株式会社Fact Baseは、「ものづくりをシームレスにする」をミッションに掲げ、2022年9月に創業した製造業向けSaaSスタートアップです。創業からわずか3年余りで累計67億円超の資金調達(シリーズA:9億円、シリーズB:14.5億円、シリーズC:44億円)を実現し、業界内外から高い注目を集めています。

主力プロダクトである図面管理システム「ズメーン」は、日本の中小製造業・町工場が長年抱えてきた「紙・メール・属人管理」という課題に真正面から挑む製品です。導入社数は創業から約2年で約13倍に拡大し、展開国数は日本を含む12カ国に及びます。売上高はこの2年間で約16倍という数字が、プロダクトマーケットフィットの強さを如実に物語っています。

IPO(時価総額150億円超を目標)を見据えつつ、2026年には欧州市場への進出も計画するなど、スケールのスピードはまだ加速の途上にあります。ただし創業4年目のアーリーフェーズにあることを踏まえると、転職を考える際には「何を得たいのか」を明確にしてから検討することが重要です。本記事では人材エージェントの視点から、Fact Baseの実態・強み・注意点・選考対策まで詳しく解説します。

企業概要

項目内容
会社名株式会社Fact Base(Fact Base Inc.)
設立2022年9月
代表取締役CEO竹内 将高(1992年生まれ、キーエンス出身)
本社所在地東京都港区台場2丁目3番地1号 トレードピアお台場13F
資本金25億1,118万円(資本準備金含む)
従業員数285名(2026年6月1日時点)
外国人社員比率約34%(20カ国超)
累計調達額約67億円(シリーズC完了後)
上場予定IPO準備中(目標時価総額150億円超)
事業内容製造業向け図面管理SaaS「ズメーン」の開発・販売、製造業DX支援
展開国数12カ国(国内4拠点、海外11拠点)

代表の竹内将高氏は1992年生まれで、キーエンスに新卒入社後、2022年にBLUEPRINT Foundersの代表取締役CEOに就任。同年にFact Baseを創業しました。キーエンス仕込みの「徹底した顧客課題の深掘り」と「数字で成果を出すセールス文化」がFact Baseの組織設計にも色濃く反映されています。

主な事業内容

株式会社Fact Baseの事業を理解するうえで欠かせないのが、日本の製造業が抱える「情報管理の後進性」という課題への理解です。

日本には約10万社以上の中小製造業・町工場が存在しますが、その多くでは図面や仕様書、工程指示書、品質記録が紙・メール・ローカルフォルダで管理されています。「最新版がどれか分からない」「前任者しか場所を知らない」「取引先とのやりとりでバージョンが食い違う」といった問題が日常的に発生しており、これが手戻り・品質事故・リードタイム遅延の大きな原因になっています。Fact Baseはこの課題に特化したSaaSを提供することで、急速に市場を開拓しています。

図面管理システム「ズメーン」

Fact Baseの主力プロダクトで、製造現場の図面・関連ドキュメント(見積書・工程指示書・検査証明書など)をクラウドで一元管理するシステムです。主な特徴は以下の通りです。

バージョン管理・最新版の可視化: 誰がいつ承認した図面なのかをクラウドで一元管理し、現場・設計・調達が常に同一バージョンを参照できます。

AI搭載による自動入力: ChatGPT-4oを搭載し、図面番号・品名などをAIが自動読み取り・登録します。従来は担当者が手動で行っていたデータ入力工数を大幅に削減できます。

多言語対応・グローバル展開: 日本語のほか多言語に対応しており、海外サプライヤーや工場との情報共有にも活用できます。これがアジア・欧州への展開を後押ししています。

導入の容易さ: 中小企業が対象のため、ITリテラシーが高くない現場でも使えるUX設計を重視。大規模な初期設定や専任IT担当者なしで導入できる点が特徴です。

グローバル展開

「ものづくりをシームレスに」というミッションは日本国内に限りません。製造業のサプライチェーンはグローバルにつながっており、図面・仕様の共有課題は国境を越えて存在します。現在は日本を含む12カ国でサービスを展開し、2026年には欧州への本格進出を計画。海外拠点は11カ所、外国人社員比率は約34%(20カ国超)に達しており、設立3年のスタートアップとしては異例のグローバル体制です。

株式会社Fact Baseの強み

強み1. 「図面管理」という超ニッチ市場を先行者として押さえた

製造業向けITツールは大手ERP(SAP、Oracleなど)が上流を押さえる一方、中小規模の現場向けに特化した「図面管理」に絞り込んだプロダクトは少なく、Fact Baseは明確なブルーオーシャンに入り込みました。大手ITベンダーが見落としてきた「町工場の図面管理」というペインポイントを突いた結果、創業8カ月で141社との契約を達成するという圧倒的なトラクションを記録しています。転職者にとっては、「市場を切り開いている段階の企業」でビジネスの立ち上がりを身をもって体験できる希少な機会です。

強み2. 売上高2年間で約16倍という再現性のある急成長

単に「急成長スタートアップ」という言葉で片付けられない背景があります。図面管理という課題は顕在化しており、プロダクトのスイッチングコストが高く(一度整理された図面データベースは他社移行が困難)、リテンションが安定しやすいSaaSモデルです。導入社数の約13倍増加と売上の約16倍増加が並行して起きているという事実は、単価アップや追加導入の成功も示しており、成長の「質」が高いと言えます。

強み3. キーエンス仕込みの営業組織と再現性ある型

代表の竹内氏がキーエンス出身であることは、Fact Baseの組織設計に大きく影響しています。「キーエンス流の徹底した顧客深掘り」「数字で語る営業文化」「徹底した行動量管理」がセールス組織の基盤となっており、採用サイトにも「キーエンス流の営業組織で圧倒的成長」と明記されています。「型のある営業」で育った後のキャリア市場価値は高く、Fact Base出身の営業経験はその後の転職市場でも評価される可能性があります。

強み4. 累計67億円の調達を支える投資家陣の質

シリーズCの44億円調達に参画したのはJAFCO(国内最大手VC)など国内外の有力投資家であり、資金調達力の信頼性は高いと言えます。スタートアップへの転職で最も懸念されるのは「資金が尽きるリスク」ですが、直近の大型調達により少なくとも数年間の資本基盤は確保されています。IPOを明確な中期目標として掲げており、ストックオプションが付与されるポジションの場合、上場時のアップサイドも期待できます。

強み5. グローバルがデフォルトの多様な組織環境

外国人社員比率約34%(20カ国超)という数字は、日本のスタートアップとしては突出した多様性です。英語を使う機会が多く、グローバルなマーケティング・セールス・プロダクト開発に関わることができます。「将来的に海外でキャリアを積みたい」「グローバルなビジネス経験を積みたい」という志向の人には、設立間もない段階から海外事業に携わる貴重な機会が得られます。

強み6. AIを積極的に製品に組み込む技術開発姿勢

2024年にChatGPT-4oをズメーンに搭載し、図面の自動読み取り・データ登録に活用しています。製造業DXというドメインにAIを掛け合わせる姿勢は、プロダクトの差別化要因になるだけでなく、エンジニア・プロダクトマネージャーとして「AIを実際のプロダクトに組み込む経験」を積める環境でもあります。生成AIが製造業のオペレーションを変える最前線に立てる点は、エンジニアやPMにとって大きな魅力です。

株式会社Fact Baseの年収事情

Fact Baseはスタートアップであるため、大手企業と同じ基準で年収を評価することは適切ではありません。一方で、給与水準や制度を正確に把握した上で意思決定することが重要です。

公開情報によると、2022年度の平均年収は約458万円とされています。ただしこれは創業期の数字であり、急拡大中の現在とは状況が異なります。採用サイト(チアキャリア)では「初年度年収516万円」と記載されており、成長に伴って水準が引き上げられていると見られます。

職種別の想定年収レンジ(目安)

職種例想定年収
セールス(若手)400万〜600万円
セールス(マネージャー)600万〜900万円
エンジニア(開発職)500万〜800万円
プロダクトマネージャー550万〜850万円
カスタマーサクセス400万〜600万円
コーポレート(経理・人事)380万〜580万円
海外営業・グローバル職450万〜700万円

※上記は公開求人・採用情報・口コミ情報をもとにした目安です。実際の年収はグレード・評価・職種・ストックオプション付与有無によって大きく異なります。

給与制度の特徴

昇給は年2回実施されており、1年目からの昇格実績もあるとされています。スタートアップらしく評価サイクルが速く、成果を出せば早期にグレードアップが可能です。ストックオプションが付与されるポジションもあり、IPO時のアップサイドを狙えます。

年収を見る際の注意点

  • 創業期に入社しているほど優遇される傾向があり、現時点の年収水準が中途入社者に同じく適用されるとは限りません
  • 「キーエンス流の営業文化」が浸透しているため、数字に厳しい評価環境です。成果に応じた上振れと下振れの両方があります
  • ストックオプション(SO)が報酬パッケージの重要な一部を構成している場合、上場しなければそのSOは実質価値ゼロになります。リスク・リターンを正確に理解した上で判断することが重要です
  • 月間平均残業時間が35.7時間という口コミ情報があり、残業込みの実質時給は要確認です

株式会社Fact Baseの働き方・福利厚生

勤務時間・休日

  • 年間休日: 125日(全国平均115.3日を上回る水準)
  • 有給休暇消化率: 75.0%(高水準)
  • フレックスタイム制: エンジニア職などを中心に導入
  • フルリモート: 職種によって適用(エンジニア職はフルリモート・フルフレックスとの口コミあり)

職種ごとの働き方の差

営業職・セールス職は顧客対応・出張が発生するため、ワークライフバランスは職種によって大きく異なります。口コミには「営業は出張が多い」「部署によって働き方の差が大きい」という声が見られます。一方でエンジニア職は「フルリモート・フルフレックス」という高い自由度が報告されており、職種別の実態を事前に確認することが重要です。

主な福利厚生・制度

  • 住宅手当・交通費手当の支給あり(詳細は職種・条件による)
  • 出張手当あり
  • 各種社会保険完備(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)
  • 法定内福利厚生は整備されているが、独自の充実した制度は現時点では限定的という口コミもあり
  • 「自己管理が必要」とのコメントも複数見られ、メンタルヘルス支援などは今後の整備課題

働き方を見る際の注意点

福利厚生は法定内中心で、大企業のように充実した独自制度があるわけではありません。「制度面の充実を求めて転職したい」という人には、期待ギャップが生じる可能性があります。創業4年目の急拡大フェーズにあるため、制度・ルール・組織が変わり続けるのが常態であり、「整った環境で働きたい」という志向の人には向きません。一方で、「制度づくりから関わりたい」「ゼロからルールを作る側に立ちたい」という人にとっては、非常に面白いフェーズです。

株式会社Fact Baseの社風・カルチャー

一言で表すなら「キーエンス的数字文化×グローバルスタートアップの熱量」

代表の竹内氏がキーエンス出身であることは、組織文化に色濃く反映されています。「数字で語る」「行動量にコミットする」「顧客の課題を徹底的に深掘りする」という姿勢がセールス組織の基盤となっています。その一方で、外国人社員が約34%を占めるグローバルな環境と、スタートアップ特有の「課題をゼロから解決していく」熱量が共存しています。

評価される人物像

  • 数字に対して言い訳せず、行動で結果を出せる人
  • 「製造業をアップデートしたい」という課題意識を持てる人
  • グローバルな環境でのコミュニケーションを厭わない人
  • 「型をまず学び、そこから改善を提案できる」自律型の人
  • 変化・方針転換を楽しめる人

成長環境としての実態

「キーエンス流営業」とは、顧客へのヒアリング量と仮説の精度を徹底的に高め、再現性のある受注プロセスを作り込むアプローチです。これを若いうちに叩き込まれることは、その後のキャリアにとって大きな資産になります。一方で、「やり方が決められていて窮屈」「数字プレッシャーが強い」という声が口コミにあるのも事実です。

また、急拡大に伴い採用・組織・制度が常に変化しているため、「半年前に入った先輩と全く違うルールになっている」という状況も珍しくありません。変化への適応コストを低く見積もると、入社後にギャップを感じるリスクがあります。

グローバル文化の実態

英語が飛び交うMTGや、海外拠点との日常的なやりとりが発生します。外国人同僚との協働が当たり前の環境は、グローバルキャリアを目指す人には大きなプラスである一方、「日本語だけで仕事を完結させたい」という人には相当のストレスになる可能性があります。

株式会社Fact Baseの転職難易度

難易度:中〜やや高め(職種・タイミングによって差あり)

現状のポジション需要

シリーズCの大型調達を受け、2025年後半〜2026年にかけて積極採用フェーズにあります。セールス・エンジニア・カスタマーサクセス・コーポレートなど多方面で採用を強化しており、スタートアップとしては間口が広い時期です。

難易度を上げる要因1. キーエンス的数字文化へのフィット

「数字に向き合う」ことが当たり前の文化であるため、「成果が出なかった理由を語るのが苦手」「プレッシャーが苦手」という人は選考で苦戦します。面接では必ず「過去の成果を数字で」語ることが求められるため、準備が不十分だと通過しません。

難易度を上げる要因2. 製造業ドメインへの解像度

SaaSスタートアップへの転職経験がある人でも、「製造業の現場課題」への理解が浅いと、「なぜ図面管理なのか」「誰が使うのか」「顧客の痛みはどこか」という議論で説得力が欠けます。転職希望者は事前に製造業のサプライチェーン・現場業務のキャッチアップが必要です。

難易度を下げる要因. 成長フェーズゆえのポジション数

急拡大中のため、大手企業やメガベンチャーに比べてポジション数が多く、多様なバックグラウンドに対してオープンです。「完全な即戦力」でなくても、「伸び代と意欲」で評価される傾向があります。

株式会社Fact Baseに向いている人

1. 製造業・ものづくりに課題意識を持てる人

「日本の製造業をアップデートしたい」「町工場のDXを本気で進めたい」という問題意識を持てる人は、ミッションへの共感が採用評価と入社後のモチベーションの両方に直結します。製造業出身・エンジニア出身の人も歓迎されており、ドメイン知識がそのままプロダクト・セールスに活かせます。

2. スタートアップのアーリーフェーズを経験したい人

「自分でルールを作る」「ゼロから市場を開拓する」「組織が変わっていくのを体感する」という経験を求める人にとって、創業4年目のFact Baseは理想的なタイミングです。メガベンチャーや大企業では得られない「立ち上がりの仕事」を担えます。

3. グローバルなキャリアを積みたい人

外国人社員比率34%・12カ国展開という環境は、日本のスタートアップとしては突出しています。英語を使ったセールス・マーケティング・プロダクト開発に早い段階から携わりたい人には、非常に希少な機会です。

4. IPO時のアップサイドを狙いたい人

ストックオプションが付与されるポジションで入社し、IPOまで在籍し続けた場合のアップサイドは現実的に存在します。もちろんIPOのタイミング・公開価格・税制の影響など不確実性もありますが、上場の可能性を信じてリスクを取れる人にとっては魅力的な選択肢です。

5. キーエンス流の営業スキルを体系的に習得したい人

「顧客の課題を深掘りし、再現性のある営業プロセスを作る」という型を若いうちに叩き込まれたい人には、Fact Baseのセールス組織は格好の学校です。キーエンス流の営業経験はその後の転職市場でも評価されやすく、早期に「売れる営業」の型を身につけたい人に向いています。

6. 製造業×AI×SaaSの掛け合わせに挑戦したいエンジニア・PMの人

ChatGPT-4oを搭載した図面自動認識など、AIをプロダクトに組み込む最前線にいます。製造業ドメインのAI活用は難度が高い分、希少性の高い経験が積めます。「AI×製造業」という掛け合わせのキャリアを作りたいエンジニア・PMには非常に刺激的な環境です。

株式会社Fact Baseに向いていない人

向いていない人を書くのは企業を批判するためではありません。入社後のミスマッチを防ぐための情報として受け取ってください。

  • 安定した制度と環境を重視する人: 創業4年目のスタートアップであり、制度・組織・方針が頻繁に変わります。「整った環境で着実にスキルを積みたい」という志向の人には合いません
  • 数字のプレッシャーに弱い人: キーエンス流の文化が浸透しており、セールス職は特に数字で評価されます。「頑張りました」では通らない環境です
  • 大企業並みの福利厚生を期待する人: 住宅手当・交通費はあるものの、充実した独自制度は現時点では限定的です。ここを重視する人は期待ギャップが生まれる可能性があります
  • 英語・グローバル環境が苦手な人: 外国人社員比率34%で英語が日常的に使われます。日本語だけで完結したい人にはストレスが大きい環境です
  • 製造業への興味がまったくない人: 顧客は中小製造業・町工場が中心です。業界への最低限の関心がないと、顧客理解・提案の精度が上がらず、長期的なキャリア形成が難しくなります
  • 変化を嫌い、決まった業務を繰り返したい人: 急拡大フェーズでは「昨日まであったルールが今日変わる」ことも珍しくありません。変化を楽しめない人には消耗する環境です
  • IPOリスクを受け入れられない人: ストックオプション込みで報酬を考えている場合、IPOが実現しなければそのSOは無価値になります。この不確実性を正確に理解した上で判断することが必要です

株式会社Fact Baseの選考対策

1. 「なぜ製造業DXなのか」を自分の言葉で語る

「SaaSスタートアップで成長したい」だけでは弱い志望動機です。「なぜ製造業か」「なぜ図面管理なのか」「中小製造業の課題をどう捉えているか」を自分の経験・関心と絡めて語れるようにしてください。製造業出身者でなくても、ズメーンの公式サイト・導入事例・プレスリリースを読み込み、顧客の課題感を理解した上で臨んでください。

2. 過去の成果を必ず「数字」で整理する

キーエンス流の数字文化が浸透している組織ですので、面接では「どんな成果を出したか」が必ず問われます。「売上をXX%改善した」「導入社数をXX社から増やした」「工数をXX時間削減した」など、定量的な実績を整理してください。数字を語れない候補者は「Fact Baseの文化に合わない」と判断されるリスクがあります。

3. グローバル・英語への姿勢を明確にする

外国人社員比率34%・12カ国展開という環境ですので、英語の実力や海外経験があれば積極的にアピールしてください。ただし英語が完璧でなくても、「英語でのコミュニケーションを積極的に取り組む意欲と姿勢」を示せることが重要です。「英語が苦手ですが努力します」より、「今こういう形で英語をアップデートしています」という具体的な行動を語れると評価が上がります。

4. スタートアップ環境への適性を示す

「なぜ大企業やメガベンチャーではなくFact Baseなのか」を明確に語れるようにしてください。「変化を楽しめる」「自分でルールを作ることに興味がある」「IPOを経験したい」など、スタートアップフェーズ特有の環境への納得感を言語化してください。また「安定を求めている」「整った環境が好き」という面が強い場合は、正直に自己分析した上で判断してください。

5. 製造業・ドメイン知識のキャッチアップを事前にする

製造業経験がない場合でも、「ものづくり白書」「中小製造業のDX課題」「図面管理の業界標準」などについて基礎的な知識を入れておくと、面接での解像度が大きく変わります。採用担当者が「この人は製造業の現場を分かろうとしている」と感じると、ドメイン外からの転職でも評価されやすくなります。

6. ストックオプションの扱いを事前に確認する

報酬交渉の際、ストックオプションの付与有無・行使価格・ベスティング条件・IPOのタイムラインについて必ず確認してください。「SO込みで魅力的に見える年収」と「固定給だけの年収」を分けて考え、どちらを軸に意思決定するかを明確にしておくことが重要です。

株式会社Fact Baseへの転職で評価されやすい経験

  • SaaS・BtoB向けプロダクトのセールス・カスタマーサクセス経験
  • 製造業・エンジニアリング企業での業務経験(現場理解があると特に高評価)
  • キーエンスを含む高単価・課題解決型の営業経験
  • グローバル展開中の組織での業務経験(英語・多言語対応スキル含む)
  • ERP・SCM・PLM・製造業向けSaaSの導入・営業経験
  • スタートアップでのアーリーフェーズの立ち上げ経験
  • AI・機械学習をプロダクトに組み込んだ開発経験(エンジニア・PM)
  • 中小企業向けのソリューション営業経験
  • 海外拠点の立ち上げ・グローバルマーケティング経験
  • プロダクトマネジメント・UXデザインの実務経験
  • データを使った顧客課題の特定・施策立案・改善経験
  • コーポレート職(経理・人事・法務)でのIPO準備経験

特に評価されやすいのは、「製造業の現場課題を理解した上で、BtoBプロダクトの導入・定着を数字で証明できた経験を持つ人材」です。製造業経験とSaaS営業スキルを両方持つ候補者は希少であり、高い評価を受けやすいです。

まとめ

株式会社Fact Baseは、日本の製造業が抱える「図面・ドキュメント管理の後進性」という大きな課題に特化し、2022年創業ながら累計67億円超を調達、売上高2年間で約16倍という急成長を続けるスタートアップです。キーエンス仕込みの数字文化と、外国人比率34%・12カ国展開というグローバル性が共存する独特の組織環境は、日本のスタートアップの中でも異色の存在感を放っています。

20代〜30代前半のうちに「製造業DXのマーケット創造」「グローバル展開」「IPO経験」「キーエンス流の営業スキル習得」のいずれかを手に入れたい人には、現在のタイミング(シリーズC直後・積極採用フェーズ)は非常に良い機会です。

一方で、制度の充実度・安定性・高年収を転職の主軸に置く人には向きません。「面白いプロダクト・市場」への共感と、「スタートアップならではの不確実性を楽しめるマインドセット」の両方が揃ったときに、Fact Baseへの転職は本当の意味で「正解」になります。

転職を検討する際は「なぜ製造業DXなのか」「なぜこのタイミングなのか」「IPOリスクをどう受け止めるか」という3点を自分の言葉で整理してから選考に臨んでください。


参照した主な情報源

  • 株式会社Fact Base 公式サイト(fact-base.com)
  • 株式会社Fact Base 採用サイト(hrmos.co/pages/fact-base)
  • PRTimes プレスリリース「Fact Base、シリーズCラウンドにて総額44億円の資金調達を実施」
  • kepple「図面管理システム『ズメーン』のFact Base、14.5億円資金調達でグローバル展開を加速」
  • 創業手帳「図面管理システム『ズメーン』を提供する『Fact Base』が14.5億円調達」
  • ミライのお仕事「創業8ヶ月で141社と契約。FactBaseが急成長する理由とは」
  • Initial「株式会社Fact Base」
  • OpenWork・転職会議(社員口コミ)
  • digireka「株式会社Fact Baseの年収は? 中途採用、転職難易度や口コミ・評判を徹底解剖」
  • チアキャリア「株式会社Fact Baseの会社情報」
  • 週刊BCN+「Fact Base 代表取締役CEO 竹内将高」