慶應4年(1868年)、初代・野崎茂七が京都で呉服値札の製造を手掛けたことが同社の歴史の始まりとされる。明治・大正・昭和の激動を経て1940年に株式会社化し、昭和15年から80年以上にわたり上場企業として事業を継続してきた企業が野崎印刷紙業だ。
現代における同社の強みは、印刷・パッケージという地味に見える領域でいかに深い専門性を磨き続けてきたかにある。食品パッケージ、医薬品ラベル、商業印刷……社会のあらゆる場所に「野崎の製品」が潜んでいると言っても過言ではない。BtoB企業として消費者に名前が届かなくとも、メーカーからの信頼を勝ち取り続けてきた実績がある。
転職市場では「印刷業は縮小産業」というイメージが根強いが、野崎印刷紙業の場合、売上高は増収トレンドにあり、DXソリューションやカスタマイズプリンターという成長領域を取り込んでいる。単純な「印刷屋」ではなく、パッケージ・ラベル・ITを組み合わせたソリューション提供者として進化している点が、転職候補として評価できるポイントだ。
企業概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式社名 | 野崎印刷紙業株式会社 |
| 設立 | 1940年11月6日(創業:慶應4年/1868年) |
| 代表取締役社長 | 野﨑 隆男 |
| 本社所在地 | 京都府京都市北区小山下総町54番地の5 |
| 資本金 | 約15億7,084万円 |
| 従業員数(連結) | 422名(2026年3月31日現在) |
| 従業員数(単体) | 377名 |
| 上場区分 | 東証スタンダード(証券コード:7919) |
| 売上高(連結) | 約145億7,000万円(2025年3月期実績) |
| 平均年収 | 508万円程度(推計) |
| 平均年齢 | 47歳 |
| 事業内容 | 包装印刷(紙器・軟包装・ラベル)、プリンター・カスタマイズ機、DXソリューション |
2025年3月期の業績は売上高145億7,000万円(前期比+2.9%)、営業利益6億9,000万円(前期比+11.1%)、経常利益7億5,100万円(前期比+12.5%)と増収増益を達成した。2026年3月期は売上高150億円・営業利益7億円の予想を掲げており、安定した成長軌道にある。
創業158年(2026年時点)という歴史は、同社が時代の変化に適応し続けてきた証だ。呉服の値札印刷から始まった事業が、現代では食品・医薬品のパッケージ印刷、さらにはDXソリューションへと広がっている。この「適応力」こそが同社の本質的な競争優位と言えるかもしれない。
主な事業内容
野崎印刷紙業は、印刷・パッケージという基盤の上に5つの事業領域を展開するBtoB企業だ。食品・日用品・医薬品・化粧品メーカーを主要顧客に持ち、製品のパッケージ・ラベルから販促物、さらにはプリンター機器・DXソリューションまでを一括提供できる体制を強みとする。
顧客企業から見れば「パッケージ印刷のことは野崎に任せれば解決する」というワンストップパートナーとしての位置づけが理想形だ。単価の安い汎用印刷物の大量生産ではなく、顧客の課題に応じたカスタマイズとソリューション提供で付加価値を生む戦略が基本方針となっている。
紙器事業
段ボール・厚紙・板紙を素材とした包装箱・ギフトボックス・化粧箱などを製造する事業だ。食品・化粧品・日用品パッケージが主な用途で、デザイン性と保護機能を両立した製品開発力が求められる。紙器は比較的参入障壁が高く、印刷精度・加工技術・型抜き精度など蓄積されたノウハウが競合との差別化要因になる。
営業担当はメーカーの購買・マーケティング部門と連携しながら、商品コンセプトに合うパッケージデザインの提案から受注につなげるコンサルティング型の営業スタイルが求められる。
軟包装事業
フィルム・アルミ箔・紙を多層に貼り合わせたフレキシブルパッケージ(食品袋・包装フィルム等)を製造する事業だ。食品の鮮度保持・防水・耐熱など機能性要件が高く、素材・製法の技術知識が必要とされる専門性の高い領域だ。コンビニエンスストアや食品スーパーで目にする食品パウチや包装袋の多くがこの事業領域の製品にあたる。
高い衛生管理基準と食品安全規制への対応が必須であり、品質管理・製造管理の専門人材が活躍しやすい事業だ。
ラベル事業
商品ラベル・バーコードラベル・医薬品表示ラベルなどを製造する事業だ。製品種類の多さと短納期対応が求められる領域で、デジタル印刷技術の活用による小ロット・多品種生産への対応が競争力の源泉となっている。医薬品ラベルは薬機法対応・表示規制など法規制への精通が必要で、専門知識を持つスタッフの存在が差別化要因だ。
プリンター・カスタマイズ機事業
カラーカードプリンターや専用カスタマイズ機器の製造・販売・保守を行う事業だ。小売業・ホテル・病院などのポイントカード・会員証の即時発行システムなど、業界特有の需要に応じた専用機器を提供する。ハードウェアとソフトウェアを組み合わせたシステム提案能力が求められ、IT系・組込み系のエンジニアが活躍できる領域だ。
DXソリューション事業
印刷・パッケージ業務のデジタル化支援を軸に、顧客企業の業務効率化・データ活用を支援するDXサービスを展開する新成長領域だ。具体的には業務ワークフローのデジタル化、印刷物管理システム、データ分析基盤の構築支援などが含まれる。既存の顧客基盤(印刷・パッケージの取引先)へのクロスセルが主な戦略で、IT系スキルを持つ転職者にとって参入価値の高い事業領域だ。
野崎印刷紙業の強み
強み1. 158年の歴史に裏付けられた顧客基盤と信用力
慶應4年創業という歴史は単なるブランドではなく、長年にわたって構築された顧客との信頼関係という形の資産だ。食品メーカー・医薬品企業・化粧品ブランドとの長期取引関係が基盤にあり、新興企業が簡単に参入できない信用力を持つ。
転職者にとっての意味は、安定した顧客基盤があることで会社の業績安定性が高い点だ。営業担当としても「すでに信頼を得ている既存顧客」を軸に仕事ができる環境は、純粋な新規開拓型の営業より安定したパフォーマンスを発揮しやすい。
強み2. 紙器・軟包装・ラベルの3領域にわたる多品目対応力
単一品目ではなく複数の包装印刷カテゴリを扱えることは、顧客企業の多様なニーズに対応できる強みだ。「すべてのパッケージを一社でまかなえる」ワンストップ体制は顧客の調達コスト削減に直結し、取引継続の大きな動機となる。
この多品目対応力は、社内でのキャリア選択肢の幅広さにもつながる。紙器の営業で入社し、軟包装の技術に知見を広げ、最終的にDXソリューション事業を担う……というような横断的なキャリアパスが描ける。
強み3. 東証スタンダード上場による財務健全性と経営透明性
2025年3月期に増収増益(売上+2.9%・営業利益+11.1%)を達成し、2026年3月期もさらなる成長を見込む。上場企業として財務情報が開示されており、企業の安定性を転職前に自分で検証できる点は安心だ。
資本金15億7,000万円という規模は中堅企業として十分な財務基盤を示しており、急激な事業縮小や倒産リスクは極めて低い。長期勤続を前提とした転職活動において、企業の財務健全性は最重要確認事項の一つだ。
強み4. DX・カスタマイズプリンター事業という成長軸
既存の印刷・パッケージ事業を基盤に、DXソリューションとカスタマイズ機器という成長領域への投資を進めている。伝統的な印刷業が縮小傾向にある中で、新しい収益源を自社開発している点は評価に値する。
IT系・DX推進の経験を持つ転職者にとっては、業界知識の薄さを技術力で補いながら新事業の担い手になれる可能性がある。成長フェーズにある新事業でのキャリア構築は、長期的な市場価値向上につながる。
強み5. 京都本拠の安定した地域雇用と生活環境
京都市北区に本社を置き、関西エリアを中心に営業拠点・工場を持つ。東京一極集中ではなく、京都・関西で長期的に生活・キャリアを積みたい人にとって数少ない上場企業の選択肢だ。京都・大阪の生活コストと文化的豊かさを享受しながら、安定した上場企業でキャリアを積める環境は希少価値が高い。
強み6. 女性活躍推進・健康経営への積極的な取り組み
公式サイトで女性活躍推進行動計画・健康経営優良法人認定への取り組みが明示されている。数値目標を掲げた女性管理職比率の向上、健康診断の充実化など、単なるスローガンではなく制度面での整備が進んでいる。外食業や製造業では珍しくないように見えるが、中堅規模での実装まで踏み込んでいる点は評価できる。
野崎印刷紙業の年収事情
野崎印刷紙業の平均年収は508万円程度(推計)とされており、京都本拠の中堅製造・印刷業としては標準的からやや高めの水準だ。初任給は25万円(マイナビ2027掲載情報)とされており、新卒でのエントリーからでも比較的安定したスタートが期待できる。
職種別の想定年収レンジ
| 職種 | 想定年収レンジ |
|---|---|
| 営業マネージャー(シニア) | 600〜800万円程度 |
| 技術・生産管理マネージャー | 550〜720万円程度 |
| DXソリューション担当(シニア) | 550〜700万円程度 |
| 営業担当(経験者) | 430〜580万円程度 |
| プリンター事業エンジニア | 420〜570万円程度 |
| 品質管理・品質保証 | 400〜540万円程度 |
| 製造オペレーター(正社員) | 330〜430万円程度 |
| 総務・人事・経理(一般) | 380〜500万円程度 |
※キャリアインサイト推計。実際の年収は経験・資格・評価により異なる。
給与制度の特徴
初任給25万円からのスタートで、毎年定期昇給がある。退職金制度については、口コミ情報によると確定拠出年金(DC)への移行が行われており、従来の退職金制度とは異なる形での老後資産形成支援が行われているとみられる。住宅補助については転勤者への支援が主であり、地元採用者には適用されないケースがある点に注意が必要だ。
印刷業・製造業の特性上、製造現場のシフト勤務者には時間外手当・深夜割増等が発生し、年収の底上げ要因となる場合がある。
年収を見る際の注意点
- 平均年収508万円は職種・年齢層の幅が大きいため、応募ポジションに近い事例での確認が望ましい
- 製造現場職と営業・管理職では年収レンジが大きく異なる
- 転勤の有無によって住宅補助の有無が変わる点は生活コストに直結する
- 印刷業界全体の単価低下傾向が続く中で、賞与への影響がないかIR情報で確認したい
- DX事業等の新規領域は給与テーブルが柔軟な可能性があり、個別交渉の余地がある
野崎印刷紙業の働き方・福利厚生
勤務時間・残業
事務・営業系は標準的なオフィスアワーだが、製造現場はシフト制が中心だ。口コミには「納期次第では残業が増える」との声があり、受注の繁閑に連動した労働時間変動がある。求人情報上では残業月20時間程度を提示しているケースがある。
休日・休暇制度
年間休日122日(完全週休2日制)が採用情報に記載されており、土日祝を基本とする職種では比較的休日は確保されている。ただし製造現場では納期調整による土曜出勤が発生することもある点は口コミで確認されている。有給休暇の取得については、人員配置が最低限な職場では消化しにくい状況があるとの口コミもある。
リモートワーク
製造業の特性上、現場作業職にはリモートワークの適用は困難だが、営業・管理・DX部門などでは部分的な在宅勤務が可能とみられる。詳細は採用選考時に確認することを推奨する。
主な福利厚生
- 社会保険完備(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)
- 企業型確定拠出年金(DC)
- 交通費支給
- 住宅補助(転勤者対象)
- 育児休暇・産前産後休暇制度
- 介護休暇制度
- 慶弔見舞金制度
- 定期健康診断・人間ドック補助
- 資格取得支援制度
- 制服・作業着の貸与(現場職)
- グループ内表彰制度
- 従業員持株会
注意点
口コミには「住宅補助が転勤者のみで地元在住者には適用されない」「有給取得が難しい部署がある」などの指摘があり、生活設計への影響を事前確認することが重要だ。女性活躍推進・健康経営認定を掲げており、制度整備は進んでいるが、職場環境は部署によって差がある可能性がある。
野崎印刷紙業の社風・カルチャー
一言で表すなら「老舗の堅実さと新規事業の挑戦が共存する会社」
158年の歴史を持つ企業ならではの「確実に・丁寧に・長期的に」という価値観が根底にある。急成長・急拡大より、顧客との信頼関係を積み重ねる着実な経営スタイルが特徴だ。一方でDXソリューションやカスタマイズプリンターという新しい事業への投資は、老舗ながら現状維持に甘んじない経営姿勢も見せる。
京都という土地柄も影響しているのか、派手な変革より地道な改善・技術蓄積を重視する文化が強い。長期勤続者が多い環境であり、入社後は先輩社員から技術・ノウハウを学ぶOJT型の育成が中心だ。
評価される人物像
- 品質・精度へのこだわりを持ち、地道な改善活動を継続できる人
- BtoB営業として顧客と長期的な信頼関係を築ける人
- 印刷・パッケージの技術知識を深めることに興味を持てる人
- 京都・関西圏でのキャリアを長期にわたって築く意志がある人
- 新しい技術(DX・デジタル印刷)と既存事業を橋渡しできる人
表面的なイメージと実態の差
「印刷会社=先行き不安な縮小産業」というイメージとは裏腹に、同社は増収増益トレンドを維持している安定企業だ。BtoB特化・高付加価値パッケージへの特化により、デジタル化による印刷需要の変化をある程度緩和できている。一方で、老舗企業ゆえの保守的な文化は確かに存在しており、スピード感のある変革やアジャイルな働き方を求める人にはやや窮屈に感じる可能性もある。
野崎印刷紙業の転職難易度
難易度:C級(標準程度)
印刷・パッケージ業界の専門経験が直接活かせるポジション(営業・技術・品質管理)は比較的エントリーしやすく、業界経験者には親しみやすい採用基準だ。DXソリューション事業などの新領域では、IT・情報系のスキルを持つ未経験者にもチャンスがある。一方、本社管理職・スペシャリスト職は少数精鋭の採用となる。
理由1:業界特化型の専門職は経験者採用が中心
紙器・軟包装・ラベルの製造・品質管理職は印刷・パッケージ業界の経験者が有利で、同業他社からの転職が主要ルートだ。完全未経験からのエントリーは難しいが、素材・化学・食品業界の品質管理経験者には比較的開かれている。
理由2:営業職は業界知識よりも提案力・関係構築力を評価する傾向
BtoB営業職については、同業界の知識があれば理想だが、高付加価値提案型のソリューション営業経験者であれば業界未経験でもアピールできる余地がある。長期的な顧客関係を築くコミュニケーション能力が最重視される。
理由3:DX事業はIT人材にとって参入チャンス
DXソリューション事業は規模がまだ小さく、IT・情報系スキルを持つ人材が希少な領域だ。印刷業界の知識なしでもITエンジニア・コンサルタントとしてのスキルを前面に出せば採用可能性がある。成長事業の初期メンバーとして関与できる機会でもある。
野崎印刷紙業に向いている人
タイプ1:老舗BtoB企業で長期的に専門性を磨きたい人
158年の歴史を持つ安定企業で、1つの専門領域を深く極めたい人に適している。顧客との長期取引が基盤のBtoBビジネスでは、人間関係と技術知識の蓄積が直接的な成果につながる。
タイプ2:京都・関西圏でキャリアを築きたい人
首都圏以外で上場企業・安定企業に転職したい人、または京都・大阪への転居を検討している人にとって希少な選択肢だ。京都という文化的・生活的な豊かさを享受しながら上場企業でのキャリアを積める環境は限られている。
タイプ3:印刷・パッケージ業界での転職先を探している人
印刷・包装・紙器分野の経験者にとって、同業他社への転職よりもスムーズに適応できる環境だ。同業間では経験の移植性が高く、入社後の立ち上がりも早い。上場企業という財務的な安定感を求めて同業から転職するケースは多い。
タイプ4:DXで印刷業界に変革をもたらしたいIT人材
IT・DX推進の経験を持ちながら、特定の業界に根ざしたソリューション開発に関心がある人。印刷・パッケージという具体的な産業課題にIT技術で貢献することに意義を見出せる人は、新事業の重要な担い手になれる可能性がある。
タイプ5:安定した財務基盤の中で着実にキャリアを積みたい人
業績安定・増収増益・上場企業という組み合わせは、長期的なキャリア設計において安心感がある。大企業の華やかさより、実力主義で成長を感じられる中堅企業での着実なキャリア構築を望む人に向く。
野崎印刷紙業に向いていない人
批判ではなくミスマッチ防止のために記載する。以下のタイプは転職後に後悔するリスクがある。
- タイプ:スタートアップ的なスピード感・大胆な変革を求める人 — 老舗企業ゆえの慎重な意思決定プロセスが、変革志向の強い人には物足りない、あるいは窮屈に感じられる可能性がある
- タイプ:BtoC・消費者向けの仕事に関わりたい人 — 同社はBtoB特化であり、自分の仕事が最終消費者に直接届く実感は得にくい業態だ
- タイプ:東京・首都圏勤務を必須とする人 — 本社機能は京都にあり、東京勤務は限られたポジションのみとなる
- タイプ:短期間での大きな昇給・キャリアジャンプを目指す人 — 着実な積み上げ型の文化であり、短期での急激な処遇改善は期待しにくい
- タイプ:完全在宅・フルリモートを希望する人 — 製造業・BtoB型の業態上、現場・顧客訪問が基本であり、フルリモート対応は困難
野崎印刷紙業の選考対策
戦略1:BtoBビジネスへの理解と「長期的なキャリアビジョン」を明確にする
老舗BtoB企業は「なぜ消費者に直接見えない仕事を選ぶのか」を採用面接で確認する傾向がある。「ものづくりを支える縁の下の力持ちとして貢献したい」「印刷・パッケージという産業への興味」など、BtoBの地味さを肯定的に語れる準備が必要だ。
戦略2:応募職種に紐づく専門スキルを数字で示す
印刷・製造業の採用では「どれくらいの数量・精度・コストの仕事をしてきたか」という定量実績が重視される。営業ならば売上・顧客開拓件数、製造ならば生産効率・品質指標、品質管理ならば不良率低下実績など、具体的な数字を書類・面接で提示できるよう準備する。
戦略3:野崎印刷紙業の製品・ブランドへの関心を示す
公式サイトで紙器・軟包装・ラベルの製品例、DXソリューションの内容、プリンター機器の特徴を事前に確認しておくこと。「御社の〇〇という製品に興味を持ち…」という形で具体的な関心を示せるかどうかが、他候補者との差別化になる。
戦略4:京都・関西での長期定着意向を明確に伝える
京都本社への転職では、「なぜ関西なのか」「長期的に関西で働く意思があるか」を必ず確認される。関西出身者はそのまま出身地・家族を軸に説明できるが、首都圏からの転入者は「なぜ京都を選んだのか」を明確に語れる準備が必要だ。
戦略5:DX経験者はIT実績を印刷業界の課題解決に結びつける
DXソリューション事業へのエントリーの場合、単純なIT実績ではなく「印刷・製造業界の〇〇という課題をこういうITソリューションで解決できる」という仮説を持って面接に臨む。業界知識のなさをITの視点でカバーし、面接官に「この人が来れば何を解決してくれるか」をイメージさせることが重要だ。
戦略6:転職エージェント活用で採用担当との関係を構築する
中堅上場企業は転職エージェントとの関係が強く、エージェント経由での推薦が書類選考通過率を高めるケースが多い。印刷業・製造業・BtoBに強い転職エージェントに相談することで、公開求人以外の情報収集や選考対策の精度も上がる。
野崎印刷紙業への転職で評価されやすい経験
- 印刷業・パッケージ業界での営業・技術・管理の実務経験
- 食品・日用品・医薬品メーカーの購買・調達部門での勤務経験
- BtoB営業での長期顧客関係の構築・維持実績
- 製造工程の品質管理・品質保証の実務経験(QC・ISO等)
- 紙器・軟包装・ラベルの設計・デザインに関する知識
- 薬機法・食品衛生法など表示規制への対応経験
- 生産管理・工程管理・原価管理の実務経験
- IT・DX推進プロジェクトの企画・実行経験
- 業務システム(ERP・MES等)の導入・運用経験
- プリンター・産業機器・組込みシステムのエンジニア経験
- 関西・京都エリアでの業界内人脈と顧客ネットワーク
- 新事業・新商品の企画立案から立ち上げまでの主担当経験
- 環境配慮型素材・印刷技術に関する知識(SDGs対応)
- 小ロット多品種生産の管理経験
- 法人営業における提案型・ソリューション型の営業スタイル
特に評価されやすいのは「印刷・パッケージ業界の経験を持ちつつ、DX・デジタル技術への関心も高い人材」だ。 既存事業の深い専門性と新事業領域への適応力を兼ね備えた人材こそ、老舗企業が新しいフェーズに進む際に最も必要とするプロフィールであり、野崎印刷紙業が求める人材像に直結する。
まとめ
野崎印刷紙業は、158年の歴史という重さと、DX・カスタマイズプリンターという新しさが同居する独自のポジションを持つ企業だ。印刷業界の衰退というネガティブなイメージとは裏腹に、売上高・営業利益ともに増収増益トレンドを維持しており、財務的な安定性は中堅上場企業として高い水準にある。
東証スタンダード上場・資本金15億円超・連結422名という規模感は、個人が組織に埋もれることなく、着実に専門性とキャリアを積み上げられる環境として理想的だ。京都本拠という立地も、首都圏一極集中のキャリアから離れて豊かな生活を両立させたい人には大きな魅力となる。
一方で、老舗企業ゆえの保守的な意思決定速度や、製造業・BtoBビジネスの性質上フルリモートが難しい点など、転職前に正直に向き合うべき要素もある。特に製造現場職では納期に連動した残業増加や有給取得の制約が発生することも考慮しておきたい。
もし野崎印刷紙業への転職を本気で検討するなら、まず公式IRで最新の業績・中期経営計画を確認し、自分の志望するポジション(製造技術 / 営業 / DX / 管理)に必要なスキルの棚卸しから始めることを勧める。印刷・パッケージ業界に強い転職エージェントへの相談と、できれば同社製品が使われている現場(食品パッケージや市販ラベル)への関心を持つことが、選考突破への確実な準備となるはずだ。
