鹿島建設株式会社は、1840年(天保11年)に創業した日本で最も歴史あるスーパーゼネコン5社の一角です。東証プライム(証券コード:1812)に上場し、東京・港区の鹿島本社ビルに本社を置きます。東京スカイツリー・六本木ヒルズ・東京国際フォーラム・横浜ランドマークタワー・リニア中央新幹線の一部区間という日本のランドマーク建設物を連続して手掛けてきた「土木・建築の総合力」が同社の根幹です。

スーパーゼネコン5社の中で鹿島建設が際立つのは「海外展開の強さ」です。アジア・米国・欧州など55か国以上に現地法人・事務所を展開し、グローバルな建設需要を取り込む体制は業界内でも抜きん出ています。特に東南アジア(シンガポール・タイ・ベトナム等)での長期的な実績と、北米(米国・カナダ)での大型案件受注力は、他のゼネコンには容易に模倣できない参入障壁を形成しています。

平均年収は約1,050万円と建設業界最上位クラスの処遇水準を誇り、中途採用比率60%超という積極採用の姿勢も際立っています。本記事では転職エージェントの視点から、鹿島建設の事業実態・強み・年収・社風・転職難易度・選考対策まで正直に解説します。

企業概要

項目内容
会社名鹿島建設株式会社(KAJIMA CORPORATION)
創業1840年(天保11年)・法人設立1930年(昭和5年)
代表取締役社長天野裕正
本社所在地東京都港区元赤坂1-3-1(鹿島本社ビル)
資本金814億円
単体従業員数約8,854名(2025年3月末時点)
グループ従業員数約22,000名
上場区分東証プライム(証券コード:1812)
連結売上高約2兆3,700億円(2025年3月期)
連結営業利益約1,150億円(2025年3月期)
平均年収約1,050万円(有価証券報告書ベース)
平均年齢約42〜43歳
平均勤続年数約18年
中途採用比率60%超(近年)
事業内容建築工事・土木工事・海外建設・開発事業・環境エンジニアリング
主な施工実績東京スカイツリー、六本木ヒルズ、横浜ランドマークタワー、東京国際フォーラム、リニア中央新幹線関連 他

鹿島建設の連結売上高約2兆3,700億円という規模はスーパーゼネコン5社の中でも最上位グループに位置します。単体での施工高も1兆5,000億円超であり、大型土木・建築工事を国内外で同時並行受注・施工する高い組織力を誇っています。

主な事業内容

建築事業

超高層オフィスビル・大型商業施設・ホテル・病院・データセンター・工場・空港など多様な用途の建築工事を担います。鹿島建設の建築事業における最大の強みは「大型複合案件の設計・施工一貫体制」であり、六本木ヒルズ・横浜ランドマークタワー・東京スカイツリーという時代を象徴するプロジェクトを完遂してきた実績が体現しています。

近年はZEB(ゼロ・エネルギー・ビルディング)・スマートビルディング・大型データセンターの建設需要が増加しており、デジタル社会のインフラを支える建築案件での技術力向上を推進しています。

土木事業

トンネル・橋梁・ダム・道路・鉄道・港湾・地下鉄・原子力施設など、難度の高い大型社会インフラを担います。鹿島建設が特に強みを持つのは「大規模地下工事」「長大橋梁」「岩盤掘削」の技術領域であり、リニア中央新幹線の難易度の高い山岳トンネル区間への参画はその象徴です。

国土強靭化・防災インフラ整備・老朽インフラ更新という政策的な追い風を受けて、土木事業の受注環境は堅調です。技術者不足が深刻な業界環境の中で、鹿島建設の土木部門における即戦力採用ニーズは継続的に高い状態にあります。

海外建設事業

アジア・米国・欧州など55か国以上に展開する海外建設は鹿島建設の最大の差別化要素です。現地法人・合弁会社を通じた現地化戦略により、単なる「日本のゼネコンの海外進出」を超えた「現地のゼネコン」としての存在感を確立しています。

  • 東南アジア: シンガポール・タイ・ベトナム・インドネシア・マレーシアに現地法人を持ち、超高層ビル・橋梁・発電所・工場・病院など多様な案件を受注。現地ゼネコンとの協業・現地人材の活用による完全現地化体制が強み
  • 北米: 米国・カナダでの長期的な施工実績を持ち、データセンター・医療施設・交通インフラなど先進国型の高付加価値案件を手掛ける
  • 欧州: 英国・ドイツなどへの展開を進め、欧州の先進的な建設技術・ESG基準への対応ノウハウを蓄積

海外建設人材の採用ニーズは常に高く、英語力・海外施工管理経験・プロジェクトマネジメント能力を持つ人材はスーパーゼネコンの中でも最も採用チャンスが多い領域の一つです。

開発事業

都市再開発・物流施設・オフィスビル・マンションなどの不動産開発・運営を行います。施工で培った技術力・立地評価力・プロジェクトマネジメント力を活かして、案件の上流(事業企画・用地取得)から施工・運営まで一気通貫で関与し、収益の多様化を実現しています。

環境エンジニアリング・DX推進

カーボンニュートラル建設・再生可能エネルギー施設の建設・BIM/CIM推進・AIを活用した現場管理・施工ロボティクスなど、建設業の変革を推進する事業・技術開発領域です。「建設DX×海外展開×ESG」という三軸での成長戦略が鹿島建設の中期経営計画の核心をなしています。

鹿島建設株式会社の強み

強み1. 55か国以上に及ぶ圧倒的な海外展開力

鹿島建設の最大の差別化要素は「海外55か国以上での施工実績と現地法人ネットワーク」です。半世紀以上にわたって積み上げた現地での信頼関係・現地パートナーとの協業体制・各地の法規制・発注文化への精通は、新興の海外建設参入者には容易に模倣できない参入障壁です。

東南アジアでは「現地のゼネコン」として認知されるほどの存在感を持ち、日系企業の進出支援・現地発注案件の両面で安定した受注を確保しています。北米での医療施設・データセンター・交通インフラの施工実績は先進国型案件での技術力の証明です。

強み2. 185年の技術蓄積と国内最難度プロジェクトへの参画

1840年の創業から185年にわたって蓄積した施工技術・工法開発・安全管理ノウハウは鹿島建設の競争優位の根幹です。東京スカイツリー・六本木ヒルズ・横浜ランドマークタワーという日本のランドマーク建造物を手掛けてきた実績は、「鹿島が施工した」という事実が品質保証として機能するブランド力を生み出しています。

リニア中央新幹線の山岳トンネル区間への参画は、日本の建設技術の最難関領域での実力を示すシンボル的な案件です。

強み3. 中途採用比率60%超の積極採用姿勢

スーパーゼネコン5社の中でも鹿島建設の中途採用比率60%超(近年)という数字は際立っています。「即戦力の専門人材を積極的に採用し、キャリア採用者がリーダーポジションを担う」という方針は、他社での経験を持つ転職者にとって選考チャンスの多さを意味します。施工管理経験者はもちろん、ITエンジニア・データサイエンティスト・海外建設経験者・経営企画・財務・経理など幅広い職種でキャリア採用を展開しています。

強み4. グループ内の多様なキャリアパス

鹿島建設グループは、鹿島建設本体に加えて鹿島建物総合管理(ビル管理)・鹿島道路(道路舗装)・鹿島開発(不動産)など多数の関連会社・グループ会社を持ちます。グループ全体のエコシステムの中で、施工管理→開発事業→海外建設→コーポレートという多様なキャリアパスが開かれており、「一つの会社の中でキャリアを多角化する」という長期的な成長が可能です。

強み5. ESG・脱炭素建設への先行投資

鹿島建設はカーボンニュートラル2050を目標に掲げ、建設現場での脱炭素施工・CO2排出量の見える化・再生可能エネルギー活用・低炭素コンクリートの採用拡大などESG対応を積極的に推進しています。海外展開との相乗効果で「グローバルESG基準に対応できる建設会社」というポジショニングが強化されており、ESGを重視するグローバルクライアントからの評価も高まっています。

強み6. 連結売上高2兆3,700億円の財務基盤

スーパーゼネコン最上位グループの財務規模は、業界最高水準の処遇(平均年収約1,050万円)を維持する根拠であり、大型プロジェクトへの継続的な参入・技術開発投資・海外展開への投資を可能にします。2024〜2025年の建設需要は大阪万博後の大型再開発・リニア関連・国土強靭化・半導体工場建設など複数の大型テーマが重なっており、受注環境の好調が続いています。

鹿島建設株式会社の年収事情

有価証券報告書ベースで鹿島建設の平均年収は約1,050万円(平均年齢42〜43歳)です。建設業界平均(約493万円)を大きく上回り、スーパーゼネコン5社の中でも最上位クラスに位置します。

職種別の想定年収レンジ

職種想定年収レンジ
施工管理職(建築・土木)中堅〜ベテラン800万〜1,150万円
建築設計・構造設計750万〜1,050万円
設備設計(電気・機械)700万〜1,000万円
技術開発・研究職800万〜1,100万円
BIM推進・建設DX・ITエンジニア700万〜1,050万円
海外建設プロジェクトマネージャー1,000万〜1,500万円以上
海外建設(現地勤務)900万〜1,400万円(現地手当含む)
開発事業・不動産PM800万〜1,100万円
営業・積算750万〜1,000万円
コーポレート(経理・法務・人事)700万〜1,000万円
管理職(課長クラス)1,100万〜1,400万円
管理職(部長クラス)1,300万〜1,700万円以上

※上記は公開求人・口コミ情報・採用媒体をもとにした目安です。実際の年収はグレード・評価・経験・資格・配属先により異なります。

給与制度の特徴

鹿島建設の給与体系は基本給+各種手当+賞与(年2回)で構成されます。施工管理職は現場勤務中に現場手当・施工手当が加算されるため、実質的な総収入が基本給以上に積み上がります。住宅手当・家族手当・通勤手当なども充実しており、海外派遣中は海外手当・現地補助・帰国旅費が加算されます。

中途採用での年収は前職水準・保有資格・経験年数・応募ポジションによって個別交渉となります。中途採用比率60%超という採用方針を背景に、即戦力人材への年収提示は市場競争力のある水準で行われるケースが多いです。

年収を見る際の注意点

  • 平均年収約1,050万円は管理職・シニア層を含む全社平均であり、20代・30代前半の中途入社初年度は700〜850万円スタートが目安
  • 海外駐在・現地手当加算中は国内勤務より総収入が高くなるケースが多く、海外建設志望者には大きなアドバンテージになる
  • 施工管理職の現場手当は現場終了後に消えるため基本給ベースで比較することが重要
  • 中途入社の場合はエージェント経由での条件交渉が有効。非公開ポジションの求人も多い

鹿島建設株式会社の働き方・福利厚生

建設業の時間外労働規制への対応

2024年4月の建設業における時間外労働上限規制適用を受け、鹿島建設では週休2日現場の拡大・BIM活用による設計・施工計画の効率化・AI工程管理ツールの導入など「2024年問題」への積極対応を進めています。

施工管理職の繁忙期(工期末・コンクリート打設期・試運転期)には集中した業務負荷がある点は正直に認識する必要があります。一方、本社・支店の設計・技術管理・コーポレート職では改善傾向が顕著で、月平均残業20〜30時間程度に収まるポジションが増えています。

勤務場所・転勤

施工管理職は工事現場への配属が基本であり、全国・海外への転居を伴う転勤が生じます。東京・港区の本社は都心のアクセス至便な立地であり、設計・コーポレート・海外建設管理部門の拠点として機能します。海外建設部門では東南アジア・北米・欧州への長期駐在の機会があり、グローバルキャリアを求める転職者には大きな魅力です。

主な福利厚生

  • 各種社会保険完備
  • 退職金制度(確定給付型)
  • 確定拠出年金制度
  • 住宅補助制度(独身寮・社員寮・住宅手当)
  • 海外勤務者向け各種補助(住宅・子女教育・帰国旅費等)
  • 財形貯蓄制度・持株会制度
  • グループ保養施設・スポーツ施設
  • 各種休業制度(産前後・育児・介護・看護休業)
  • 技術資格取得支援制度(施工管理技士・技術士・建築士等)
  • 海外語学研修・赴任前研修
  • 自己啓発支援(社内外研修・通信教育費補助)

鹿島建設株式会社の社風・カルチャー

一言で表すなら「グローバル志向の開拓精神と現場主義が融合した技術集団」

鹿島建設のカルチャーを一言で表すなら「開拓精神・グローバル志向・現場主義」です。185年の歴史が育んだ「前例のない困難に挑む」という開拓者精神が組織のDNAに刻まれており、スーパーゼネコン5社の中でも「海外志向・チャレンジ精神が強い」という口コミが最も多く見られる企業が鹿島建設です。

中途採用比率60%超という事実が示すように、「外部からの多様な視点と経験を積極的に取り込む」という組織文化が根付いており、新卒一括採用文化の強いゼネコンとは異なる風通しのよさが見られます。「バックグラウンドの違う人材が一つのプロジェクトで協力する」という経験が自然に生まれる環境です。

社員口コミに見る鹿島建設の実態

  • 「海外プロジェクトを通じてグローバルな視野が自然に育つ」
  • 「中途採用者が多いため、多様なバックグラウンドを持つ同僚から刺激を受けられる」
  • 「現場の仕事への誇りを持つ社員が多く、技術的な議論が活発」
  • 「管理職への登用は実力次第で年功序列だけではない。中途入社でも課長・部長への道がある」
  • 「施工管理職は転勤・単身赴任が多い。グローバルな勤務地の多様さは海外志向の人には魅力」

鹿島建設株式会社の転職難易度

難易度:A〜S級(職種・経験によって異なる)

鹿島建設への中途転職は高難易度ですが、スーパーゼネコン5社の中では中途採用比率が最も高い部類に入ります。人材エージェントの視点では以下のように整理されます。

  • 施工管理職(建築・土木): A級。1級建築施工管理技士・1級土木施工管理技士の保有と5〜10年以上の実務経験が標準的な要件。大型工事の現場代理人・監理技術者経験は高く評価される
  • 建築設計・構造設計: A〜S級。一級建築士・構造設計一級建築士の保有と設計実績が必要。超高層・大型複合建築の設計経験は特に評価される
  • 海外建設: A〜S級。海外施工管理経験・英語力(TOEIC800点以上が目安)・プロジェクトマネジメント実績が必要。東南アジア・北米での施工経験者は特に引き手あまた
  • 技術開発・研究職: S級。修士・博士以上の学歴と専門研究実績が必要。BIM・施工ロボティクス・AI工程管理の専門家は採用ニーズが高い
  • BIM・建設DX・ITエンジニア: B〜A級。建設DX経験者は業界全体で不足しており、汎用的なITエンジニア経験者にも採用可能性が広がっている
  • コーポレート: A級。大手企業での経験と専門資格(公認会計士・税理士・弁護士・社労士等)が評価される

選考プロセスの特徴

書類選考→適性検査(SPI等)→1次面接(現場・部門担当者)→2次面接(管理職・人事)→最終面接(役員)という流れが一般的で、3〜4ヵ月かかるケースも珍しくありません。技術職は専門面接・資格証明書確認が別途設けられます。海外建設志望者は英語での面接が行われるポジションもあります。

鹿島建設株式会社に向いている人

1. 海外で建設のキャリアを築きたい人

東南アジア・北米・欧州での大型プロジェクトを通じてグローバルなキャリアを積みたい人にとって、鹿島建設の海外建設部門は国内ゼネコンの中でも最高水準の挑戦の場です。55か国以上の現地法人ネットワークを活かした海外駐在・プロジェクトマネジメント経験は、グローバル建設業界でのキャリアに直結します。

2. 前例のない困難なプロジェクトに挑みたい人

東京スカイツリー・六本木ヒルズ・リニア中央新幹線という「前例がない」または「難易度が極めて高い」プロジェクトへの挑戦に高揚感を覚える人は、鹿島建設の「開拓精神」というカルチャーと深く共鳴できます。

3. 多様なバックグラウンドを持つ同僚と働きたい人

中途採用比率60%超という環境は、多様な経歴・経験・視点を持つ人材との協働が自然に生まれる環境を意味します。「均質な組織より多様な集団で仕事したい」という志向を持つ人に向いています。

4. 建設DX・BIMの最前線で技術変革に挑みたい人

AIを活用した工程管理・施工ロボティクス・BIM高度活用という建設DXの最前線でキャリアを築きたい人にとって、鹿島建設のDX推進部門は建設業界最高水準のフィールドの一つです。

5. 安定した大企業でグローバルに長期キャリアを積みたい人

連結売上高2兆3,700億円・東証プライム上場・185年の歴史という安定基盤のもとで、国内外の大型プロジェクトに関わりながら長期的にキャリアを積みたい人に適した環境です。

鹿島建設株式会社に向いていない人

向いていない人を正直に書くのは批判のためではなく、ミスマッチを防ぐための情報として受け取ってください。

  • 海外・転勤へのコミットメントが低い人: 海外建設に強みを持つ鹿島建設では、海外志向・転勤受容が評価に直結する。「国内・特定の都市だけで働きたい」というスタンスは施工管理職では評価が下がりやすい
  • 意思決定のスピードを最優先する人: 連結売上高2兆円超の大企業ゆえに社内承認プロセスが存在する。スタートアップのような即断即決には向いていない
  • 短期での高収入を期待する人: 平均年収約1,050万円は平均年齢42〜43歳での水準。入社初年度は700〜850万円台が現実的であり、長期的な昇給ステップを見込む必要がある
  • 建設・インフラへの関心が薄い人: 仕事の本質は「構造物を作る」ことへの関心に支えられており、現場・転勤・長い工期という厳しさに耐えるモチベーションが必要
  • 組織のヒエラルキーを拒否する人: 伝統的な建設大企業としての階層構造は一定程度残っており、フラットなスタートアップ的組織文化を期待すると大きなギャップが生じる

鹿島建設株式会社の選考対策

1. 「なぜ鹿島建設か」を海外展開と固有性で語る

スーパーゼネコン5社の面接では「なぜ鹿島建設か」が必ず問われます。「業界大手だから」は最低評価の答えです。鹿島建設固有の強み(55か国以上の海外展開・東京スカイツリー・六本木ヒルズ・リニア中央新幹線への参画・中途採用比率60%超の多様性・開拓精神のカルチャー)と自分のキャリアビジョンの接点を具体的に語れるよう準備してください。

2. 海外志向・グローバルな関心を積極的にアピールする

鹿島建設は海外展開を最大の競争優位としており、「海外で働きたい」「グローバルなプロジェクトに関わりたい」という志向を持つ人材を特に高く評価します。TOEIC・語学力・海外経験・異文化理解への関心を選考で積極的にアピールしてください。英語での実務経験があれば、その具体的な場面と成果を語れるよう整理してください。

3. 保有資格を最大限にアピールする

1級施工管理技士・一級建築士・技術士・RCCMなど、建設業の専門資格は選考で大きなウエイトを占めます。資格取得の背景・活用した実務経験を紐付けて「実務に根ざした専門家」という印象を与えることが重要です。

4. 担当プロジェクトの規模・役割・成果を定量化する

面接では「その工事であなたが主体的に解決した課題と成果」が問われます。工事金額・工期・担当範囲・技術的難題・解決方法と定量的な結果を整理し、「自分が主体的に貢献した実績」を3〜5つ準備してください。「チームで達成した」という語り方ではなく一人称の具体的な貢献を語ることが重要です。

5. 建設DX・ESGへの関心を示す

鹿島建設の成長戦略はBIM・AI・建設DX・脱炭素建設・海外ESG対応です。これらへの関心や関連経験があれば積極的にアピールしてください。「施工管理経験×DX関心×グローバル志向」という複合プロファイルは選考で最も高く評価されます。

6. 統合報告書・中期経営計画を事前に読み込む

鹿島建設の統合報告書・中期経営計画・決算説明会資料を読み込み、「海外戦略の具体的な方向性」「建設DXへの投資方針」「ESG目標」などのコンテンツを理解した上で選考に臨んでください。「鹿島建設の戦略を理解した上で自分の経験を活かしたい」という姿勢が評価されます。

鹿島建設株式会社への転職で評価されやすい経験

  • 1級建築施工管理技士・1級土木施工管理技士の保有と5年以上の実務経験
  • 技術士(建設部門・総合技術監理部門等)の保有と専門業務実績
  • 一級建築士・構造設計一級建築士の保有と大型建築・超高層建築の設計実績
  • 大型・複合工事の現場代理人・監理技術者・プロジェクトマネージャー経験
  • 海外施工管理・海外プロジェクトマネジメント経験(東南アジア・北米・欧州での勤務経験が特に高評価)
  • 英語力を活かした海外クライアント・現地パートナーとの折衝・プロジェクト管理経験
  • トンネル・橋梁・地下工事・岩盤掘削など難度の高い土木工事の施工経験
  • BIM/CIM・AI工程管理・施工ロボティクス導入の実務・開発経験
  • ZEB・LEED・CASBEEなど省エネ・環境建築認証に関わる設計・施工実績
  • 建設DX推進・施工ロボット・スマート建設現場の導入・運用経験
  • 大型データセンター・半導体工場・医療施設などの高度クリーン環境建設経験
  • ESG・脱炭素建設・カーボンニュートラルに関するコンサルティング・技術支援経験
  • 官公庁・地方自治体向け大型公共工事の施工・営業経験

特に評価されやすいのは、「大型プロジェクトを主体的に完遂した実績」に「海外経験・語学力・グローバルな視点」が掛け合わさったプロファイルです。鹿島建設が最も求めているのは、技術的な専門性と「海外でも同等の品質を実現できる」という実行力の両方を持つ人材です。

まとめ

鹿島建設株式会社は、1840年創業の185年の歴史を持ちながら、海外55か国以上への積極展開・中途採用比率60%超という「開拓と多様性」のカルチャーで業界の中でも独自のポジションを確立しているスーパーゼネコンです。東京スカイツリー・六本木ヒルズ・リニア中央新幹線という国内ランドマーク建設と、東南アジア・北米での現地ゼネコンレベルの海外プレゼンスという「国内最強×グローバル最前線」の二刀流が最大の強みです。

平均年収約1,050万円・転職難易度A〜S級という高水準は、求める人材の専門性と実績の水準が高いことを示しています。しかし、中途採用比率60%超という採用方針と「建設DX・海外建設・ESG」という成長領域での即戦力採用ニーズの高まりは、優れた経験と実績を持つ転職者には多くの選考チャンスを意味します。

転職を検討する際の核心は、「グローバルに建設の仕事をしたいという志向」と「前例のない困難に挑戦し続けるタフさ」が自分に備わっているかどうかです。「なぜ鹿島建設か」を海外展開と開拓精神というキーワードで固有の言葉として語れる準備ができている人材が、最終的に選考を突破します。


参照した主な情報源

  • 鹿島建設株式会社 公式サイト(kajima.co.jp)
  • 鹿島建設 有価証券報告書(2025年3月期)
  • 鹿島建設 統合報告書・中期経営計画
  • 鹿島建設 海外事業・グローバル展開情報(kajima.co.jp)
  • 鹿島建設 ESG・サステナビリティレポート
  • 国土交通省 建設業の2024年問題対策・建設DX推進政策
  • 日本経済新聞 建設業界動向・鹿島建設決算情報
  • OpenWork・転職会議 社員口コミ情報
  • talentsquare・doda 建設業界年収・転職難易度データ