「広告会社なのに、メディアバイイングをやらない。」

そんな異色の立ち位置から出発した株式会社kiCkは、2013年に大手総合広告代理店・制作会社・コンサルティング会社などさまざまな畑の出身者が集まって設立したクリエイティブエージェンシーです。

「GET YOUR KICKS! ― ワクワクで世界を変えていく ―」をモットーに、従来の広告代理店モデルとは一線を画すアプローチで、ナショナルクライアントとの直接パートナーシップのもと、ブランド戦略の立案からCM・動画・グラフィック制作まで一気通貫で手がけています。

東証プライムや大手グループ会社のような上場企業の知名度はありませんが、クリエイティブ業界において「小さくても尖っている」存在として知られています。従業員数こそ30名前後のコンパクトな規模ですが、読売広告大賞・毎日広告デザイン賞・全国カタログ展など複数の賞を受賞した実績を持ち、受賞経歴は業界での評価の高さを示しています。

本記事では人材エージェントの視点から、kiCkの事業内容・強み・年収事情・働き方・選考対策まで詳しく解説します。興味を持った方はぜひ最後まで読み進めてください。

企業概要

項目内容
会社名株式会社kiCk(kiCk inc.)
設立2013年6月
代表取締役藤川 大詩(ふじかわ だいし)
本社所在地東京都渋谷区(青山オフィス:東京都港区赤坂8-5-32 TanakaKoma Bldg. 8F)
資本金5,000万円
従業員数約29〜35名(時期により変動)
上場区分未上場
グループFLAGS HOLDINGS株式会社(持株会社)傘下
事業内容コミュニケーションプランニング、クリエイティブプランニング、CM・動画制作、グラフィック制作、タレントキャスティング、ブランド戦略立案、キャンペーンプランニング、Webサイト制作
主要クライアント例トヨタ自動車、アサヒビール、ISSEY MIYAKE、POLA、OMデジタルソリューションズ(OLYMPUS)

kiCkの親会社にあたるFLAGS HOLDINGSは、代表の藤川大詩氏が2021年3月に設立したホールディングス会社です。2021年4月には「meechoo(ミーチュー)」事業部を分社化して株式会社iUMを新設しており、クリエイティブ(kiCk)とウェルビーイング・テクノロジー(iUM)の両軸でグループを運営しています。

藤川代表は1978年東京生まれ。早稲田大学卒業後、2003年に読売広告社に入社。2013年にkiCkを創業しました。2022年には社外取締役として著名なビジネスパーソンの戸練直木氏を招聘し、第10期からガバナンスの強化を図っています。

主な事業内容

株式会社kiCkは「クリエイティブエージェンシー」を自称していますが、この言葉が指す内容は一般的な広告代理店や制作会社とは大きく異なります。

コミュニケーション戦略・ブランディング

クライアントの商品やサービスが抱えるコミュニケーション課題を深掘りし、戦略レベルから関与するのがkiCkの出発点です。「何を伝えるか」「誰に伝えるか」「どう伝えるか」という本質的な問いに向き合い、媒体選択の前段階となるブランド戦略・コミュニケーション戦略を立案します。

単なる制作依頼を受けてアウトプットするのではなく、クライアントの事業課題に踏み込んで提案する姿勢がkiCkのスタイルです。ナショナルクライアントとの直接パートナーシップを前提としているため、代理店経由のいくつもの中間層を挟まないフラットなコミュニケーションが可能になっています。

CM・映像制作

テレビCMやWeb動画の企画・制作を担います。特筆すべきは、撮影・編集・タレントキャスティングまでをインハウス(社内)で一貫対応できる点です。通常のクリエイティブエージェンシーでは、プランニングまでを担当してプロダクション(制作会社)に制作を外注するケースが多いですが、kiCkはその壁を取り払っています。

トヨタ自動車「LAND CRUISER"250"」の映像制作や、アサヒビール「アサヒ生ビール」の夏季ビジュアル制作など、大手ブランドのプロジェクトを手がけた実績があります。

グラフィック・デザイン制作

ポスター・カタログ・販促物・パッケージ・ルックブックなど、静止画を主体とした制作も手がけます。ISSEY MIYAKEの「BAO BAO ISSEY MIYAKE」のルック制作、POLAの「CREATIVITY IN YOU」ビジュアルなど、ファッション・ビューティー領域での実績が目立ちます。全国カタログ展での受賞実績もあり、グラフィック制作の品質は業界から高く評価されています。

Webサイト・デジタルプロモーション

Webサイトの制作や、SNSを活用したデジタルプロモーション・キャンペーン企画も手がけます。オフライン広告とオンラインの体験を統合したクロスメディアキャンペーンへの対応力も、多様なバックグラウンドを持つメンバー構成のなかで培われています。

キャンペーン・イベントプランニング

プロモーションキャンペーンの企画・ディレクションや、PR施策の立案なども事業範囲に含まれます。「コンテンツを起点に人を動かす」という思想のもと、広告の枠を超えたエンターテインメントコンテンツの開発・運営にも取り組んでいます。

株式会社kiCkの強み

強み1. 「プランニング+プロダクション」一体型の独自モデル

多くのクリエイティブエージェンシーは企画・戦略立案に特化しており、制作物の実制作はプロダクション会社に外注する分業モデルをとっています。一方のkiCkは、プランニング機能とプロダクション機能を社内で一体的に持ちます。

デザイン、CM・動画の撮影・編集、キャスティングまでインハウスで対応できるため、戦略と制作がシームレスにつながります。クライアントの意図がアウトプットに反映される速度・精度が高く、修正ループの短縮にもつながります。また、代理店マージンやプロダクションマージンの多重構造が発生しにくいため、クライアントにとっても費用対効果の高い発注先になりえます。

強み2. ギルド型組織による「最適チーム編成」

kiCkの組織モデルで特徴的なのが「ギルド型」と呼ばれる体制です。社員に加え、大手出身の独立したフリーランスや外部パートナーが「社内に席を持つ」形で参画しており、プロジェクトの内容・規模・専門性に応じて最適なメンバーでチームを組成します。

これにより、従業員30名前後という規模を超えた専門性と対応幅を実現しています。大手広告代理店のような人海戦術とは異なるアプローチで、スピードと質を両立できる体制がkiCkの競争力の根幹にあります。

強み3. ナショナルクライアントとの直接パートナーシップ

kiCkのクライアントには、トヨタ自動車・アサヒビール・ISSEY MIYAKE・POLAといった名だたる大手ブランドが名を連ねています。独立系エージェンシーながらこうしたナショナルクライアントと直接取引できているのは、代理店フィーに頼らない純粋なクリエイティブ力が評価されている証です。

媒体費を持たない(メディアバイイングをしない)エージェンシーだからこそ、「クリエイティブ品質そのもの」で選ばれ続けている点は、クリエイターとして働くうえで誇りを持てる環境です。

強み4. 複数の広告賞受賞が証明するクリエイティブ品質

第35回読売広告大賞 優秀賞、第86回毎日広告デザイン賞 部門賞、第61回全国カタログ展 受賞など、業界で権威ある複数の賞を受賞しています。受賞歴は単なる対外的な名誉にとどまらず、採用・クライアント獲得・優秀なパートナークリエイターの参画を引き寄せる基盤になっています。

キャリアとして「受賞歴のある仕事に携わりたい」「ポートフォリオに残る仕事をしたい」というクリエイターには魅力的な環境です。

強み5. 「管理しない経営」と高い自由度

代表の藤川氏が掲げるのは「管理しない経営」という思想です。勤務時間・場所・働き方は個人の裁量に委ねられており、スーパーフレックス制を導入しています。服装も自由で、一般的な広告会社とは異なるフラットな職場環境が特徴です。

採用基準においても「スキル・経験以前に、人間としての魅力があること」を前提条件としており、肩書きや出身よりも「どんな人間か」を重視する文化があります。

強み6. FLAGS HOLDINGSグループとしての広がり

2021年の持株会社化により、クリエイティブ(kiCk)とウェルビーイング・テクノロジー(iUM)の両軸でグループを運営するFLAGS HOLDINGSの傘下に入りました。iUMはギフティングプラットフォーム「meechoo」やマインドヘルステック事業を展開しており、テクノロジーと感性を掛け合わせた新しいビジネス領域への拡張可能性があります。

広告クリエイティブにとどまらず、テクノロジーや新規事業に興味を持つ人材にとっては、グループ内でのキャリアの広がりを期待できます。

株式会社kiCkの年収事情

株式会社kiCkは非上場企業のため、有価証券報告書による公式な平均年収データは公開されていません。複数の転職情報サイト・求人媒体の掲載情報や口コミをもとにした目安を以下に示します。

職種別の想定年収レンジ

職種例想定年収(目安)
プロダクションアシスタント300万〜400万円
プランナー(若手)400万〜500万円
クリエイティブプロデューサー(中堅)500万〜700万円
映像プロデューサー(経験者)700万〜900万円
クリエイティブプロデューサー(リーダー候補)600万〜800万円
戦略プランナー(上級)600万〜800万円

※公開求人・口コミ情報をもとにした目安です。実際の年収は経験・スキル・評価によって異なります。Indeed掲載情報では、プロジェクトマネージャーの平均が408万円前後、クリエイティブプロデューサーが700万円前後という情報もあります。

給与・評価制度の特徴

公開情報の範囲では、年齢や年次よりも「役割・成果」に応じた評価が行われているとみられます。クリエイティブ制作の仕事は成果が数字に直結しにくい性質を持つため、評価の透明性は課題として口コミに挙がることもあります。

一方で、独立系エージェンシーとして大手広告代理店と直接競合しているため、「優秀な人材を確保するための競争力ある報酬」を設計しようとする方向性はうかがえます。映像プロデューサーで700万〜900万円という求人レンジは、業界水準として決して低くはありません。

年収を見る際の注意点

  • 従業員数が少ないため、職種・役割によって年収のばらつきが大きい
  • 口コミによると「クリエイティブ職は低く見積もられがちで、営業職が相対的に高い傾向がある」という指摘もある
  • 具体的な給与水準は、応募・面接段階で詳細を確認することが必須
  • 非上場・小規模企業のため、企業業績に連動した賞与の増減が生じる可能性がある

株式会社kiCkの働き方・福利厚生

勤務制度

  • スーパーフレックス制: コアタイムなし。勤務時間・勤務場所ともに個人の裁量に委ねられる
  • リモートワーク: チームの連携を維持しながら柔軟に対応可能
  • 服装: 完全自由(業界的にも珍しくないが、kiCkでは文化として定着)
  • 残業: 口コミ上では「業界の特性上、残業は多い」という指摘あり。スーパーフレックス制があっても、クライアントワークの繁忙期には長時間になるケースがある

職場環境

青山一丁目(港区赤坂)にオフィスを構えており、立地はクリエイティブ業界の集積地にあたるエリアです。フラットな人間関係と自由な雰囲気が特徴で、口コミでは「コミュニケーションが取りやすい」「社員と波長が合う人には心地よい環境」という声が複数みられます。

主な福利厚生

非上場・中小企業のため、大手企業のような独自制度の充実度とは差がありますが、各種社会保険完備・有給休暇など法定内の制度は整っています。スキルアップや外部パートナーとの交流機会が自然に得られる環境は、クリエイターとしての成長機会として評価できます。

働き方を見る際の注意点

スーパーフレックス制は魅力的に見えますが、口コミには「制度が十分に機能していない面もある」という指摘があります。クライアントワークの性質上、クライアントのスケジュールに引っ張られる場面があり、自由な働き方と高いアウトプット品質を両立するうえで、自己管理能力の高さが求められます。「自由な環境=楽な環境」という期待を持つと、ギャップを感じる可能性があります。

株式会社kiCkの社風・カルチャー

一言で表すなら「個性派クリエイターが本気でぶつかる、小さくて濃い職場」

kiCkのカルチャーを理解するうえで欠かせないのが、会社名の由来です。「kiCk」という言葉には「常識を蹴破る」という意味が込められています。ルート66の看板に描かれた「GET YOUR KICKS!(ワクワクしていこう!)」という言葉を社是に据え、既存の広告業界の常識を疑いながら仕事をする姿勢が根底にあります。

「管理しない」ことで生まれる文化

代表の藤川氏は「仕事が生計を立てるだけの労働になってほしくない。仕事が人生に伴走し、個人が主体的に成長を追い求め、ステップアップできるものであってほしい」と語っています。この思想が「管理しない経営」という形で体現されており、スーパーフレックス制・自由な服装・フラットな人間関係などの制度・文化につながっています。

多様なバックグラウンドが生む化学反応

総合広告代理店出身者・制作会社出身者・デジタルエージェンシー出身者・コンサルティングファーム出身者・エンターテインメント業界出身者など、異なるバックグラウンドを持つ精鋭が集まって設立された会社です。この多様性は、一社に長年在籍して育った「同質な集団」にはないアイデアの化学反応を生み出す源泉になっています。

良い点と注意点の両面

良い点として、「自由な雰囲気の中で、本当にやりたいクリエイティブの仕事に集中できる」「コミュニケーションが取りやすく、人間関係のストレスが少ない」という口コミが見られます。一方で「クライアントワークゆえに残業が多い」「業界的に仕事量に対して報酬が見合わない側面がある」という課題もリアルに存在します。少人数のため、一人ひとりに求められる幅と責任は広く、「ある程度の業務範囲に絞って専門を深めたい」という人よりも、「多様な仕事を横断的に担いながら力をつけたい」というタイプのほうが合っています。

株式会社kiCkの転職難易度

難易度:中〜やや高め(職種・専門性・カルチャーフィットによって変動)

理由1. 少数精鋭のため採用枠が限られている

従業員数30名前後のコンパクトな組織のため、そもそも採用ポジション自体が多くありません。欠員補充型の採用が中心になるケースも多く、「いいタイミングでいいポジションに出会えるか」という運の要素もあります。採用媒体はマスメディアン・Wantedly・Talentioなどクリエイティブ業界特化の媒体に出稿するケースが多いため、それらのプラットフォームを継続的にウォッチすることが必要です。

理由2. 実務経験と実績の証明が前提

クリエイティブプロデューサー・映像プロデューサー・戦略プランナーなど、主要求人のほとんどが「実務経験○年以上」を明示した中途採用です。「クリエイティブの仕事をしてみたい」という熱意だけでは通りません。過去の制作実績・ポートフォリオ・担当したブランドの規模・受賞歴などが選考材料になります。

理由3. 「人間の魅力」というカルチャーフィット軸

kiCkが公言している採用基準の一つが「スキル・経験以前に、人間としての魅力があること」です。小規模なチームで長期間にわたって一緒に働くことを想定しているため、カルチャーフィットの比重が大企業よりも高くなります。「技術はあるが、人間的なコミュニケーションが苦手」というタイプには難しい環境です。

理由4. ポートフォリオの質が評価を左右する

クリエイティブ職・制作職においては、面接の前段階でポートフォリオ(制作実績集)の質が選考の鍵を握ります。「kiCkのクライアントレベルに相当するブランドの仕事を手がけてきたか」「そのなかでどんな役割を果たしたか」が問われます。実績の名前(有名ブランド)だけでなく、「どう考えてどう作ったか」という思考プロセスを説明できる準備が必要です。

株式会社kiCkに向いている人

1. 「広告の文脈を読んで、ゼロから作り上げたい」クリエイター

「言われたものを作る」のではなく、クライアントの課題を深く理解したうえで戦略から関与し、アウトプットまで一気通貫で作り上げたいという志向の人に向いています。プランニングと制作の両方に関心があるクリエイターにとって、kiCkの業務モデルはキャリアの核になります。

2. 大手代理店の「多重構造」に息苦しさを感じているクリエイター

大手広告代理店や大手制作会社で「クライアントとの距離が遠い」「意思決定に何層もの承認が必要」「自分の仕事が誰の役に立っているのか見えにくい」という課題を感じているクリエイターには、kiCkのダイレクトな仕事のスタイルが新鮮に映るでしょう。

3. 自律的に動くことが得意な人

スーパーフレックス制・リモートワーク・管理しない経営という環境のなかで成果を出すには、高い自律性が必要です。「指示された仕事を正確にこなす」タイプより、「自分で仕事を見つけて、巻き込んで進める」タイプのほうが活躍できます。

4. ブランド・ファッション・ビューティーなどのビジュアル領域に強みを持つ人

kiCkのクライアントポートフォリオを見ると、ISSEY MIYAKE・POLA・OLYMPUSなど、ビジュアルの質が問われる高感度ブランドが目立ちます。ファッション・ビューティー・ライフスタイル領域でのクリエイティブ経験を持つ人材との親和性が高いです。

5. 「賞を取れる仕事」にこだわりたい人

読売広告大賞・毎日広告デザイン賞など、業界の広告賞受賞実績がある環境で仕事をしたい、あるいは自分の作品で受賞を目指したいというクリエイターにとって、kiCkのプロジェクトはポートフォリオとして誇れる実績を積む場になります。

株式会社kiCkに向いていない人

向いていない人を正直に書くのは、「企業を悪く言うため」ではありません。ミスマッチを防ぐための情報として受け取ってください。

  • 大企業的な安定感・手厚い福利厚生を求める人: 非上場・従業員30名前後の独立系エージェンシーであり、大手の手厚い制度とは差があります。「安定した環境で長期就業したい」という志向には向きません
  • 明確な指示系統・マネジメントを好む人: 「管理しない経営」は自由な反面、方向性や期待値が曖昧に感じられる場面があります。「何をやればいいかを上司に決めてもらいたい」タイプには不向きです
  • 専門領域を一つに絞って深めたい人: 小規模チームのため、一人がカバーする範囲は広く、プランニング・ディレクション・制作・クライアント対応など複数の役割を担うことが多いです。特定の職種に絞って深める体制は整いにくい面があります
  • クライアントワークの長時間労働を避けたい人: 口コミには「業界的に仕方ないが残業が多い」という声があります。クライアントのスケジュールに引っ張られる場面は避けられないのが広告制作業界の実情です
  • 給与の透明性・安定的な昇給を重視する人: 非上場のため財務データが公開されておらず、給与制度の詳細が見えにくいです。評価・昇給のプロセスについては入社前に丁寧に確認する必要があります

株式会社kiCkの選考対策

1. ポートフォリオは「質×文脈」で準備する

クリエイティブ職の選考では、ポートフォリオの質が最大の選考材料になります。ただし「名の知れたブランドの仕事を手がけました」という実績の羅列だけでは不十分です。「そのプロジェクトでどんな課題を捉えたか」「どんな戦略を立てたか」「なぜそのアウトプットにたどり着いたか」という思考プロセスをセットで説明できる準備をしてください。

kiCkのクライアントがファッション・ビューティー・食品・自動車など感性を問われる領域に多いため、そうした高感度ブランドの仕事経験があれば積極的に前面に出してください。

2. 「なぜ大手でなくkiCkなのか」を言語化する

選考で必ず問われるのが「なぜ独立系のkiCkを選ぶのか」という志望動機の純度です。「大手に疲れたから」「小さい会社のほうが楽そうだから」という後ろ向きな動機は逆効果です。「プランニングから制作まで一体でやりたいから」「直接クライアントと向き合いたいから」「受賞を目指せる環境で本気のクリエイティブをしたいから」という前向きな理由を、kiCkのビジネスモデルと自分のキャリアビジョンを接続させながら語ってください。

3. 「人間としての魅力」を自然に示す

kiCkは「スキル・経験よりも人間の魅力が前提」と言っています。これは面接での作り込んだアピールを求めているのではなく、一緒に仕事をしたいと感じさせる自然な人間性の発揮です。自分の価値観・仕事への向き合い方・失敗したときの立ち直り方などを、正直なエピソードとともに話せる準備をしてください。

4. kiCkの実績・クライアント・受賞作品をリサーチする

公式サイト(kick.co.jp)では制作実績・受賞歴・メンバー紹介が公開されています。「この仕事が好きです」「この仕事のどこに共感しました」という具体的な話が面接で出せると、「本気で来てくれている」という印象を与えられます。代表の藤川氏の発言(note・インタビュー記事など)を読み込み、会社の思想・哲学への理解を深めておくと差がつきます。

5. ギルド型組織での「協業経験」を語る

kiCkはフリーランスや外部パートナーと協働するギルド型の組織です。「固定したチームで働く経験」だけでなく、「異なるバックグラウンドの人と期間限定でチームを組み、成果を出した経験」があれば積極的に語ってください。プロジェクトベースでの外部連携経験は、kiCkのスタイルとの親和性を示す強い材料になります。

6. 転職エージェント・専門媒体を活用する

kiCkはマスメディアン・Wantedly・Talentioなど、クリエイティブ業界特化の採用媒体を活用しています。マスメディアンはクリエイティブ・マーケティング職専門のエージェントで、kiCkへの転職支援実績も複数あります。求人情報と選考プロセスについて専門エージェントから情報を得ることで、選考精度を高めることができます。

株式会社kiCkへの転職で評価されやすい経験

  • 総合広告代理店・独立系エージェンシー・制作会社でのクリエイティブディレクション・プロデュース経験
  • テレビCM・Web動画の企画〜制作・納品までの一気通貫経験
  • ナショナルクライアントのブランド戦略・コミュニケーション戦略立案経験
  • ファッション・ビューティー・食品・自動車などの高感度ブランドでの制作実績
  • タレントキャスティング・スタジオ手配など映像制作のプロダクション業務経験
  • グラフィックデザイン・カタログ・ルックブック制作経験
  • SNSを活用したデジタルプロモーション・キャンペーン企画経験
  • 複数の外部クリエイター・フリーランスをマネジメントした経験
  • 広告賞への応募・受賞経験(業界での客観的な評価の証明として)
  • Webサイト制作・デジタルコンテンツ企画経験
  • クライアントとの直接折衝・プレゼンテーション経験
  • エンターテインメント・PR・イベントプランニングの実務経験

特に評価されやすいのは、「有名ブランドのクリエイティブプロジェクトで、戦略立案から最終アウトプットまで主体的に関与し、クライアントと直接向き合いながら課題を解決した実績を持つ人材」です。受賞歴があれば、ポートフォリオの客観的な説得力が一段上がります。

まとめ

株式会社kiCkは、「常識を蹴破るクリエイティブで世界をワクワクさせる」という哲学のもと、独立系エージェンシーとして独自のポジションを確立してきた会社です。メディアバイイングを持たず、純粋なクリエイティブ力で大手ブランドから選ばれ続けている点は、業界において稀有な存在です。

トヨタ・アサヒビール・ISSEY MIYAKEなどのナショナルクライアントを直接パートナーとして持ち、読売広告大賞・毎日広告デザイン賞など複数の受賞実績を積み上げてきた実力は、30名前後の規模からは想像しにくい輝きを持っています。

一方で、非上場・少人数の独立系企業であるため、給与の透明性・制度の充実度・採用枠の少なさといった現実的な課題もあります。「大手のブランドに惹かれて転職したが、制度が整っていなくて戸惑った」というミスマッチを防ぐためにも、入社前に給与・評価・働き方については丁寧に確認することをお勧めします。

転職を検討するなら、「なぜ自分はプランニングと制作を一体でやりたいのか」「なぜ独立系のkiCkでなければならないのか」「自分のポートフォリオはkiCkのクライアントレベルに相応しいか」という3つの問いに向き合ったうえで選考に臨んでください。

クリエイティブに本気で向き合い、「人を、モノを、心を動かすアウトプット」を自分の手で作りたいと思う人にとって、kiCkは非常に刺激的な場所になるはずです。


参照した主な情報源

  • 株式会社kiCk 公式サイト(kick.co.jp)
  • kiCk 受賞実績ページ(kick.co.jp/news/award)
  • PR TIMES 株式会社kiCk プレスリリース
  • Wantedly 株式会社kiCk 企業ページ(wantedly.com)
  • マスメディアン 株式会社kiCk 求人情報
  • エン カイシャの評判 kiCk口コミページ
  • OpenWork kiCk 社員クチコミ
  • 転職会議 kiCk 評判・口コミ
  • 宣伝会議 ブレーン 取材記事(2017年)
  • 宣伝会議 AdverTimes 記事(2017年)
  • Baseconnect 株式会社kiCk企業情報
  • Indeed 株式会社kiCk 給与情報
  • FLAGS HOLDINGS 公式サイト(flags-hd.co.jp)