企業概要

項目内容
正式社名株式会社スマートバンク
英語名SmartBank, Inc.
設立2019年4月9日
代表取締役堀井翔太(CEO)・堀井雄太(CTO)
本社東京都品川区西五反田7丁目22番17号 11F
資本金非公開
従業員数約100名(2025年〜2026年頃の採用情報に基づく推計)
上場区分非上場(未上場)
売上高非公開
平均年収非公開(エンジニアマネージャー採用実績:800万〜1,200万円)
平均年齢非公開
平均勤続年数非公開
事業内容AI家計簿アプリ「ワンバンク」の開発・運営、Visaプリペイドカード発行

スマートバンクは2019年4月に設立されたフィンテックスタートアップで、個人向け家計管理サービス「ワンバンク(旧B/43)」を中核事業とする。累計資金調達額は73億円を超え、シリーズBラウンドを進行中のグロースフェーズにある。

決済インフラの構築から本人確認(KYC)システムの自社開発まで、金融サービスの根幹をすべて内製する技術力が特徴だ。法令順守(コンプライアンス)と開発速度を両立できる体制が、他のフィンテックスタートアップとの大きな差別化ポイントになっている。

主な事業内容

スマートバンクの事業は「家計管理の民主化」を軸に構成されている。個人のお金の課題を一気通貫で解決するプラットフォームを目指しており、サービスの幅を継続的に拡張している。

プロダクトの中核は「ワンバンク」アプリと、それに紐づくVisaプリペイドカードだ。アプリとカードを組み合わせることで、支出の記録・可視化・改善提案をシームレスに実現している。

ワンバンク(AI家計簿+プリペイドカード)

旧称「B/43」として2021年4月にリリースし、100万ダウンロードを突破した主力サービス。Visaプリペイドカードと連携したAI家計簿アプリで、予算設定・支出トラッキング・AI改善提案を一つのアプリで完結できる。

2025年3月に「ワンバンク」へリブランディングし、AIアシスタント機能を大幅強化。支出パターンを学習し、次のアクションを提案するなど、「見える化」から「改善」へと体験が深化した。カップル・家族間での共有カード機能や、未成年向けのジュニアカードも提供している。

あと払い・BNPL機能

後払い機能として「あと払い」をサービスに組み込み、決済の選択肢を拡大している。プリペイドの先払いモデルと組み合わせることで、ユーザーのライフスタイルに合った柔軟な家計管理を実現している。

ワンバンク請求書買取(ファクタリング)

個人・フリーランス向けの請求書買取サービスも展開。未払い請求書を売却して早期に資金化できる仕組みで、フリーランス人口の増加と資金繰り問題に対応するプロダクトとして位置づけられている。

決済インフラ・技術基盤

Go、Ruby、Pythonを組み合わせたバックエンドと、AWSのECS/Fargateで運用する自社決済インフラを持つ。KYC(本人確認)システムも内製しており、金融規制に対応しながら高速にプロダクトを改善できる体制が整っている。

株式会社スマートバンクの強み

強み1. 連続起業家CEO×テック系CTOの強固な創業チーム

代表の堀井翔太氏は日本初のフリマアプリ「FRIL」を運営したFablic社を楽天へ売却した実績を持つ。CTO堀井雄太氏は双子の弟であり、CEOとCTOが深い信頼関係で結ばれているのは組織の安定感につながっている。

転職者にとっては「経営層が現場を理解している」環境であることを意味する。プロダクトドリブンな意思決定がなされやすく、エンジニア・デザイナーの意見が経営に届きやすい組織文化につながっている。

強み2. 累計73億円超の資金調達による財務安定性

2024年11月のシリーズBラウンド(1stクローズ)で40.8億円を調達。2025年1月にも追加調達を実施し、累計調達額は73億円を超えている。スタートアップとしては資金面の安定性が高く、採用・開発への投資継続が見込める。

初期のスタートアップリスクを避けながら、アーリーフェーズよりも成熟した環境でスタートアップのダイナミズムを経験したい転職者に適した時期にある。

強み3. 100万ダウンロード突破のプロダクトトラクション

サービス開始から数年でダウンロード数100万件、月間取引金額は数十億円規模に達している。「机上のビジョン」ではなく、実際に利用者が日常的に使うプロダクトを持っているのは転職先として大きなアドバンテージだ。

実際のユーザーフィードバックが豊富で、データドリブンなプロダクト改善サイクルを体験できる環境が整っている。PMやエンジニアにとって市場からの手触りを感じながら働ける点が魅力だ。

強み4. 金融×テックの高い参入障壁

決済インフラ・KYCシステムを内製している点は、フィンテック領域における参入障壁として機能する。金融ライセンスや規制対応の知見を社内に蓄積しており、追随者が容易に模倣できない技術的・運用的モートを持っている。

この領域でのエンジニア経験は市場価値が高く、決済・金融系システムのキャリアを積みたいエンジニアにとって希少な経験が得られる職場と言える。

強み5. フォーブス日本起業家ランキングTOP20入りのブランド力

CEOの堀井翔太氏はForbes JAPAN「日本の起業家ランキング 2026」TOP20に選出されている。スタートアップとしてのブランド認知度が高く、業界内での認知も十分にある。

採用力・パートナーシップ獲得・メディア露出の面でも有利に働いており、「知名度あるスタートアップでキャリアを積む」という観点でも価値がある環境だ。

強み6. 「貯蓄ゼロ世帯をなくす」という社会的ミッションの明確さ

ビジョン・ミッションが明確な会社は採用・組織面でも安定しやすい。スマートバンクは「日本の貯蓄ゼロ世帯問題」という社会課題に正面から向き合っており、そのミッションが事業戦略・プロダクト設計・採用メッセージに一貫して反映されている。

社会的意義のある仕事への志向が強い人材にとって、モチベーションを維持しやすい環境だ。

株式会社スマートバンクの年収事情

スマートバンクは非上場であるため、社全体の平均年収は非公開だ。ただし、採用情報から一部職種の年収レンジを把握することができる。

職種別の想定年収レンジ

職種想定年収レンジ(参考)
エンジニアリングマネージャー800万〜1,200万円
バックエンドエンジニア(シニア)600万〜1,000万円程度(推計)
iOSエンジニア(シニア)600万〜1,000万円程度(推計)
インフラエンジニア500万〜900万円程度(推計)
プロダクトマネージャー600万〜1,000万円程度(推計)
デザイナー500万〜800万円程度(推計)
ビジネス・コーポレート400万〜700万円程度(推計)

※ 推計は公開情報と業界水準に基づく参考値。確認は採用ページの個別ポジション情報を参照のこと。

給与制度の特徴

公開採用情報ではエンジニアリングマネージャー採用において800万〜1,200万円というレンジが明示されている。このレンジはスタートアップとしては競争力が高く、大手テック企業と同水準を意識した設計と見られる。

スタートアップとして、ストックオプションの付与についても採用候補者と個別に交渉することが多いと見られる。非公開の部分も多いため、選考過程での確認が重要だ。

年収を見る際の注意点

  • 公開されている年収情報はポジションによって異なるため、個別に採用担当者に確認する必要がある
  • ストックオプションの有無・行使条件はIPO時に価値が現実化するため、現時点では不確実性がある
  • 入社後の昇給ペースはスタートアップのフェーズや個人の成果評価による変動が大きい
  • 現在のグロースフェーズ(シリーズB)は、IPOに向けた組織整備期でもあり、報酬体系の変化も起こりやすい

株式会社スマートバンクの働き方・福利厚生

スマートバンクはエンジニア中心のテック企業として、柔軟な働き方を推進している。採用情報・求人票に記載された情報をもとにまとめる。

勤務時間・リモートワーク フルリモートワーク対応のポジションが多く、エンジニア職を中心にリモート勤務が可能と明示されている。スタートアップとして現場の判断に委ねる部分が多く、チームによって出社頻度は異なる。

福利厚生(採用情報ベースの参考情報)

  • 社会保険完備(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)
  • フルリモートワーク対応(一部ポジション)
  • スーパーフレックス制度(コアタイムなし)の導入推進
  • 書籍・学習ツール購入補助(技術書籍など)
  • エンジニア向け機材・環境整備サポート
  • 産休・育休取得実績あり(Wantedlyほかでの社員インタビューより)
  • ストックオプション付与(対象ポジション)
  • 各種研修・勉強会参加支援
  • オフィス(品川区西五反田)との並用も可能

注意点

スタートアップであるため、福利厚生・制度の整備度合いは大企業と比較すると発展途上の部分もある。急成長中の組織のため、制度が整備・変更されるスピードも速い。詳細は採用選考を通じて直接確認することを推奨する。

株式会社スマートバンクの社風・カルチャー

一言で表すなら「スーパーオーナーシップ」

スマートバンクが公表している行動指針のひとつが「Super Ownership(スーパーオーナーシップ)」だ。「担当範囲を超えて課題に向き合い、チームで目標を達成するために支え合う」という考え方で、役割の壁を越えて動くことが期待される文化がある。

また「Think N1(ナンバーワンシンキング)」というバリューも掲げており、対話と分析を通じて本当に重要な課題を発見することを重視する。ユーザー一人ひとりに向き合い、深いインサイトをプロダクトに反映する姿勢が全社的に根付いている。

評価される人物像

  • 担当範囲を自分で定義せず、課題があれば越境して動ける人
  • ユーザー視点と事業視点の両方を持って意思決定できる人
  • 不確実性の高い状況でも自律的に優先順位を決め、前進できる人
  • 金融・フィンテック領域に関心を持ち、社会的インパクトにモチベーションを感じる人
  • データを使った仮説検証と改善サイクルが得意な人

表面的なイメージと実態の差

「フィンテックスタートアップ」と聞くとガツガツした競争文化をイメージする人もいるが、スマートバンクはプロダクト・ユーザー体験へのこだわりが強く、「丁寧にものを作る文化」に近い。CEOが元プロダクトオーナーであることも、プロダクト品質へのこだわりに影響している。

一方で、会社のフェーズとしてはシリーズBのグロースステージ。急速な組織拡大と制度整備が同時進行しており、「曖昧な状況を楽しめる人」と「整備された環境で力を発揮したい人」とでは適性が大きく異なる。

株式会社スマートバンクの転職難易度

難易度:B級(やや高い)

スマートバンクへの転職は、経験・スキルによって大きく難度が変わる。エンジニア・PMなど技術職は積極採用中であるが、業界水準以上のスキルレベルが求められる。ビジネス職は採用枠が限られており、より競争が高い。

全体的にシリーズBのスタートアップとして採用基準は高め。「スタートアップで働いたことがない方の初期導入フェーズ」ではなく、「既に実力をもって新しい環境で成果を出したい方」向けの企業だ。

理由1. 高い技術水準

決済インフラ・KYCシステムの内製開発という性質上、エンジニアに求められる技術レベルは高い。Go・Ruby・Pythonを使った金融グレードのシステム開発経験、またはそれに準ずる高可用性システムの経験者が好まれる。

理由2. スタートアップ適性の重視

経験・スキルだけでなく、「スタートアップの曖昧な環境を楽しめるか」「オーナーシップを持って動けるか」という文化的フィットが重視される。年収・待遇だけを目当てとした転職では面接でミスマッチが露見しやすい。

理由3. 採用枠の絞り込み

100名規模の会社のため、各ポジションの採用枠は限られている。エンジニア中心の採用体制のため、ビジネス職・コーポレート職は特に採用数が少ない。

株式会社スマートバンクに向いている人

タイプ1:フィンテック・決済システム開発に挑戦したいエンジニア

KYCシステム・プリペイドカード発行・あと払い機能など、金融規制に対応した高品質なシステム開発を経験できる。決済・フィンテック領域でのキャリアを積みたいエンジニアに最適だ。

タイプ2:ミッションドリブンで動けるプロフェッショナル

「貯蓄ゼロ世帯をなくす」という社会課題に共感し、仕事の意義を感じながら成果を出したい人に向いている。報酬だけでなく「何のために働くか」を重視する人に適した環境だ。

タイプ3:グロースフェーズで事業をスケールさせた経験を積みたい人

シリーズBは採用・組織・プロセス整備が急速に進む段階。「組織が大きくなる瞬間」に立ち会い、事業スケールのノウハウを獲得したいキャリア志向の人に向いている。

タイプ4:裁量とオーナーシップを求めるプロダクトマネージャー

CEOがプロダクト重視の姿勢を持ち、PMが経営に近い立場で意思決定に関われる環境だ。ユーザーインサイトから仮説立案・実装・検証までを主体的に回したいPMにとって得難いポジションとなり得る。

タイプ5:スタートアップ出身でより成熟した環境を求める人

初期段階のシード・プレシリーズAを経験した人が、シリーズBの「組織化が始まった段階」に移るステップとして選ぶケースにも向いている。

株式会社スマートバンクに向いていない人

批判ではなくミスマッチ防止のため、以下のタイプはスマートバンクとのフィットが低い可能性がある。

  • タイプ:安定志向・大企業文化を好む人 — スタートアップ特有の不確実性・制度の未整備感が合わない可能性がある
  • タイプ:業務範囲を明確に限定したい人 — スーパーオーナーシップ文化のため、「自分の仕事はここまで」という区切りを求める人には窮屈に感じるかもしれない
  • タイプ:即上場による株式リターンを最優先にしている人 — IPO時期は未定であり、確実なリターンを約束できる段階ではない
  • タイプ:金融・フィンテック領域に関心が薄い人 — 事業の複雑さを楽しめないとモチベーション維持が難しい
  • タイプ:マネジメント・上意下達の明確な指示系統を求める人 — 自律的なプロフェッショナルを前提とした組織文化のため、「言われたことをやる」スタイルとは合いにくい

株式会社スマートバンクの選考対策

戦略1. ミッション・プロダクトへの深い理解を示す

「貯蓄ゼロ世帯をなくす」というミッションと、ワンバンクのプロダクト体験を事前に体験した上で面接に臨むべきだ。実際にアプリをダウンロードして使い、具体的なフィードバックや改善提案を語れる状態にしておくと、プロダクトへの真剣さが伝わる。

戦略2. スーパーオーナーシップの体験談を用意する

「担当範囲を超えて課題に向き合った経験」を具体的なエピソードで準備しておく。部門を越えた動き方・課題設定から解決まで主体的に動いた経験が評価されやすい。STARメソッド(状況・課題・行動・結果)で整理しておくと伝わりやすい。

戦略3. 技術職は技術力の実証を丁寧に準備する

GitHub・ポートフォリオ・テクニカルブログなどで技術的な実績を可視化しておく。特にGo・Ruby・Pythonの経験、またはAWSを使った高可用性システムの設計・運用経験があれば積極的にアピールする。フィンテック・決済系の規制対応経験があれば必ず触れること。

戦略4. フィンテックのトレンドと競合把握

paild・マネーフォワード・freee・Kyash・Kyashなど、フィンテック領域の競合・関連サービスの動向を把握しておく。「なぜ今スマートバンク/ワンバンクか」を市場背景から語れると深みが出る。

戦略5. 「Why SmartBank」を自分の言葉で語れるようにする

報酬・リモート・スキルアップだけでなく、ミッション・プロダクト・チームへの共感を「自分の経験と接点」で語れるよう準備する。面接官はカルチャーフィットを重視するため、表面的な志望動機では通過しにくい。

戦略6. 不確実性への耐性と自律性をアピールする

「曖昧な状況でどのように優先順位をつけて動いたか」「ゼロイチで仕組みを作った経験はあるか」など、スタートアップ文化への適応力を示すエピソードを複数用意しておく。

株式会社スマートバンクへの転職で評価されやすい経験

  • Go・Ruby・Python等を使ったバックエンドシステムの設計・開発経験
  • AWSを活用した高可用性・高スケーラビリティなシステムの設計・運用
  • 決済システム・プリペイドカード・後払いサービスの開発・運用経験
  • KYC(本人確認)・AML(マネーロンダリング対策)対応システムの構築経験
  • モバイルアプリ(iOS/Android)との連携APIの設計・実装経験
  • フィンテック領域での法規制(割賦販売法・資金決済法など)の理解
  • 数百万〜数千万規模のユーザーが使うプロダクトのスケーリング経験
  • データ分析・BI構築による意思決定支援の実績
  • プロダクトマネジメントでのユーザーリサーチ・仮説検証の実践経験
  • スタートアップでの0→1フェーズの立ち上げ経験
  • カスタマーサポート・CS改善によるユーザー満足度向上の実績
  • マーケティング(グロースハック・リテンション施策)の実務経験
  • 事業開発・法人提携・金融機関との交渉経験

特に評価されやすいのは、「決済・フィンテック領域での技術的実装経験」と「スタートアップでの越境的なオーナーシップ発揮経験」を両方持つエンジニアやPMだ。

まとめ

スマートバンクは「貯蓄ゼロ世帯をなくす」という明確なミッションのもと、AI家計簿プリペイドカード「ワンバンク」を成長させ続けているフィンテックスタートアップだ。累計73億円超の資金調達と100万ダウンロード突破は、プロダクトの市場適合性を裏付けている。

シリーズBのグロースフェーズにあり、採用は拡大中だが選考基準は高い。特にエンジニア・PMは即戦力性と文化フィットを厳しく見られるため、プロダクトへの深い理解と自律的なオーナーシップ体験を事前に整理して臨むことが肝心だ。

大企業の安定性を求める人には向かないが、「社会課題に向き合うプロダクトを、技術力で支えたい」という志向を持つエンジニア・ビジネスパーソンにとっては、非常に魅力的な選択肢になり得る。

IPOに向けた道筋が見え始めているグロースフェーズの今こそ、スマートバンクでのキャリアを真剣に検討するタイミングかもしれない。興味がある方は、ワンバンクアプリを実際に試しながら、自分のキャリアとの接点を丁寧に考えてみてほしい。


references: