戦略コンサルでは「提言して終わり」になりがちな課題——それを真正面から解消しようとしているのが、株式会社ライズ・コンサルティング・グループ(以下「ライズCG」)だ。2012年の創業以来、「戦略の実行まで伴走する」というコンセプトを掲げ、東証グロース市場への上場を経て急成長を続けている。
大手総合コンサルでも外資系戦略コンサルでもない、「独立系・実行型」というポジションは転職市場でも個性が際立つ。外資勢の看板なしでも実力で渡り合える環境を求める人材に、高い評価を受けている。
本記事では、転職エージェント視点でライズCGの事業モデル・組織カルチャー・年収事情・選考難易度を徹底的に解説する。「コンサルへの転職を検討しているが、どのファームが自分に合うか分からない」という方にとって、意思決定の材料となれば幸いだ。
企業概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社ライズ・コンサルティング・グループ |
| 設立 | 2010年12月(創業2012年2月) |
| 代表者 | 代表取締役社長 松岡 竜大 |
| 本社所在地 | 東京都港区六本木1-6-1 泉ガーデンタワー34階 |
| 資本金 | 約1億9,300万円(2026年5月末時点) |
| 従業員数 | 420名(2026年5月末時点) |
| 上場区分 | 東証グロース市場(証券コード:9168) |
| 売上高 | 約76.8億円(2025年2月期) |
| 平均年収 | 700〜900万円程度(推計) |
| 主な事業 | 経営戦略・業務改善・DX・マーケティング・新規事業コンサルティング |
2010年の法人設立から10年余りで東証グロースへの上場を果たし、売上は前期比24.8%増というハイペース成長を継続している。六本木・泉ガーデンタワーに本社を構えるという立地も、採用競争力において一定の象徴的意味を持つ。
規模は大手コンサルに比べれば小さいが、1人あたりの裁量と責任の重さは大手を超える場面が多い。プロジェクト全体の設計から現場での変革推進まで担うことで、結果としてコンサルタントとしての成長速度が速い点が特徴だ。
主な事業内容
ライズCGは「クライアントの目標達成のために、戦略から実行まで一気通貫で支援する」という方針のもと、複数のサービスラインを展開している。
経営戦略コンサルティング
中期経営計画の策定や新市場参入の検討など、経営上位レイヤーの意思決定に直接関与する。単なる市場調査や競合分析にとどまらず、実行可能性(フィジビリティ)まで踏み込んだ提言が特徴で、クライアントの経営企画部門と深く連携しながら進める。SBI証券や三菱商事といった大手企業を支援してきた実績を持つ。
業務改革・組織開発コンサルティング
現場の業務プロセスを可視化し、ムダの排除や標準化・自動化を推進する。組織設計・人事制度改革を含む領域まで対応できるため、「DX以前の業務設計が崩れている」という企業の依頼も多い。数カ月にわたる現場常駐型の支援が典型的な進め方だ。
デジタル・テクノロジー(DX)コンサルティング
デジタル変革の戦略策定からシステム選定・導入支援・定着推進まで一貫して対応する。エンジニアリング専門会社への丸投げではなく、ビジネス側とIT側の「橋渡し役」として機能する点がクライアントから評価されている。AIを活用した業務効率化支援も拡大している。
マーケティング・CX(顧客体験)コンサルティング
顧客接点の設計やブランド戦略、デジタルマーケティング施策の立案・実行支援を担う。購買データの分析から施策のPDCAまで一体で支援できるため、マーケティング部門の機能強化を目指す企業から需要が高い。
新規事業・海外進出コンサルティング
新規事業の構想策定から事業計画・MVP検証・商業化まで幅広く支援する。海外進出においては現地市場調査・パートナー開拓・参入スキームの設計まで対応できる体制を持つ。グローバル展開を模索する中堅〜大手企業のニーズに応えている。
株式会社ライズ・コンサルティング・グループの強み
強み1. 「提言で終わらない」実行型コンサルモデル
コンサルティング業界で長年問題視されてきた「報告書を納品して終わり」という課題に対し、ライズCGは実行フェーズまで一貫して関与する体制を設計している。戦略策定から現場浸透・定着まで担うことで、クライアントの実際のKPIが動くまで伴走する。転職者視点では「提言力だけでなく推進力・実行力も鍛えられる」環境であり、将来的に事業会社の変革リーダーや経営幹部を目指す人材にとって非常に価値ある経験が積める。
強み2. 独立系ゆえの提案の中立性
特定の製品やシステムベンダーとの資本関係がないため、クライアントに対して中立的な立場から最適解を提言できる。大手SIer系コンサルや特定ベンダーと提携した組織では「自社製品ありき」の提案になりがちだが、ライズCGにはそのバイアスがない。この独立性はクライアントからの信頼獲得につながっており、リピート率の高さにも表れているとされる。
強み3. 急成長局面でのポジション取りが早い
売上が前期比24%超で成長する局面では、ポジションが急速に増えるため、入社後2〜3年で責任ある役割に就くチャンスが生まれやすい。大手コンサルでは年功序列的な待機期間が発生しやすいが、ライズCGでは実力次第でプロジェクトリードやマネージャー昇格のスピードが速い。転職後に早期にキャリアを飛躍させたい人にとって追い風の環境だ。
強み4. SHIFTとの資本業務提携による事業拡大
2024年、IT・品質管理領域で成長するSHIFT社と資本業務提携を締結。テクノロジー領域でのコンサルティングサービス拡充が加速しており、案件の幅と深みが増している。提携による人材交流・ノウハウ共有も進んでおり、DX・IT領域に強みを持つ転職者にとっては特に魅力的な展開となっている。
強み5. 六本木発・独立系というブランドの希少性
外資コンサル・大手日系コンサルが圧倒的な採用力を持つ中で、「独立系」「実行型」「グロース上場」という三拍子は市場でユニークなポジションを形成している。コンサルOBの転職先や、「大手から独立系に移って裁量を得たい」という人材にとって目指しやすい転職先としての認知が高まっている。
強み6. 若手中心のフラット組織文化
平均年齢が30代前半とされており、役職よりも成果・貢献度による評価文化が根付いている。ベテランのウォッチの下で提言書だけ作る下積み期間が長い大手と異なり、早期からクライアントの前に立ち、意思決定に関与できる機会が多い。「若いうちから本物の経験を積みたい」というコンサル志望者のニーズに合致している。
株式会社ライズ・コンサルティング・グループの年収事情
コンサルティングファームとして、業界水準に見合った報酬体系を整備している。ただし公開情報が限られるため、以下は市場情報・転職事例をベースにした推計値を含む。
職種別の想定年収レンジ
| 職種・グレード | 想定年収レンジ |
|---|---|
| ジュニアコンサルタント | 450〜600万円程度 |
| コンサルタント | 600〜800万円程度 |
| シニアコンサルタント | 800〜950万円程度 |
| マネージャー | 950〜1,200万円程度 |
| シニアマネージャー | 1,200〜1,500万円程度 |
| ディレクター以上 | 1,500万円〜(案件・業績連動) |
給与制度の特徴
コンサルティング業界の慣習に準じ、成果・評価に応じた昇給・昇格サイクルを設けているとされる。年次よりも成果・スキル評価が優先されるため、同期でも給与差が生まれやすい実力主義型の構造だ。プロジェクトへのアサイン実績・クライアント評価・社内貢献が総合的に評価される。
年収を見る際の注意点
- 上記はあくまで市場推計値であり、実際の提示額は個人の経験・交渉次第で異なる
- 残業時間によりみなし残業との乖離が生じるケースがある点は確認が必要
- コンサル業界全般として繁忙期のプロジェクトでは長時間労働になることがある
- 昇格スピードが速い分、各グレードで求められる成果の水準も高い
株式会社ライズ・コンサルティング・グループの働き方・福利厚生
勤務体制
標準的なコンサルティングファームの勤務形態を採用しており、プロジェクトによって稼働時間が変動する。クライアント先での常駐アサインが発生する案件も多く、通勤先がプロジェクトごとに異なることがある。
リモートワークはプロジェクト・クライアントの要件に依存するが、コロナ禍以降にハイブリッド勤務への対応が進んでいる。
主な福利厚生・制度
- 社会保険完備(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)
- 交通費支給
- 書籍・資格取得補助(自己啓発支援)
- 産前産後・育児休業制度
- 健康診断・ストレスチェック実施
- フレックスタイム制度(適用プロジェクトあり)
- 社内勉強会・ナレッジシェアの仕組み
- メンター制度(入社後のオンボーディングサポート)
- 各種社会保険・労働保険完備
- キャリアパス面談(半期ごと)
注意点
コンサルティング業務の性質上、繁忙期やプロジェクトのクリティカルフェーズでは長時間労働が発生しやすい。入社前に実際の稼働実態についてエージェント・面接を通じて確認することを推奨する。
株式会社ライズ・コンサルティング・グループの社風・カルチャー
一言で表すなら「実行にこだわるフラット精鋭集団」
「戦略だけでなく実行まで」という言葉は単なるコンセプトではなく、組織文化に深く浸透している。プレゼンテーションの完成度よりも「クライアントのビジネスが実際に動いたか」を問い続ける姿勢が、社内評価の基軸になっているとされる。
年齢・社歴による序列より、プロジェクトへの貢献・クライアントへの価値提供で評価される文化が根付いている。若手でも意見が通りやすく、提案を実行に移す機会が早期から与えられる環境だ。
評価される人物像
- 「やりきる力」を持ち、困難な状況でも最後まで責任を持って推進できる人
- クライアントと良好な関係を築きながら信頼を得られる対人能力を持つ人
- 論理的思考と現場感覚の両方を使いこなせる人
- 自発的に学び、知識・スキルのアップデートを止めない人
- チームを鼓舞し、協働できるリーダーシップを発揮できる人
表面的なイメージと実態の差
「独立系コンサル」と聞くと外資系より緩やかな雰囲気を想像しがちだが、ライズCGは成果基準が明確で甘くはない。一方で、外資特有の過度なプレッシャーや大手の縦割り文化とは異なり、「目の前の問題を一緒に解決しよう」という協調性も兼ね備えている。成長意欲と実行力がある人には非常に働きやすい環境だが、指示待ち型の仕事スタイルとは相性が悪い。
株式会社ライズ・コンサルティング・グループの転職難易度
難易度:3級(やや高い)
コンサル業界未経験者でも採用実績があり、大手コンサルほどの絶対的な学歴フィルターはないとされる。ただし、思考力・コミュニケーション力・推進力の基準は高く、「コンサルに転職したい」という動機だけでは選考を通過できない。
ケース面接を含む複数の選考ステップで、論理的思考力・課題解決アプローチ・クライアントへの態度が厳密に見られる。大手コンサルに比べれば挑戦しやすい位置づけではあるが、「誰でも受かる」わけでは決してない。
理由1. ケース面接の壁
コンサル業界標準のケース面接が選考に組み込まれており、フェルミ推定・ビジネスケースの分析・解決策の提示が求められる。準備なしでは太刀打ちできないため、対策期間を十分に確保することが必要だ。
理由2. 実行力の証明が必要
「提言だけでなく実行まで」が文化のため、選考でも「あなたが主体的に動かし、結果を出した経験」が問われる。過去の業務での推進実績・周囲を巻き込んだ経験を具体的なエピソードとして語れるかが鍵となる。
理由3. カルチャーフィットの審査
成長意欲・主体性・チームワーク・クライアント志向という4軸で文化的な適合性が見られる。特に「なぜライズCGか」という志望動機の解像度が低い場合、ファーム特性への理解不足として減点される傾向がある。
株式会社ライズ・コンサルティング・グループに向いている人
タイプ1. 提言力より実行力を鍛えたい人
大手コンサルで「報告書作成」に疲れ、実際にビジネスを動かす経験を求めている人。ライズCGのモデルは、コンサルタントが変革の担い手として深く関与するため、「動かした実感」が得られる。
タイプ2. 早期に責任あるポジションを担いたい人
20代後半〜30代前半で「マネージャーを早期に目指したい」「大きな裁量を早く持ちたい」という成長意欲の高い人に向いている。急成長局面では昇格機会が増えやすい。
タイプ3. 特定業界の専門性をコンサルに活かしたい人
金融・製造・医療・IT等の事業会社出身で、業界知識とコンサルスキルの掛け合わせでキャリアを築きたい人に適している。ライズCGは業界を横断した支援を行うため、専門性が強みになる。
タイプ4. 独立・起業を将来見据えている人
コンサルでの経験を積んでいずれ独立・起業を考えている人にも、ライズCGのプロジェクト主導型の仕事スタイルは有効な修行の場になる。事業の全体像を把握する経験が蓄積できる。
タイプ5. 中立的な立場で本質的な支援をしたい人
ベンダー系コンサルや大手SIerの「製品ありき」「既存案件ありき」の環境に窮屈さを感じている人が、独立系のライズCGに移って本来の問題解決に向き合える環境を得るケースが増えている。
株式会社ライズ・コンサルティング・グループに向いていない人
批判ではなく、ミスマッチを事前に防ぐために以下を記載する。
- タイプ:指示待ち型 — 上から降りてくる仕事を粛々とこなすスタイルの人は、ライズCGの「自律・主体性重視」の文化と合わない可能性が高い
- タイプ:安定・ルーティン志向 — プロジェクトごとにメンバー・テーマ・クライアントが変わる環境は、変化を好まない人にとってストレスになりやすい
- タイプ:超大規模組織の安心感を求める人 — 従業員420名という規模感は、大手コンサルや事業会社の大組織と比べると小さい。インフラの充実度や研修体系の厚さでは差がある
- タイプ:ブランド名で転職を判断する人 — 外資系・大手コンサルのようなネームバリューを主目的に転職する場合、ライズCGは合わない可能性がある
- タイプ:成果プレッシャーが苦手な人 — クライアントの業績に直結する仕事であるため、成果への責任感が強く求められる。プレッシャーに弱い方には厳しい環境になりやすい
株式会社ライズ・コンサルティング・グループの選考対策
1. ケース面接の徹底準備
コンサル選考の核心はケース面接だ。フェルミ推定(市場規模の概算)・ビジネスケース(売上低下の原因分析・改善策提示)を繰り返し練習することが必須。書籍「東大生が書いたフェルミ推定ノート」や「ケース面接過去問集」を活用し、週10問以上のアウトプット練習を最低4週間確保したい。
2. 実行力のエピソードを準備する
「あなたが主導して変化を起こした経験」を3〜5個用意し、STAR形式(状況・課題・行動・結果)で語れるようにしておく。単なる成果の羅列ではなく、「自分がどう判断し、どう動いたか」のプロセスが伝わるエピソードが有効だ。
3. ライズCGの独自性を理解する
「なぜMBBや大手日系コンサルではなくライズCGか」という問いに答えられる必要がある。「実行型」「独立系」「グロース局面での成長機会」という特徴を理解し、自分のキャリア目標と接続できるかを言語化しておく。
4. 業界・事業ドメインの準備
自分が支援したい業界(金融・製造・ヘルスケア等)や事業テーマ(DX・組織改革・新規事業等)について意見を持っておく。面接で「どんな領域でクライアントに貢献したいか」を聞かれる場面があり、曖昧な答えは印象を下げる。
5. 論文・プレゼン課題への対応
一部の選考フローではケース提案のプレゼンや論文形式の課題が課されることがある。資料の見せ方・論理構成・仮説の立て方が評価されるため、過去の業務資料を振り返り、ロジカルな構成力を磨いておく。
6. カルチャーフィットを自己確認する
「なぜコンサルか」「なぜ今の会社を離れるか」という問いに加え、「あなたはどんな仕事スタイルで価値を発揮するか」が問われる。主体性・実行力・チームへの貢献をキーワードに自己分析を深めておくことで、面接での一貫したメッセージにつながる。
株式会社ライズ・コンサルティング・グループへの転職で評価されやすい経験
- 事業会社でのプロジェクトマネジメント経験(社内変革・業務改善・新規事業等)
- 大手コンサルファームや総合コンサルでの実務経験
- IT・DX推進に関するビジネス側の企画・推進経験
- マーケティング戦略の立案・実行実績(CRM・デジタルマーケ含む)
- 業務分析・プロセス設計・標準化の推進経験
- データ分析・BIツール活用による意思決定支援の経験
- 海外ビジネス・海外市場調査・クロスボーダーM&Aの経験
- 経営企画・事業企画部門でのKPI設計・中計策定の経験
- 資料作成・プレゼンテーション能力(上位役員・経営陣向け)
- クライアントワーク経験(広告・コンサル・SI・会計事務所等)
- 組織変革・人事制度設計・研修設計の経験
- ロジカルシンキング・フレームワーク活用の実績(MECE・ロジックツリー等)
特に評価されやすいのは「自分がリードして、実際に組織・業務・業績を動かした実績」を明確なエピソードで示せる人材。
まとめ
ライズ・コンサルティング・グループは、「戦略を実行まで動かす」という一貫したビジョンのもと、急成長を続けている独立系コンサルティングファームだ。東証グロース上場・SHIFTとの資本提携・売上24%超成長という数字が、業界内での存在感の高まりを物語っている。
転職エージェントとして多くのコンサル志望者を見てきた経験から言えば、「大手の看板より実力を積みたい」「実行までコミットした経験をキャリアの武器にしたい」という人材にとって、ライズCGは非常に魅力的な選択肢だ。未経験からの採用実績もあり、ケース面接の準備さえしっかりすれば挑戦できる間口の広さもある。
一方で、独立系ゆえの規模感・ブランド面での限界や、成果責任の重さは事前に理解しておく必要がある。「コンサルに転職したい」という曖昧な目的ではなく、「ライズCGで何を実現したいか」を明確にすることが、選考突破の最大の鍵となる。
急成長の恩恵を受けながら、コンサルタントとして本物の実行力を磨きたいと考えているなら、ライズ・コンサルティング・グループへの挑戦を検討する価値は十分にある。まずは自分の経験・強みとの接点を整理し、専門のキャリアエージェントへの相談から始めてみてほしい。
