職は枠が少なく競争率が高め
医療職・介護職以外の採用ポジション(営業・マーケティング・IT・経理・人事など)は、同社の組織規模に照らすと採用枠が限られる。これらのポジションを狙う場合は、同業界または在宅医療・薬局業界に関連する経験・知識を持っていることが差別化のポイントになる。単なる総合職経験では書類選考を突破しにくい可能性がある。
HYUGA PRIMARY CARE株式会社に向いている人
タイプ1. 在宅医療・地域包括ケアに使命感を持てる専門職
病院やドラッグストアでの経験はあるが、「もっと患者の生活に近い場所で働きたい」「退院後の患者を継続してフォローしたい」という志向を持つ薬剤師・ケアマネジャーに向いている環境だ。仕事の社会的意義を感じながら専門性を活かしたい人にとって、選択肢として検討する価値がある。
タイプ2. 成長フェーズの会社でキャリアを切り拓きたい人
上場後まもない成長期の会社では、役割の固定化が進んでいない分だけ、自分でポジションを作り出す余地が大きい。「薬剤師からエリアマネジャーになる」「ケアマネジャーから事業企画に移る」といったキャリア転換が、大企業では難しくても実現しやすい環境だ。
タイプ3. 多職種連携が得意な人・チームワーカー
在宅医療は医師・看護師・薬剤師・ケアマネジャー・介護士が情報を共有しながら一人の患者をサポートするチーム医療だ。「専門家として個人プレーで成果を出す」よりも、「チームで患者の課題を解決する」スタイルの人が活躍しやすい。コミュニケーション能力・調整力・柔軟性が強みの人には適した職場だ。
タイプ4. 地方・地域に根ざした働き方を望む人
「きらり薬局」は全国の中小都市・郊外エリアにも展開しており、都市部だけでなく地方での雇用機会がある。地元・地域を離れずに上場企業での就業経験を積みたい、地元の医療インフラに貢献したい、という志向を持つ地方在住者にも選択肢になりうる。
タイプ5. 転職回数を重ねてきた医療職で「腰を落ち着けたい」人
調剤薬局業界は転職率が高く、「複数回の転職経験がある薬剤師」は珍しくない。HYUGA PRIMARY CAREのような成長している在宅専門企業では、「専門性を活かしながら長期的にキャリアを積める環境」を求める方の受け皿になりうる。長期在籍者を評価するカルチャーが醸成されているかどうかは、面接で確認してほしい。
HYUGA PRIMARY CARE株式会社に向いていない人
批判ではなく、ミスマッチ防止のために記載する。入社後のギャップを最小限にするための参考情報だ。
タイプ:
- 安定・現状維持志向の人 ── 年20%成長を続けるグロース企業であり、組織・業務・担当エリアが変わる可能性が高い。変化を「リスク」と感じる人よりも、「チャンス」と感じられる人向きの職場だ
- 夜間・休日対応を完全に避けたい人 ── 24時間365日のサービスを掲げる以上、現場職種では何らかの形でオンコール・当番対応が発生する。完全に時間が固定された働き方を求める場合は確認が必要
- 医療・介護分野の理念より待遇面が最優先の人 ── 待遇は市場水準であるものの、理念や使命感への共感なしにパフォーマンスを上げることは難しい環境だ。給与水準だけで選ぶなら、より条件がよい大手チェーンが存在する
- 完成された制度・マニュアルの中で動きたい人 ── 上場後の整備は進んでいるが、中期的にはまだ制度構築途中の部分がある。「ルールがないなら自分で作ればいい」と思える人と、「ルールがないと動けない」という人では、経験のポジティブさが大きく変わる
- 在宅医療の現場業務に馴染めない人 ── 患者宅への訪問・病状の変化への対応・家族への説明など、病院や薬局の窓口業務とは質の異なる対応力が必要だ。人と深く関わることへの抵抗感がある場合は難しさを感じる可能性がある
HYUGA PRIMARY CARE株式会社の選考対策
戦略1. 在宅医療への転向理由を「自分の体験」から語る
面接官が最も知りたいのは「なぜ在宅医療なのか」という動機の本物度だ。調剤薬局・病院・介護施設での経験を通じて、「在宅医療の必要性を感じた具体的な場面」を準備しておきたい。「患者さんが退院後どうなったかを追えなかった」「通院が困難になった患者さんの薬の管理が心配だった」といったエピソードを持つ人は、それをそのまま語ってほしい。
抽象的な「社会貢献したい」ではなく、自分が現場で感じた課題・疑問・もどかしさを起点にした動機は、面接官の共感を生みやすい。同社の代表も薬剤師として現場を経験した人であるため、現場感のある語り口は高評価につながる可能性がある。
戦略2. 多職種連携の経験を具体的に示す
在宅医療では薬剤師がケアマネジャーや医師と直接コミュニケーションを取り、情報を共有する。これまでの職場での「他職種との連携経験」を具体的に棚卸しして話せるように準備したい。「どんな情報を・誰と・どんな方法で共有したか」「連携によって患者にどんな改善が生まれたか」を言語化しておくことが効果的だ。
逆に言えば、チームで動いた経験が乏しく個人プレー中心だった場合は、それを面接でどう補完するかを考えておく必要がある。「これから在宅で多職種連携を身につけたい」という意欲を前向きに伝えることが重要だ。
戦略3. きらり薬局や同社サービスの実態を事前に調べる
公式サイト・有価証券報告書・プレスリリースなどを事前に確認し、同社のサービスの特徴・店舗展開の状況・最近のニュースを把握しておくことは最低限の準備だ。「なぜ他の在宅薬局チェーンではなくHYUGA PRIMARY CAREなのか」という問いに答えられるよう、競合との差別化ポイントを自分なりに整理しておくと説得力が増す。
また、可能であれば実際に同社の薬局が近くにある場合は訪問してみることも有効だ。店舗の雰囲気・スタッフの応対を見ることで、面接での具体的なエピソードに使える材料が増える。
戦略4. 夜間・休日対応への対応方針を事前に決めておく
在宅訪問薬局という事業特性上、オンコール対応の有無・頻度については面接で確認が入る可能性がある。また候補者側からも「どのような頻度で夜間対応が発生するか」を質問する権利がある。事前に「月何回程度の対応なら受け入れられるか」という自分なりの基準を持っておくと、条件面での合意形成がスムーズになる。
「夜間対応が一切ない場所に転職したい」という場合は、在宅訪問薬局ではなくドラッグストア・調剤専門薬局の時間外なし店舗が適しているかもしれない。自分のライフステージと照らし合わせた現実的な判断が大切だ。
戦略5. 「在宅医療×マネジメント」の意欲を示す
同社の規模拡大フェーズにおいて、将来の管理薬剤師候補・エリアマネジャー候補は常に必要とされている。「薬剤師としての専門性を高めながら、いずれはチームのマネジメントも担いたい」という成長意欲を伝えることは、採用担当者の興味を引く可能性が高い。成長企業では、現時点でマネジメント経験がなくても将来性を評価して採用するケースがある。
逆に「専門職として現場に徹したい」というキャリア観の場合も、それを明確に伝えることで「どんなポジションに配置するか」の議論が具体化しやすくなる。曖昧なままにせず、自分のキャリア志向をオープンに伝える姿勢が選考をスムーズに進める。
HYUGA PRIMARY CARE株式会社への転職で評価されやすい経験
- 調剤薬局(保険薬局)での調剤・服薬指導の実務経験(1年以上)
- 在宅患者向けの訪問服薬指導・無菌調剤・麻薬調剤の実施経験
- 管理薬剤師としての店舗管理・スタッフマネジメント経験
- ケアプラン作成・モニタリングの実務経験(ケアマネジャー資格保有者)
- 医師・看護師・ケアマネジャーとの多職種連携・カンファレンスへの参加経験
- 病院薬剤師として病棟業務・退院支援に関わった経験(在宅移行支援)
- 介護老人保健施設・有料老人ホームでの薬剤管理・服薬支援経験
- 福祉用具貸与・販売の実務経験(福祉用具専門相談員資格保有者)
- 地域包括支援センターや居宅介護支援事業所での相談・支援業務経験
- ITシステムの導入・サポート経験(医療・介護分野の電子カルテ・介護記録システム等)
- 医療機関・調剤薬局向けの法人営業経験
- 在宅医療・介護系スタートアップでの業務構築・制度整備経験
- 薬剤師免許・ケアマネジャー資格・介護福祉士資格などの国家資格保有
- 新卒採用・中途採用の面接経験・人材育成の経験(管理職候補として評価される)
- 医療DX・ICT活用に関する知識・プロジェクト参加経験
特に評価されやすいのは「在宅医療の経験を持つ薬剤師・ケアマネジャーで、多職種との連携実績があり、いずれはマネジメントに挑戦したいと考えている人材」だ。 専門職としての即戦力性と、チームを動かす組織人としての素養を兼ね備えた候補者は、成長中の同社が最も必要としているプロファイルに合致する。
まとめ
HYUGA PRIMARY CARE株式会社は、在宅医療・訪問薬局という社会的需要の高い領域で年20%超の成長を実現している東証グロース上場企業だ。「24時間365日自宅で安心して療養できる社会インフラを創る」という企業理念は、業界の中でも明確な方向性を持ち、医療専門職が使命感を持って働ける環境を形成している。
薬剤師・ケアマネジャーなどの有資格職種にとっては採用機会が豊富にあり、在宅医療という成長市場の中核を担う専門家としてキャリアを深めることができる。平均年収は全社平均で約422万円だが、薬剤師職種では600〜700万円台の水準が見込まれ、訪問手当や資格手当などの加算によって市場競争力のある報酬設定となっている。
一方で、24時間対応を前提とした在宅医療の特性上、夜間・休日のオンコール対応への心理的・体力的な準備は欠かせない。また、上場後も急成長フェーズにある組織であるため、制度が整いきっていない部分への柔軟な対応力と、変化を楽しめる気質が長期的な活躍に影響する。
転職を検討する際は、「在宅医療への理念的な共感」と「専門職としての実務経験」の両方を選考でしっかりアピールすることが重要だ。超高齢社会という長期トレンドを背景に、在宅医療インフラの担い手として社会に貢献しながらキャリアを積みたい方には、HYUGA PRIMARY CARE株式会社は有力な選択肢として検討する価値がある企業だ。
