パーソルホールディングス株式会社は、人材派遣最大手のパーソルテンプスタッフや転職エージェント「doda」を運営するパーソルキャリア、IT専門人材のパーソルテクノロジースタッフなど多様な人材サービス会社を束ねる、国内人材業界最大のグループ持株会社です。1973年に篠原欣子氏が創業したテンプスタッフを起点に、インテリジェンス(現パーソルキャリア)との統合・ブランド統一を経て、2016年に現在のPERSOLグループとして再編されました。
「PERSOL」というブランド名はラテン語の「Per Sol(太陽を通じて)」に由来し、「はたらいて、笑おう。」というグループビジョンのもと、派遣・紹介・BPO・HR技術・グローバルという5つの軸で人材サービスの総合的な展開を続けています。東証プライム(証券コード:2181)に上場する同グループは、売上収益1兆4,512億円(2025年3月期連結)という規模において、競合のリクルートホールディングスと並ぶ人材業界の二大巨頭として業界をリードしています。
本記事では、パーソルホールディングスへの転職を検討している人向けに、グループ全体の事業構造・本社機能での働き方・年収事情・転職難易度を転職エージェント目線で解説します。「ホールディングスへ入社したい」「グループ各社との違いを知りたい」という方にも参考になるよう、子会社との役割分担も含めて整理しています。
企業概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | パーソルホールディングス株式会社(PERSOL HOLDINGS CO., LTD.) |
| 設立 | 1973年(テンプスタッフ創業)、2016年に現持株会社体制へ移行 |
| 代表取締役社長 | 公式IRページにて最新情報をご確認ください |
| 本社所在地 | 東京都港区麻布台1丁目3番1号(麻布台ヒルズ) |
| 上場区分 | 東証プライム(証券コード:2181) |
| 資本金 | 約230億円(2025年3月期時点) |
| グループ従業員数 | 約6万名以上(連結) |
| 連結売上収益 | 1兆4,512億円(2025年3月期) |
| 平均年収の目安 | 約700万円程度(ホールディングス本社機能職・推計) |
| グループビジョン | 「はたらいて、笑おう。」 |
| 事業内容 | 人材派遣・人材紹介・BPO・HR技術・グローバル人材サービス(グループ全体) |
パーソルホールディングスは、グループ傘下の各事業会社が独自に人材サービスを展開するという「分権型グループ経営」を基本としながら、グループ全体のブランド・IR・グループ戦略・DXをホールディングスが一元管理するという体制をとっています。本社機能の人員規模は数百名程度で、それぞれが事業戦略・財務・人事・法務・デジタル変革などの専門機能を担っています。
転職市場での文脈でいえば、「パーソルグループに転職したい」という場合、実際の採用はパーソルキャリア・パーソルテンプスタッフ・パーソルテクノロジースタッフなど各子会社が主体となっており、ホールディングス本体への採用は希少かつ高難易度のポジションに限られます。グループ全体の事業規模・影響力を背景に働きたいと考えるなら、まず各子会社のポジションから入るのが現実的な経路です。
主な事業内容
パーソルグループの事業は「派遣」「キャリア」「テクノロジー」「BPO」「グローバル」の5領域に大別されます。ホールディングス本体は直接サービスを提供するのではなく、グループ全体の戦略統括・ガバナンス・資本配分・ブランド管理を担う機能を持ちます。
各領域の中核子会社がそれぞれに専門性を持ちながら連携し、「多様な人材ニーズに一つのグループでワンストップで対応できる」という総合力が最大の特徴です。以下に主要事業ドメインを解説します。
人材派遣(パーソルテンプスタッフ)
テンプスタッフを中核とする人材派遣事業は、グループ最大の売上基盤を形成しています。事務・製造・軽作業から専門職派遣まで幅広い領域をカバーし、国内人材派遣市場でトップクラスのシェアを持ちます。登録スタッフ数・派遣社員数ともに業界最大規模で、企業の採用ニーズに即応できる供給力が強みです。
パーソルテンプスタッフは「はたらく個人」が長く安心して就業できる環境を整備することを重視しており、スタッフのスキルアップ研修・キャリアカウンセリング・健康サポートにも力を入れています。
人材紹介・転職支援(パーソルキャリア・doda)
転職エージェント「doda」を運営するパーソルキャリアは、業界第2位の人材紹介企業として正社員転職・ハイクラス転職・副業支援など多様なサービスを展開します。求職者数・求人数ともに最大規模のプラットフォームを背景に、転職市場でのブランド力は非常に高いです。
doda以外にも、ハイクラス向け「doda X」・プロ人材マッチング「HiPro」など多様なサービスラインを持ち、雇用形態を問わない幅広いキャリア支援を提供しています。
IT・テクノロジー人材(パーソルテクノロジースタッフ・パーソルプロセス&テクノロジー)
IT専門の人材派遣・紹介を担うパーソルテクノロジースタッフは、インフラエンジニア・開発エンジニア・プロジェクトマネージャーなどのIT人材マッチングに特化しています。デジタル化の波を受けてIT人材需要が急増している中、グループの成長ドライバーの一つとなっています。
パーソルプロセス&テクノロジーはBPO(業務プロセスアウトソーシング)とITソリューションを組み合わせた企業支援を展開しており、企業のDX推進・業務効率化ニーズを取り込んでいます。
グローバル事業・新規事業
東南アジアを中心とした海外への事業展開と、国内でのHRテクノロジー・新規事業開発(パーソルイノベーション)が次の成長軸として位置づけられています。労働人口の減少が続く日本国内だけでなく、成長市場での人材サービス展開によって中長期的な収益多角化を進めています。
パーソルホールディングス株式会社の強み
強み1. 業界最大規模のグループ総合力
派遣・紹介・BPO・IT人材・グローバルというすべての人材サービス領域を一つのグループでカバーできる「総合力」は、競合他社が単一領域に強みを持つのとは対照的です。大手クライアント企業の多様な採用・労務ニーズに対して、一社でワンストップの提案ができる点は圧倒的な差別化優位性となっています。
転職者にとっての意味:グループ全体を理解した上でキャリアを積めるため、「人材業界の全体像を把握したビジネスパーソン」としての価値が高まります。グループ間異動の機会もあり、派遣・紹介・テクノロジーと複数のドメイン経験を蓄積できる可能性があります。
強み2. テンプスタッフとdodaという国内最強クラスのブランド資産
テンプスタッフは人材派遣市場での認知度・信頼度が最高水準であり、dodaは転職希望者と採用企業の双方に対して圧倒的なブランド力を持ちます。この2つのブランドが同一グループ内に共存していることで、幅広いターゲット層に対して強力な訴求力を持っています。
転職者にとっての意味:グループ内での仕事でも「テンプスタッフ」「doda」という社会的認知度の高いブランドを背景に働くことができ、クライアント企業との商談でのブランド効果は非常に大きいです。
強み3. 財務安定性と東証プライム上場に基づく信頼性
売上収益1兆円超・東証プライム上場という財務基盤は、人材業界の中でも群を抜いた安定性を示しています。景気変動への対応力・投資余力・待遇水準の維持という観点で、従業員にとってのリスクが低い環境です。機関投資家・アナリストから注目される上場企業として、経営の透明性・ガバナンスの水準も高いです。
強み4. DX・テクノロジー投資による人材サービスの高度化
パーソルグループはAI・データ活用・HR技術への積極投資を進めており、マッチングの精度向上・業務効率化・新サービス開発を推進しています。テクノロジーを活用した人材サービスの高度化は、労働人口減少に伴う採用難時代への最大の回答であり、グループの将来競争力を左右する戦略投資です。
転職者にとっての意味:DX・テクノロジー分野の経験者が人材業界の知見を持ちながら活躍できるポジションが増えており、IT×HRの掛け合わせスキルを持つ人材へのニーズは今後も高まっていきます。
強み5. 「はたらいて、笑おう。」という社会的使命を持つ企業文化
グループビジョン「はたらいて、笑おう。」は、単なるスローガンではなく、従業員・派遣スタッフ・転職希望者・採用企業のすべてにとっての「はたらく幸福度の向上」を核心に据えた経営姿勢の表れです。ESG経営・女性活躍推進・障害者雇用・シニア活躍など、多様な人材が働きやすい環境整備に業界でも先進的に取り組んでいます。
強み6. グローバル展開と東南アジア市場での先行優位性
日本の労働市場が縮小していく中で、東南アジアを中心とした海外展開は中長期的な成長の柱として重要性を増しています。インドネシア・タイ・ベトナムなど成長著しい市場での人材サービス事業は、グループの収益多角化と同時に日系企業の海外進出支援という付加価値も持っています。
パーソルホールディングス株式会社の年収事情
パーソルホールディングス本体(持株会社)で働く社員の平均年収は、公開情報をもとにした推計で700万円程度とされています。グループ全体でみると、子会社ごとに給与水準は異なり、パーソルキャリアの有価証券報告書ベース819万円など上位水準のポジションも存在します。
職種別の想定年収レンジ(ホールディングス・グループ各社合計)
| 職種・レイヤー | 想定年収の目安 |
|---|---|
| グループ戦略・経営企画(HLD本社) | 800万〜1,200万円 |
| IR・財務・法務(HLD本社) | 700万〜1,100万円 |
| グループDX・IT推進(HLD本社) | 700万〜1,000万円 |
| 人材紹介コンサルタント(パーソルキャリア) | 500万〜800万円 |
| 派遣コーディネーター(テンプスタッフ) | 350万〜600万円 |
| ITエンジニア(パーソルテクノロジースタッフ等) | 500万〜800万円 |
| BPO・ITソリューション(パーソルプロセス&テクノロジー) | 400万〜700万円 |
| マネージャー・リーダー(グループ各社) | 700万〜900万円 |
※上記は公開求人・口コミ情報をもとにした目安です。実際の年収は職種・グレード・評価・所属子会社によって異なります。
給与制度の特徴
グループ各社により給与体系は異なりますが、ホールディングス本社および主要子会社では成果評価を組み込んだ年俸制・MBO制度が採用されています。半期ごとの評価サイクルにより、成果に連動した賞与・昇給が実施されます。
特にパーソルキャリアなどコンサルタント職では個人・チームの業績連動型インセンティブが存在し、成果次第で基本年収を上回る報酬を得られる可能性があります。一方で、「成果が明確に見えにくいコーポレート職では昇給スピードが遅い」という口コミもあります。
年収を見る際の注意点
- ホールディングス本社の公開求人は数が限られており、競争倍率が高い
- 子会社によって給与水準・評価制度・インセンティブ設計が大きく異なる
- 「パーソルグループに転職する」というよりも「どの子会社のどのポジションで」という視点が年収を考える上で重要
- 中途採用時の年収提示は前職年収・経験・ポジションのグレードによって大きく変動する
- グループ間異動の制度はあるが、異動後に年収が変動する可能性もある
パーソルホールディングス株式会社の働き方・福利厚生
勤務時間・休日制度
- 所定労働時間: フレックスタイム制(コアタイムあり)またはマンスリーフレックス制(職種・子会社により異なる)
- 年間休日: 120日以上(土日祝+年末年始・夏季休暇)
- 有給休暇: 入社初日付与、年間消化率は各社で改善推進中
- 育児休業取得: 男女ともに取得推進、グループとして育児支援を重視
働く場所・リモートワーク
本社は2024年移転の麻布台ヒルズ(東京都港区)に位置しており、最新設備のオフィス環境が整備されています。ハイブリッドワーク(出社+リモート)が基本方針であり、職種・部署に応じてリモートワーク比率を柔軟に設定できます。ただし、クライアント対応やチームミーティングの状況によって出社が必要となるケースもあります。
グループ全体として「場所にとらわれない働き方の実現」を推進しており、サテライトオフィスの活用・リモートワーク手当の整備なども進んでいます。
主な福利厚生
- 各種社会保険完備(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)
- 確定拠出年金制度(企業型DC)
- 従業員持株会制度
- リロクラブ(リゾート・宿泊・映画・グルメ等の優待サービス)
- 産前・産後休業・育児休業制度
- 介護休業・短時間勤務制度
- 子の看護休暇
- ベビーシッター補助・家事代行サービス優待
- 研修・自己啓発支援(資格取得補助・社内外研修プログラム)
- 健康診断・人間ドック費用補助
- グループ内スキルアップ研修(オンライン学習プラットフォーム等)
働き方を見る際の注意点
ホールディングス本社は戦略機能が中心のため、経営会議・IR対応・グループ横断プロジェクトなど業務の繁閑が比較的大きいポジションもあります。子会社の事業ポジション(コンサルタント職等)はKPI管理が明確で、月末・四半期末に業務負荷が集中しやすい傾向があります。福利厚生制度の整備水準はグループ全体で高水準ですが、実際の活用率や職場環境は部署・子会社によって差があることを認識してください。
パーソルホールディングス株式会社の社風・カルチャー
一言で表すなら「ビジョン主導の総合人材集団、変革の最前線にいる組織」
「はたらいて、笑おう。」というビジョンが社員の行動規範に深く根付いており、「自分たちが提供するサービスが人の人生を変える」という社会的使命感が組織のエネルギー源となっています。大企業としての安定感と、次の成長を目指す変革マインドが共存するカルチャーです。
一方で、グループ全体の統制を担うホールディングス本社と、現場での顧客対応を担う各事業子会社では、求められるスピード感・意思決定のスタイル・業務の細かさに大きな差があります。「ホールディングス本社はあくまで間接機能であり、顧客への直接的な付加価値提供は子会社が担う」という構造を正しく理解してキャリアを設計することが重要です。
グループを横断する共通のカルチャー
「多様な人材が活躍できる環境づくり」への取り組みはグループ共通の方針として推進されており、女性管理職比率・育休取得率・障害者雇用率などの指標でグループとしての目標が設定されています。「人材サービスを業とする以上、自社の従業員のはたらき方にも責任がある」というスタンスは、業界内での先進性として評価されています。
評価される人物像
- 「はたらいて、笑おう。」というビジョンへの共感を言語化できる人
- グループ全体の事業構造を俯瞰し、複数の事業軸を横断して考えられる人
- 人材業界・HR領域の動向・市場環境を常に学習し続けられる人
- 数字・論理に強く、経営視点での提案・報告ができる人
表面的なイメージと実態の差
「人材業界の会社だから人間関係が温かい」という期待を持って入社すると、ホールディングス本社の業務がデータ管理・財務計画・ガバナンス対応などの間接業務中心であることにギャップを感じることがあります。また、グループ企業のつながりが強い分、各社の利害関係が複雑に絡み合うグループ横断プロジェクトでは、調整の手間と根回しの多さに消耗するケースもあります。
パーソルホールディングス株式会社の転職難易度
難易度:A〜S級(ポジションによって大きく異なる)
パーソルホールディングス本体(持株会社)への転職難易度は、ポジションによってA〜S級の幅があります。グループ戦略・M&A・IRといった最上位ポジションはS級相当の難易度で、高い競争率と厳しい選考が予想されます。一方で、コーポレート職(法務・経理・情報システム等)ではAランク相当での転職も可能なケースがあります。
グループ各子会社の採用難易度はポジション・職種によって異なります。パーソルキャリアへの転職はA級、パーソルテンプスタッフの派遣コーディネーターはB級程度が目安となります。
理由1. ホールディングス本社のポジション希少性
持株会社の本社機能は全体として採用人数が限られており、求人が出るタイミングも不定期です。グループ戦略・IR・グループDXなどのポジションは「経営幹部候補」という位置づけで採用するケースが多く、求められる経験・実績の水準が非常に高いです。
理由2. グループ横断の視野と専門性の両立が求められる
ホールディングス本社で活躍するには、グループ全体(派遣・紹介・BPO・IT・グローバル)の事業モデルを理解した上で、自分の専門機能(財務・法務・HR・DX等)を高度に発揮する必要があります。「専門性だけ」でも「業界知識だけ」でも不十分で、両者の掛け合わせが評価されます。
理由3. グループ各社での事業経験が暗黙の評価基準になることも
ホールディングス本社への採用は、グループ各社からの内部登用が主流であるため、外部からの直接採用では「グループの事業実態を理解しているか」という点が厳しく問われます。パーソルグループの競合(リクルート・マンパワーグループ等)での経験者はある程度評価されますが、業界未経験からのHLD本社直接入社は難易度が特に高くなります。
パーソルホールディングス株式会社に向いている人
1. 人材業界・HR領域での長期的なキャリアを描きたい人
テンプスタッフ・doda・パーソルテクノロジースタッフという強力なブランドを持つグループの中で、人材業界の本質に深く関わりたい人には理想的な環境です。グループ各社が提供するサービスの連携・補完関係を理解した上で、業界全体の未来を考えながら仕事ができます。
2. グループ経営・事業戦略の上流に関わりたい人
持株会社の戦略機能は、グループ全体の方向性・資本配分・新規事業展開・M&Aを担います。「事業を動かす側ではなく、事業ポートフォリオを設計する側」として働きたい人に向いている環境です。コンサルティングファーム経験者やM&A経験者が評価されやすいポジションです。
3. DXと人材業界の掛け合わせで新しい価値を生みたい人
AI・データ活用による人材マッチングの高度化・採用プロセスの効率化・新サービス開発など、テクノロジーで人材業界を変革したいという志向を持つ人にとって、国内最大規模の人材グループはこれ以上ないフィールドです。IT専門人材とHR領域の知識を組み合わせたキャリア形成に最適な環境です。
4. 安定した大規模基盤の中で専門職としてキャリアを磨きたい人
東証プライム上場・売上収益1兆円超という盤石な財務基盤のもとで、財務・法務・IR・人事などの専門職として長期的にキャリアを積みたい人には安定した環境が提供されています。ベンチャーのような不確実性よりも、組織の安定の中で専門性を深めたいという人に適しています。
5. 社会的使命感を持ちながら大規模なビジネスを展開したい人
「はたらく個人の人生に関わる仕事がしたい」という内発的動機と、「グループ1兆円規模のビジネスインパクト」を両立したいという人にとって、パーソルグループは非常に稀有な環境です。個人の転職・就業支援という社会的意義と、大企業としての事業規模が共存しています。
パーソルホールディングス株式会社に向いていない人
向いていない人を挙げるのはミスマッチ防止のためです。転職後のギャップを防ぐための情報として活用してください。
- 即断即決の意思決定環境を求める人: ホールディングス本社はグループ各社との調整・稟議・ガバナンスプロセスが存在するため、ベンチャー的なスピード感とは異なります。特にグループ横断案件は意思決定に時間がかかります
- 現場での顧客対応・事業推進を主軸に置きたい人: ホールディングス本社の仕事は間接機能が中心です。クライアントと直接向き合い、自分が提案・実行・成果を出したいという人はグループ各子会社のポジションが適しています
- 単一の事業ドメインに深く専門化したい人: グループ全体を俯瞰する仕事が多いため、一つの事業領域に特化して極め続けたい人にはやや広すぎる役割感になることがあります
- 報酬の高さを最優先にする人: グループの中でも特に高い年収水準は上位の戦略ポジションに限られます。コーポレート職の年収は業界最高水準とはいえず、報酬重視であれば外資や金融業界の方が高くなる場合があります
- 人材業界・HR領域への関心が薄い人: グループ全体の事業文脈が人材サービスに特化しているため、「人のキャリアや採用・就業に関わることへの関心」が薄い場合はカルチャーフィットしにくい環境です
パーソルホールディングス株式会社の選考対策
1. グループ全体の事業構造を立体的に理解する
選考では「なぜパーソルホールディングスなのか」という問いに対して、子会社単体ではなくグループ全体の事業ポートフォリオへの理解が求められます。テンプスタッフ・パーソルキャリア・パーソルテクノロジースタッフなど主要子会社の事業内容・ポジショニング・強み・課題を事前に調査し、「各社の連携の中でどんな価値提供ができるか」という視点で語れる準備が重要です。
2. 「ホールディングス本社でなければならない理由」を具体化する
子会社ではなくホールディングス本体に応募する場合、「なぜ事業会社ではなく持株会社側なのか」を論理的に説明できなければなりません。グループ全体への影響力・戦略上流への関与・複数事業を横断した価値創出という観点から、自分のキャリアビジョンとホールディングスでの役割を接続して語れるよう準備してください。
3. 過去の経験を「グループ経営への貢献」という文脈で再定義する
選考では過去の実績を「それがパーソルグループのどんな課題解決に結びつくか」という形で語ることが求められます。M&A経験・グループ財務管理・組織設計・DXプロジェクトなど、複数の事業を横断した経験を持つ人は特にこの接続がしやすいです。
4. 人材業界の市場構造と動向を語れるようにする
人材業界の市場規模・競合構造(リクルート・マンパワー・アデコ等)・テクノロジー化の潮流・少子高齢化の影響など、業界全体の大局観を持って面接に臨むことが求められます。業界誌・IR資料・グループ公式サイトのニュースを事前に読み込み、自分なりの見解を持っておくことが差別化ポイントになります。
5. 志望動機は「ビジョンへの共感」と「自分の専門性の掛け合わせ」で構成する
「はたらいて、笑おう。」というビジョンへの共感を、抽象的なレベルではなく自分の具体的な経験・価値観と結びつけて語ることが効果的です。「なぜ人材業界なのか」という根本動機と、「自分の専門性がグループにどう貢献できるか」という具体性の両方を持って面接に臨んでください。
6. エージェント活用でグループ内の採用情報を把握する
パーソルホールディングス本体の求人は一般の転職サイトには公開されないケースが多く、また子会社各社のポジションもエージェント経由の非公開求人が多数存在します。特に競合他社(リクルート・マンパワー等)の人材サービス担当経験者を専門とするエージェントを活用することで、業界知識を活かせるポジションへのアクセス精度が高まります。
パーソルホールディングス株式会社への転職で評価されやすい経験
- グループ会社・コングロマリット企業でのグループ経営企画・子会社管理経験
- M&A・事業統合・PMI(統合後プロセス管理)の実務経験
- IR・財務報告・投資家対応の実務経験(東証プライム上場会社での経験が特に評価される)
- HR領域・人事制度設計・グループ人事戦略の実務経験
- DX推進・デジタル変革プロジェクトのリーダー経験(特に大規模組織でのDX)
- 人材紹介・人材派遣・HR業界での営業・事業推進経験
- コンサルティングファームでの業界横断的な戦略策定・組織改革経験
- 法務・コンプライアンス・ガバナンス設計の実務経験(上場企業での経験優遇)
- 東南アジア等の海外事業・グローバルプロジェクト管理経験
- データ分析・HR分析・マーケティング分析によるビジネス意思決定支援の経験
- 採用コンサルティング・RPO・採用戦略立案の実務経験
- SaaS・プラットフォームビジネスのグロース・マーケティング経験
特に評価されやすいのは、「大規模組織でのグループ横断プロジェクトをリードし、複数の利害関係者を調整しながら成果を出した経験」と「人材業界・HR領域への深い理解と、自分の専門機能との掛け合わせ」です。ホールディングス本社が求める人材は、高い専門性と同時に「グループ全体への影響力」を意識した広い視野を持つことが前提条件となっています。
まとめ
パーソルホールディングス株式会社は、テンプスタッフ・doda・パーソルテクノロジースタッフなど国内人材サービスの主要プレーヤーを傘下に擁し、グループ売上収益1兆4,512億円という規模で人材業界の頂点に立つ持株会社です。「はたらいて、笑おう。」というビジョンのもと、個人のキャリア支援・企業の採用課題解決・社会全体のはたらく幸福度向上を同時に追求するグループの姿勢は、人材業界の中でも一貫した特徴を持っています。
転職を検討する際は、「ホールディングス本社への直接入社」と「グループ各子会社への入社」という二つの経路を明確に区別することが重要です。前者は採用人数が限られており難易度が高い一方、後者は職種・子会社によってB〜A級のレンジで挑戦できるポジションが多数存在します。「パーソルグループで働きたい」という動機があるなら、まず自分のスキルセット・職種と最もフィットする子会社の役割を特定することが、転職成功の最短経路です。
DX・AI・グローバルという成長軸に対するグループ全体での投資強化が続く中、IT×HR・データ×人材マッチングという掛け合わせスキルを持つ人材へのニーズは今後も高まっていきます。「人材業界の未来を変えたい」「最大規模の人材グループで自分の専門を活かしたい」という志向を持つ人にとって、パーソルホールディングスは国内でも有数の大きなキャリアフィールドを提供してくれる存在です。
参照した主な情報源
- パーソルホールディングス株式会社 公式サイト(persol-group.co.jp)
- パーソルグループ IR情報・2025年3月期決算資料(persol-group.co.jp/ir)
- パーソルグループ CSR・サステナビリティ情報
- OpenWork パーソルホールディングス 社員口コミ・年収データ
- 日本経済新聞 パーソルホールディングス企業情報
- IRバンク パーソルホールディングス業績データ(irbank.net)
- 東洋経済オンライン 人材業界特集
- talentsquare パーソルグループ年収・転職難易度情報
