「都市部だけでなく、地方でもITで稼げる仕組みを作りたい」——そんな地方創生の思想を掲げてDX推進支援を展開しているのが、株式会社BTM(証券コード5247、東証グロース市場)です。企業のITシステム開発を、自社エンジニアによる開発とエンジニアマッチングの両輪で支援し、地方拠点の活用を通じて成長を続けてきました。

同社は2011年の設立以来、DX市場の拡大という追い風を受けながら着実に事業を伸ばし、2026年3月期には売上高60億円を突破しています。IT人材の不足が社会課題となるなか、エンジニアの育成と地方での雇用創出を両立させるビジネスモデルが特徴です。

一方で、SES(システムエンジニアリングサービス)や受託開発を含む事業構造は、働き方やキャリアパスの見え方が案件によって変わりやすい面もあります。本記事では、転職エージェント・キャリアコンサルタントの視点から、BTMの事業内容・強み・年収・働き方・転職難易度・選考対策を整理していきます。

企業概要

株式会社BTMは、DX推進支援を主力事業とするIT企業です。「地方創生」を経営の軸に据え、地方拠点を活用したIT人材の育成と雇用創出を進めている点が特徴です。まずは基本情報を確認しましょう。

項目内容
会社名株式会社BTM
設立2011年8月
代表者代表取締役社長兼CEO 田口 雅教
本社所在地東京都渋谷区神泉町9番1号 Daiwa渋谷神泉ビル2階
資本金約1億8,200万円(2026年3月末時点)
従業員数連結262名・単体230名程度
上場区分東証グロース市場(証券コード:5247)
売上高約60億3,500万円(2026年3月期、前年比+約18%)
平均年収約495万円(2026年3月期)
平均年齢約35.9歳
平均勤続年数約3.8年
事業内容DX推進支援、自社エンジニアによる開発請負、エンジニアと企業のマッチング

DX市場の拡大を追い風に、売上は前年比二桁成長を続けています。従業員数は連結で260名超と、成長期のミドルサイズ企業に位置づけられます。平均年齢は30代半ばで、若手からミドル層まで幅広く活躍できる組織です。

同社の思想的な柱は「地方創生」です。首都圏に集中しがちなIT開発の仕事を地方に分散し、地方での雇用と人材育成を実現するという社会的なミッションを掲げています。単なるIT受託・SES企業ではなく、地方拠点を戦略的に活用する点が、他社との差別化ポイントになっています。

主な事業内容

BTMの事業は、企業のDX推進を支援するという一点で貫かれています。ただし、その提供形態は「自社での開発」と「人材のマッチング」に大きく分かれており、この二つの構造を理解しておくと、入社後に自分がどんな働き方をするのかがイメージしやすくなります。

ここでは主要な事業を、転職検討者が押さえるべき観点とともに整理します。それぞれの事業がどんなスキルを必要とし、どんなキャリアにつながるかを想像しながら読んでみてください。

DX推進支援・システム開発

企業のデジタルトランスフォーメーションを支援する中核事業です。業務システムやWebアプリケーション、基幹システムなど、幅広いIT開発を請け負います。要件定義から設計・開発・運用まで、プロジェクトのフェーズに応じて関与し、顧客の課題解決を技術で支えます。上流工程から関わる案件もあり、エンジニアとしての成長機会が得られます。

自社エンジニアによる開発請負

自社で採用・育成したエンジニアが、開発プロジェクトを担う事業です。SESに比べて自社の裁量が効きやすく、チームでの開発経験を積みやすい形態です。地方拠点を活用することで、都市部の顧客案件を地方のエンジニアが担うという同社ならではの体制が組まれることもあります。

エンジニアと企業のマッチング

IT人材を必要とする企業と、エンジニアをつなぐマッチング事業です。慢性的なIT人材不足を背景に、企業側・エンジニア側双方のニーズを結びつけます。人材ビジネスとIT開発の両面を持つことで、事業の安定性と拡張性を高めています。人と組織をつなぐ仕事に関心がある人にとっては接点の多い領域です。

地方拠点を活用した人材育成

同社の思想を体現する取り組みとして、地方拠点でのエンジニア採用・育成があります。地方の人材にIT開発の機会を提供し、育成を通じて戦力化する仕組みです。教育・育成に関わりたい人や、地方での就業を希望する人にとって、独自の魅力を持つ領域といえます。

株式会社BTMの強み

BTMがDX市場で成長を続けられている背景には、いくつかの構造的な強みがあります。転職検討者にとっては、これらの強みが「入社後に自分がどう成長できるか」に直結します。

強み1. 地方創生という明確なミッション

同社最大の特徴は、「地方創生」という社会性の高いミッションを事業の軸に据えている点です。単に利益を追うのではなく、地方での雇用創出・人材育成という意義を掲げることで、社員のモチベーションや採用力につながっています。転職者にとっては、仕事の社会的意義を実感しやすい環境です。

強み2. DX市場拡大という構造的な追い風

デジタルトランスフォーメーションは、業界・規模を問わずあらゆる企業が取り組む経営課題です。IT人材の不足も相まって、DX支援の需要は構造的に拡大しています。この市場の追い風が、同社の安定成長を支えています。転職者にとっては、需要の多い領域でスキルを積める安心感があります。

強み3. 開発とマッチングの両輪モデル

自社開発とエンジニアマッチングという二つの収益源を持つことで、事業の安定性と拡張性を両立しています。開発案件が変動しても人材ビジネスが補い、逆もまた然りという構造は、景気変動への耐性を高めます。多様な事業に関われる可能性がある点も、キャリアの幅を広げます。

強み4. 若手が成長しやすい育成環境

平均年齢30代半ばの組織で、育成を重視する文化があります。地方拠点での人材育成にも取り組んでおり、未経験・若手からエンジニアとして成長できる道筋が整えられています。IT業界でキャリアをスタートしたい人や、成長機会を求める若手にとって魅力的な環境です。

強み5. 東証グロース上場による信頼性

上場企業であることは、顧客との取引や採用において一定の信頼性を担保します。財務情報の開示義務があり、経営の透明性が確保されている点も、長く働くうえでの安心材料になります。上場企業としてのガバナンスのもとでキャリアを積める点は、転職者にとって見逃せない要素です。

強み6. 幅広い業界・技術に触れられる案件多様性

DX支援は、製造・小売・金融・公共など多様な業界を対象とします。案件を通じてさまざまな業界知識や技術に触れられるため、エンジニアとしての引き出しを増やしやすい環境です。特定業界に縛られず、幅広い経験を積みたい人に向いています。

株式会社BTMの年収事情

BTMの平均年収は約495万円(2026年3月期)です。IT・SES業界のなかでは標準的な水準といえます。年齢・経験・担当案件・役職によって幅があり、スキルアップとともに上昇していく構造です。

職種別の想定年収レンジ

以下は公開情報や同社の事業特性、IT業界の相場をもとにした想定レンジです。実際の提示額は経験・スキル・案件により変動します。

職種想定年収レンジ
システムエンジニア(若手)約350万〜500万円
システムエンジニア(中堅)約450万〜650万円
プロジェクトリーダー約550万〜750万円
プロジェクトマネージャー約650万〜900万円
インフラ・クラウドエンジニア約450万〜700万円
営業・エンジニアマッチング約400万〜700万円
コーポレート(管理部門)約400万〜650万円

給与制度の特徴

IT開発・SES業態の企業では、担当する案件の単価やスキルレベルに応じて年収が上がっていく構造が一般的です。上流工程やマネジメントを担えるようになると、年収レンジも大きく上がります。上場企業として賞与や各種手当が制度化されているケースが多く、安定した給与体系が期待できます。

年収を見る際の注意点

  • 平均年収は若手からミドルまで幅広い層を含んだ数字であり、経験を積むことで平均以上を目指せる
  • SES・受託開発では、担当案件によって身につくスキルや単価が変わり、それが将来の年収に影響する
  • マネジメント・上流工程にステップアップできるかどうかで、年収の伸び方が大きく変わる
  • 提示年収だけでなく、どんな案件・技術に携われるかという「経験の質」も含めて判断したい

株式会社BTMの働き方・福利厚生

働き方は案件や拠点によって変わりやすいため、以下は一般的な傾向として捉え、最新の条件は必ず選考プロセスで確認してください。

勤務時間・休日:IT企業として、完全週休二日制・祝日休みが基本と考えられます。案件によっては顧客先の就業ルールに準じることもあり、勤務時間は配属先によって差が出る場合があります。

リモートワーク:DX支援・システム開発の業態では、案件に応じてリモートワークやハイブリッド勤務が可能なケースが増えています。ただし、顧客先常駐型の案件では出社が求められることもあり、案件特性によって働き方が変わる点は理解しておきたいところです。地方拠点の活用は、リモートを前提とした働き方とも親和性があります。

福利厚生(想定される項目)

  • 各種社会保険完備
  • 交通費支給
  • 資格取得支援・技術研修
  • 教育・育成プログラム
  • 賞与制度
  • 各種手当(役職手当等)
  • 健康診断
  • 地方拠点での就業機会
  • リモートワーク環境の整備(案件による)
  • キャリア面談・評価制度

注意点:案件先常駐の働き方では、自社の福利厚生よりも配属先の環境に左右される部分が出てきます。どんな案件にアサインされるか、キャリアパスがどう設計されているかは、選考時に具体的に確認しておくことが大切です。

株式会社BTMの社風・カルチャー

一言で表すなら「地方創生を掲げる成長志向の集団」

BTMは、「地方創生」という社会的ミッションと、事業成長への意欲を両立させる組織です。IT人材の育成や地方での雇用創出を掲げる一方で、上場企業として成長を追求するダイナミズムも持ち合わせています。理念と成長の両方に共感できる人にフィットする文化です。

平均年齢30代半ばと若く、育成を重視する風土があるため、成長意欲のある人を歓迎する空気があると考えられます。年齢や社歴に関わらず、挑戦する姿勢を評価する土壌があるのは、成長企業ならではの魅力です。

評価される人物像

学ぶ意欲が高く、変化に前向きな人が評価されやすい傾向があります。IT技術は日進月歩であり、常に新しい知識を吸収し続ける姿勢が求められます。また、顧客の課題に真摯に向き合い、チームで協働できる人も歓迎されます。地方創生というミッションに共感できることも、カルチャーフィットの重要な要素です。

表面的なイメージと実態の差

「地方創生を掲げるIT企業」というと理想主義的な印象を持つかもしれませんが、実態はDX支援・システム開発という現場仕事の積み重ねです。日々の業務は、顧客の課題を一つずつ解決していく地道なものです。理念に共感するだけでなく、現場で手を動かして価値を出すことに喜びを感じられる人に向いています。また、SES・受託の要素があるため、配属される案件によって経験が変わる点も、理想と現実のギャップになりうる部分です。

株式会社BTMの転職難易度

難易度:C級(標準的)

BTMへの転職難易度は、職種にもよりますが、総じて「標準的」と評価できます。DX市場の拡大とともに継続的な採用ニーズがあり、IT開発の経験者はもちろん、育成前提で若手・未経験に近い層にも門戸が開かれているケースがあります。

もちろん、上流工程やマネジメントを担うポジション、専門性の高い技術職では相応のスキルが求められます。しかし、成長意欲とポテンシャルを重視する採用姿勢があるため、「これからIT・DXの分野でキャリアを築きたい」という人にとって、比較的挑戦しやすい環境といえます。

理由1. 継続的な採用ニーズ

DX需要の拡大と事業成長に伴い、エンジニアを中心に継続的な採用ニーズがあります。人材ビジネスの側面も持つため、採用に積極的な企業文化があり、門戸が広く開かれています。

理由2. 育成前提の採用姿勢

同社は人材育成を重視しており、地方拠点での育成にも取り組んでいます。そのため、即戦力だけでなく、ポテンシャルや成長意欲を評価する採用も行われています。経験が浅くても、意欲次第でチャンスがあります。

理由3. 職種・レベルによる難易度の幅

一方で、プロジェクトマネージャーや上流工程を担う専門職では、相応の経験とスキルが求められます。同じ会社でも、応募する職種・レベルによって難易度は変わる点は理解しておきましょう。

株式会社BTMに向いている人

IT・DX分野でキャリアを築きたい人

DX支援という成長市場でスキルを積みたい人に向いています。幅広い業界・技術に触れられるため、エンジニアとしての引き出しを増やしたい人には好環境です。

学ぶ意欲が高く成長したい若手

育成を重視する文化があるため、これからスキルを伸ばしたい若手にフィットします。研修や資格支援を活用しながら、着実に成長していきたい人に向いています。

地方創生・社会性のある仕事に共感できる人

「地方でITの雇用を生む」というミッションに共感できる人は、仕事の意義を感じながら働けます。地方での就業を希望する人にとっても、独自の選択肢を提供してくれる会社です。

チームで協働しながら成長したい人

顧客の課題をチームで解決していく仕事が中心です。一人で完結するのではなく、仲間と協力しながら成果を出すスタイルに喜びを感じる人に向いています。

株式会社BTMに向いていない人

以下は批判ではなく、入社後のミスマッチを防ぐための整理です。合わない環境で無理を続けるより、自分に合う企業を選ぶほうが双方にとって望ましい結果になります。

  • タイプ1:配属される案件や環境が変わることを好まず、常に同じ環境で働き続けたい人。案件特性によって働き方が変わることがあります。
  • タイプ2:自社サービス・自社プロダクトの開発だけに専念したい人。DX支援・受託の要素が中心となるため、指向が合わない可能性があります。
  • タイプ3:学び続ける姿勢に負担を感じる人。技術の変化が速いIT業界では、継続的な学習が前提になります。
  • タイプ4:地方創生や社会性のあるミッションにまったく関心が持てない人。理念への共感が薄いとモチベーションを保ちにくい場面があります。
  • タイプ5:入社後すぐに高い年収・役職を求める人。年収はスキルアップと役割の拡大に応じて段階的に上がる構造です。

株式会社BTMの選考対策

戦略1. 事業モデルと地方創生の思想を理解する

BTMは「地方創生」を軸にDX支援を展開する独自のビジネスモデルを持ちます。自社開発とマッチングの両輪、地方拠点の活用といった特徴を理解し、なぜこのモデルに共感するのかを語れるようにしておきましょう。理念への理解は志望度の高さを示します。

戦略2. 「なぜIT・DXの領域なのか」を言語化する

DX支援という仕事に、なぜ関心を持つのかを自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。技術で企業の課題を解決することへの興味や、IT人材として成長したい理由を具体的に語れると、事業とのマッチ度が伝わります。

戦略3. 技術経験・アウトプットを具体的に示す

エンジニア職では、これまで扱った言語・技術・プロジェクトを具体的に語ることが重要です。担当した役割や成果、上流工程の経験があれば積極的にアピールしましょう。ポートフォリオや資格があれば、それも客観的な評価材料になります。

戦略4. 成長意欲と学習姿勢をアピールする

同社は育成を重視するため、成長意欲と学ぶ姿勢を高く評価します。新しい技術を自主的に学んだ経験、キャッチアップして成果を出した経験を用意しておくと効果的です。未経験に近い人でも、学ぶ意欲を具体的に示せれば評価されます。

戦略5. チームワーク・協働の経験を伝える

DX支援はチームで進める仕事が中心です。チームで課題を解決した経験、周囲と協力して成果を出したエピソードを語れると、カルチャーフィットの評価につながります。

戦略6. キャリアの方向性を明確にする

どんなエンジニア・人材になりたいのか、将来のキャリアイメージを持っておくと、面接での説得力が増します。同社でどんな案件・役割を通じて成長したいのかを描けると、長く活躍する意欲が伝わります。

株式会社BTMへの転職で評価されやすい経験

以下のような経験・スキルは、BTMの選考で評価されやすい傾向があります。自分のキャリアと照らし合わせてみてください。

  • システム開発・Webアプリケーション開発の実務経験
  • 要件定義・設計など上流工程の経験
  • Java・PHP・Python・JavaScriptなど各種プログラミング言語の経験
  • インフラ・クラウド(AWS・Azure等)の構築・運用経験
  • プロジェクトリーダー・マネージャーとしてのチーム運営経験
  • DX推進・業務システム刷新のプロジェクト経験
  • 幅広い業界(製造・小売・金融・公共等)のIT案件経験
  • 顧客折衝・要件ヒアリングの経験
  • エンジニア採用・人材マッチングの経験
  • 資格(基本情報技術者・応用情報・各種ベンダー資格等)
  • 新しい技術を自主的に学び業務に活かした経験
  • チームで協働してプロジェクトを完遂した経験
  • 品質管理・テスト設計の経験
  • 地方拠点・リモートでの開発・就業経験
  • 成長企業・IT企業でのキャリア形成経験

特に評価されやすいのは、「技術力とチームでの協働力」を兼ね備え、「地方創生というミッションに共感して成長し続けられる」人材です。 単に技術ができるだけでなく、同社の思想に共感し、学び続ける姿勢を持つ人は、成長中の同社で長く活躍できるでしょう。

まとめ

株式会社BTMは、「地方創生」という社会的ミッションを掲げ、DX推進支援で成長を続ける東証グロース上場のIT企業です。自社エンジニアによる開発とエンジニアマッチングの両輪、そして地方拠点を活用した人材育成という独自のモデルで、2026年3月期には売上高60億円を突破しました。

転職先として見たときの魅力は、DX市場拡大という構造的な追い風、育成を重視する成長環境、そして幅広い業界・技術に触れられる案件の多様性にあります。上場企業としての信頼性や、地方創生という社会性の高いミッションに共感できることも、働くうえでの支えになります。一方で、SES・受託の要素があるため、配属される案件によって経験や働き方が変わる点は、事前に確認しておきたいポイントです。

転職難易度は標準的で、経験者はもちろん、育成前提で成長意欲のある若手にも門戸が開かれています。大切なのは、「なぜIT・DXの領域なのか」「地方創生のミッションに共感できるか」を自分の言葉で語れることです。

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