株式会社オオバは1922年(大正11年)の創業以来、「まちづくりのオオバ」として日本の都市開発・宅地造成・区画整理を支えてきた総合建設コンサルタントです。法人化は1947年10月1日で、以来70年以上にわたって日本のまちの形成に関与してきました。
測量から始まり、都市計画・地理空間情報・環境アセスメント・補償調査・事業コンサルティングまでを一貫して提供できる体制は、業界内でも希少なフルライン型の強みです。東証プライム市場への上場企業として財務基盤も安定しており、中長期的に技術専門職としてのキャリアを積みたい方に向いている転職先といえます。
企業概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式社名 | 株式会社オオバ |
| 創業 | 1922年(大正11年) |
| 設立(法人化) | 1947年10月1日 |
| 代表取締役 | 辻本 茂 |
| 本社所在地 | 東京都千代田区神田錦町三丁目7番1号 |
| 資本金 | 約21億3,100万円 |
| 従業員数 | 連結531名・単体467名(2024年5月時点) |
| 上場区分 | プライム市場(証券コード(9765)) |
| 売上高 | 154億円(2024年度) |
| 平均年収 | 700万円前後(データソースにより700〜760万円程度) |
| 平均年齢 | 39.8歳(2025年度) |
| 平均勤続年数 | 13.9年 |
| 事業内容 | 調査・測量、都市計画、地理空間情報、環境業務、まちづくりコンサルティング |
オオバは「まちづくりのソリューション企業」を標榜し、土地に関する技術サービスを調査から事業実施まで一貫して提供できる点が競合他社との最大の差別化要素です。平均年齢39.8歳、平均勤続年数13.9年という数字は、一度入社した専門技術者が長期にわたって腰を据えて働いている実態を示しています。売上高の直近9年間の成長率は12.3%と安定した伸びを示しており、業績の持続的成長も転職先としての魅力です。
主な事業内容
オオバの事業は「地理空間情報業務」「環境業務」「まちづくり業務」「設計業務」「事業ソリューション業務」の5分野を複合的に推進する構造です。これらの業務が有機的に連携することで、土地に関わる課題をワンストップで解決できる体制が整っています。
地理空間情報業務
測量・地図作成・GIS(地理情報システム)を核とした業務です。国土地理院・自治体向けの公共測量から、民間デベロッパー向けの不動産開発支援測量まで幅広く対応します。UAV(ドローン)測量や3D点群データの活用など、最新デジタル技術への対応も積極的に進めており、従来の測量技術とICTの融合が強化されています。
環境業務
環境アセスメント(環境影響評価)・自然環境調査・水文調査など、開発に伴う環境配慮の専門技術サービスです。大型開発プロジェクトには環境影響評価が法律上義務付けられており、オオバはこの分野でも深い実績を持ちます。社会の環境意識が高まる中、同業務の重要性は高まる一方です。
まちづくり業務
区画整理・土地区画整理事業・都市再開発など、まちを計画段階から事業実施まで支援する中核業務です。「まちづくりのオオバ」という通称の由来でもあり、民間ディベロッパーによる宅地造成や自治体の市街地再開発において高い実績があります。土地の権利関係整理・換地計画・移転補償など、法律・技術・コミュニケーションを複合した高度な専門性が求められます。
設計業務
道路・河川・橋梁などの土木設計および都市計画設計。建設コンサルタント登録を持ち、公共インフラ整備における設計業務も手がけています。特に宅地開発に付随する道路・排水・公園設計は、まちづくり業務とのシナジーが高い領域です。
事業ソリューション業務
補償調査・用地取得支援・事業マネジメントなど、開発プロジェクト全体のプロセス管理を支援する業務。デベロッパーや自治体のプロジェクトマネジメントを外部専門家として担い、コンサルティング色の強い付加価値サービスを提供しています。
オオバの強み
強み1. 100年超の歴史が生んだ「まちづくり」のブランド
1922年の創業から100年超にわたり日本のまちづくりに関与してきた実績は、競合他社が短期間では追いつけない信頼の蓄積です。宅地造成・区画整理という複雑な権利関係と技術を要する業務での実績件数は業界随一で、特に民間ディベロッパーからの指名受注が安定しています。転職者にとっては「歴史ある専門技術集団」でキャリアを積めるという安心感があります。
強み2. 民間案件比率の高さによる柔軟な事業展開
建設コンサルタント各社が官公庁依存型の受注構造を持つ中、オオバは民間デベロッパー向けビジネスの比率が相対的に高い点が特徴です。民需・官需の二軸で受注を確保することで、公共投資の増減に左右されにくい事業構造となっており、財務安定性の高さに貢献しています。民間案件は工期・仕様の自由度が高く、プロフェッショナルとしての裁量発揮の機会が多い面もあります。
強み3. フルライン型のワンストップ対応力
測量から都市計画・環境アセスメント・設計・事業コンサルまでを自社内で完結できるフルライン体制は、競合他社の多くが専門特化型である中での差別化ポイントです。顧客(デベロッパー・自治体)にとって複数社を取りまとめる手間が省ける一方、技術者にとっては隣接する専門分野を学びやすい環境が整っています。
強み4. 地理空間情報とICT技術の融合
従来の測量技術にICT・GIS・ドローン測量・3Dモデリングを組み合わせた「地理空間情報高度化」への取り組みは、業界変革期に対応する技術力の証です。デジタルツイン・スマートシティ関連の需要が増す中、オオバの地理空間情報技術は将来性の高い領域に直結しています。
強み5. 高い定着率が示す働きやすさ
平均勤続年数13.9年という数字は業界平均8.6年を大幅に上回ります。専門技術者が長く在籍し続ける背景には、技術的なやりがい・処遇の安定・ワークライフバランスへの配慮があると考えられます。入社後に先輩技術者から長期的にスキルを学べる環境は、若手技術者の成長機会としても重要です。
強み6. 東証プライム上場の財務基盤
資本金約21億円、売上高154億円、プライム市場上場という財務基盤は、技術専門職としての長期キャリアを安心して積める環境の裏付けです。上場企業として開示されるIR情報から業績・財務の健全性を確認できる透明性も、転職候補企業として検討する際の重要なポイントです。
オオバの年収事情
建設コンサルタント業界の中では高水準の年収が特徴です。資格保有・経験年数に応じた専門性評価が給与に反映されやすい体系で、技術士や測量士などの国家資格取得が年収向上の直接的なレバーとなります。
職種別の想定年収レンジ
| 職種 | 想定年収レンジ |
|---|---|
| 新卒技術職(大卒・1〜3年目) | 270〜400万円程度 |
| 若手技術職(3〜7年目) | 400〜600万円程度 |
| 中堅技術職・主任(7〜15年目) | 600〜800万円程度 |
| シニア技術職・課長クラス | 750〜950万円程度 |
| 部長・管理職 | 900〜1,100万円程度 |
| 測量士・技術士資格保有者 | 資格手当により上乗せあり |
| 事務・コーポレート職 | 350〜600万円程度 |
給与制度の特徴
年2回のボーナス(賞与)制度があり、会社業績と個人評価の両方が反映されます。資格手当(技術士・測量士等)が設けられており、資格取得が処遇に直接連動します。昇給は年1回の定期昇給を基本とし、成果に応じた特別昇給も設けられています。若手時代の基本給水準がやや低めという口コミもあり、資格取得と年次の積み上げによる着実な昇給を期待するスタイルです。
年収を見る際の注意点
- 情報ソースによって700〜760万円と幅があり、調査年度・対象範囲の違いによる
- 資格保有の有無・取得資格の種類が年収に直結する
- 若手時代は基本給が業界他社と比べやや低めとの声もある
- 勤続年数とともに着実に上がるモデルで、長く働けるほど報われやすい構造
- 管理職・専門職クラスになると1,000万円超も視野に入る
オオバの働き方・福利厚生
勤務時間・休日 フレックスタイム制を採用しており、コアタイム内での勤務を基本に働き方の柔軟性を確保しています。ノー残業デーやリフレッシュデーを設けており、長時間労働の是正に積極的に取り組んでいます。土日祝日休みを基本とし、年間休日は120日程度です。
リモートワーク 技術職は現地調査・測量が業務の一部であるため完全フルリモートは困難ですが、内業(報告書作成・GIS処理等)についてはリモート対応が進んでいます。
福利厚生
- 各種社会保険完備(健康・厚生年金・雇用・労災)
- 退職金制度
- 資格取得支援制度(技術士・測量士等)
- フレックスタイム制
- ノー残業デー・リフレッシュデーの実施
- 育児休業・産前産後休業制度(共働き家庭への対応)
- 介護休暇制度
- 慶弔見舞金
- 確定拠出年金
- 社宅・住宅手当
- 財形貯蓄制度
注意点 外業(現地調査・測量)は天候・季節に左右される業務であり、特定時期に繁忙が集中する傾向があります。建設コンサルタント業界全般に言えますが、納期直前の残業は発生するケースがある点も念頭に置いておく必要があります。
オオバの社風・カルチャー
一言で表すなら「職人気質のプロフェッショナル集団」
100年超の歴史を持つ専門技術集団ならではの職人気質が根底にあります。派手さや知名度よりも「技術で勝負する」という実直な文化があり、技術の深み・精度・信頼性を重視する人材が長く定着しています。体育会系のノリより、専門技術への誠実なこだわりが評価される職場環境です。
評価される人物像
- 測量・GIS・都市計画などの専門技術を深く追求したい人
- 長期的に一つの会社で専門性を磨き続けることに価値を見出せる人
- 現地調査・外業を含む技術職のリアルを楽しめる人
- チームワークを大切にしながら着実に成果を出せる人
- 地域・社会のインフラ整備に貢献することにやりがいを感じる人
表面的なイメージと実態の差
「建設コンサルタント」と聞くと外業(現地)中心の体力仕事を想像しがちですが、実態は内業(GIS・報告書作成・計画立案)と外業のバランスが取れており、デジタル技術活用が急速に進んでいます。一方で、老舗企業ならではの縦割り的な組織文化や、変化のスピードが民間IT企業より遅い面は覚悟が必要です。
オオバの転職難易度
難易度:C級(中程度)
技術職(測量士・技術士・土木設計等の専門資格保有者)に限れば業界全体の人材不足を背景に採用活動が積極的で、適切な専門資格・経験があれば転職は現実的です。一方、資格・経験のない未経験者の応募は競争が激しくなります。コーポレート職は採用枠が少なく倍率が高めです。
理由1. 専門技術職の需要が高い
建設コンサルタント業界全体が技術者不足に直面しており、測量士・技術士(建設・農業土木・環境)・土地区画整理士などの有資格者は売り手市場です。オオバも積極的に中途採用を実施しており、資格と実務経験を持つ専門家であれば転職難易度は比較的低めです。
理由2. 経験・資格による足切りがある
一方で「建設コンサルタント業務の実務経験なし・資格なし」の場合は採用ハードルが上がります。未経験者採用も行っていますが、測量・GIS・CAD等の基礎技術知識があるかどうかは判断基準になります。
理由3. 長期定着を重視する採用姿勢
平均勤続年数13.9年が示すとおり、会社として長期在籍を前提とした人材を求めています。「3〜5年で転職するステップアップ型」の志向よりも、「専門技術者として長く腰を据えて働きたい」という姿勢を示せる方が好まれます。
オオバの主な募集職種
まちづくり・測量・都市計画の専門技術職を中心に採用を行っています。
- 測量技術者(地理空間情報)
- 都市計画・区画整理技術者
- 環境アセスメント技術者
- 建設・不動産コンサルタント
- 土木設計技術者
- GIS・リモートセンシング技術者
- 補償調査担当者
- 事業企画
- 経理・財務事務
- 総務
オオバに向いている人
タイプ1. 専門技術を深く追求したい人
測量・GIS・都市計画など特定分野の技術を長期的に磨き続けることにやりがいを感じる人は、オオバの職人気質のカルチャーに馴染みます。100年の技術的蓄積がある職場で、先輩技術者から体系的に学べる機会も豊富です。
タイプ2. まちづくり・インフラ整備に社会的意義を感じる人
住宅地の造成・都市再開発・地域のまちづくりという、人々の生活基盤に直接貢献できる仕事の意義を重視する人に向いています。数十年後も地図に残るまちを形成する仕事のスケール感が、日々の業務のモチベーションになります。
タイプ3. 長期的に腰を据えて働きたい人
転職を繰り返すよりも一つの専門分野で深い実績を積みたい、安定した環境でキャリアを築きたいという志向の方に適しています。平均勤続年数13.9年が示す居心地のよさは、長期在籍を前提とする方にとって大きな安心材料です。
タイプ4. フレックス・ワークライフバランスを重視する人
フレックスタイム制・ノー残業デー・リフレッシュデーなど、働き方への配慮が充実しています。育児中の共働き家庭への対応も進んでおり、家庭と技術職キャリアの両立を目指す方に向いています。
タイプ5. 民間・官公庁の両軸で仕事をしたい人
民需・官需の両方の顧客を持つオオバでは、民間デベロッパーのスピード感あるプロジェクトと自治体の公共事業の両方に携われます。多様な案件経験が専門技術者としての幅を広げます。
オオバに向いていない人
批判ではなくミスマッチ防止のために記載します。
- タイプ:スタートアップ的なスピード感・変革を求める人 — 100年企業ならではの慎重な意思決定プロセスがあり、ベンチャー的なスピードは期待しにくい
- タイプ:屋内デスクワーク中心を希望する人 — 現地調査・外業が業務の一部であり、天候・季節に応じた作業が発生する
- タイプ:短期キャリアアップ型の転職スタイルの人 — 長期定着を重視する採用姿勢のため、数年での転職を前提とした応募は評価されにくい
- タイプ:年功にとらわれず若手から高年収を狙いたい人 — 若手時代の基本給はやや低めで、資格・年次積み上げ型の緩やかな昇給モデルが基本
- タイプ:コンサル的な提案・プレゼン中心の仕事を希望する人 — 技術的な実務(測量・調査・設計)が中心であり、純粋なコンサルティングファームとは性格が異なる
オオバの選考対策
選考1. 専門資格・経験を具体的に整理する
測量士・技術士・土地区画整理士・RCCM・建設コンサルタント登録部門など、保有資格を明確に整理し、各資格の活用経験を実務と結びつけて語れるよう準備してください。資格がまだない場合は「取得計画」と「現在の学習状況」を示すことで学習意欲をアピールできます。
選考2. 担当プロジェクトの実績を整理する
「どのような測量・調査・設計プロジェクトを担当したか」を面積・規模・関係機関・期間などで具体的に語れるよう整理してください。チームの中での自分の役割(測量班長・計画立案担当等)を明確にし、「自分が貢献した部分」を説明できると評価が高まります。
選考3. 「まちづくり」への志望動機を言語化する
「なぜ建設コンサルタントか」「なぜオオバか」という志望動機は、業種の意義(社会インフラへの貢献)とオオバ固有の特徴(まちづくり特化・民需強み)を絡めて語ることが重要です。単に「測量の仕事がしたい」ではなく、「どんなまちづくりにどう関わりたいか」という視点で語ると解像度が上がります。
選考4. 長期定着の意志を示す
「5〜10年単位でオオバで専門性を磨き続けたい」という意志表明は採用側の重視ポイントに合致します。転職回数が多い場合は、各社での専門技術の積み上げという一貫性を示すことで、「腰を据えて働ける人材」というイメージを補強してください。
選考5. ICT・GIS・デジタル活用への適応意欲を示す
ドローン測量・点群処理・GISソフト(ArcGIS・QGIS等)・3D設計への興味・習熟度は現在の建設コンサルタント採用で重視される要素です。ICT建設測量への知識や学習経験があれば積極的にアピールしてください。
選考6. フレックス制・チームワーク文化への適合性を伝える
長年培ってきた職人的なチームワーク文化への適応を示すことも重要です。外業での現地チームワーク、内業での情報共有・品質チェックなど、協働経験を具体的に語れるとプラスに働きます。
オオバへの転職で評価されやすい経験
- 測量業務経験(地上測量・UAV測量・路線測量等)
- GIS・リモートセンシングの実務経験
- 都市計画・区画整理事業の技術支援経験
- 建設コンサルタント(道路・河川・橋梁設計)の実務経験
- 環境影響評価・自然環境調査の経験
- 土地区画整理事業の換地計画・補償調査経験
- CAD(AutoCAD・Civil 3D等)の実務活用経験
- 官公庁・自治体との業務調整経験
- 民間デベロッパーの宅地造成・開発案件の実務経験
- ドローン測量・点群データ処理の経験
- 技術士(建設部門・農業土木・環境等)の資格
- 測量士・測量士補の資格
- RCCM(シビルコンサルティングマネージャー)の資格
- プロジェクトマネジメント経験(工程管理・顧客折衝)
特に評価されやすいのは「測量・地理空間情報・都市計画のいずれかに精通し、技術士・測量士等の国家資格を持つ即戦力技術者」です。
まとめ
株式会社オオバは1922年創業の「まちづくりのオオバ」として、日本の都市開発・区画整理・地理空間情報分野で100年超の実績を持つ総合建設コンサルタントです。測量から都市計画・環境アセスメント・設計・事業コンサルまでをフルラインで提供できる体制、民間デベロッパーとの強固な取引基盤、そして平均勤続年数13.9年という際立った定着率が、転職先としての総合的な魅力を形成しています。
年収は700万円前後(情報ソースにより差あり)で、技術士・測量士などの資格取得が処遇向上の最短ルートです。若手時代の基本給はやや低めという口コミもありますが、長期在籍で着実に上がるモデルであり、専門技術者として長く働くほど報われる仕組みです。
転職を検討する際は「専門資格・実務経験の整理」「まちづくりへの志望動機の言語化」「長期定着の意志表明」という3点を準備の軸に置いてください。技術職採用では業界全体の人材不足を追い風に、適切な専門性を持つ方には現実的な転職チャンスが開けています。転職エージェントを通じると公開求人以外の情報や処遇交渉のサポートも受けられるため、積極的に活用することをお勧めします。
