株式会社安藤・間(あんどう・はざま)は、2013年4月に株式会社間組(はざまぐみ)と安藤建設株式会社が合併して誕生した中堅ゼネコンです。東証プライム(証券コード:1719)に上場し、JFEスチール株式会社を筆頭株主とするJFEホールディングスグループの一員として、土木・建築・海外事業の三本柱で総合建設業を展開しています。

間組は1889年(明治22年)創業という130年超の歴史を持つ名門ゼネコンであり、特にトンネル工事・地下工事・ダム工事といった大型土木工事において国内屈指の技術力を持つことで知られてきました。一方の安藤建設は建築を得意とする中堅ゼネコンで、大型オフィスビル・マンション・工場などの建築施工実績を持ちます。この二社が統合することで、「土木の間組+建築の安藤建設」という補完的な強みが組み合わさり、総合ゼネコンとしての競争力が向上しました。

転職市場における安藤・間の位置づけは「技術力は大手に匹敵するが組織規模は中堅」という独自のゾーンにあります。本記事では技術系転職者・建設業界経験者を念頭に、安藤・間の実態を転職エージェントの視点から正直に解説します。

企業概要

項目内容
会社名株式会社安藤・間(Hazama Ando Corporation)
設立2013年4月(間組と安藤建設が合併)
代表取締役社長関 敬
本社所在地東京都港区港南2-15-2(品川インターシティB棟)
資本金약230億円
連結従業員数約5,700名(2024年3月期)
上場区分東証プライム(証券コード:1719)
連結売上高約4,700億円(2024年3月期)
連結営業利益約230億円(2024年3月期)
平均年収約820万円(有価証券報告書ベース)
平均年齢約42歳(有価証券報告書ベース)
筆頭株主JFEスチール株式会社(JFEホールディングスグループ)
事業内容土木工事(トンネル・地下・ダム)、建築工事(建物・施設)、海外建設(東南アジア・中東等)、エンジニアリング

安藤・間の売上規模は大手ゼネコン(大成建設・鹿島・清水・大林・竹中)と中堅各社の間に位置しています。JFEスチールグループの一員であることは財務安定性において大きな意味を持ち、グループ内のエンジニアリング案件・スチール関連施設建設でのグループ協業は安定受注の一助となっています。

主な事業内容

土木事業(特にトンネル・地下工事)

安藤・間の土木事業における最大の強みは、トンネル工事・地下工事における圧倒的な技術力です。山岳トンネル工事(NATM工法)・シールドトンネル(都市部地下鉄・幹線道路のシールド掘進)・沈埋トンネル・推進工法など、あらゆるトンネル工法において施工実績を持ちます。

旧間組時代から積み上げてきたトンネル施工技術は国内外で高い評価を受けており、北陸新幹線・首都高速・高速道路・地下鉄などのインフラ整備工事に多数の実績を持ちます。土木施工管理技士・トンネル技術者として転職した場合、国内最難関レベルの施工案件に携われる可能性があります。

また、地下工事においては「地下連続壁工法」「深礎工法」「ニューマチックケーソン工法」など、地盤を掘削して構造物を構築する高難度技術においても第一線のプレーヤーです。都市再開発・地下空間利用の拡大というインフラ投資の流れは、この分野へのニーズを継続的に高めています。

建築事業

安藤建設を源流とする建築事業は、大型オフィスビル・物流倉庫・病院・工場・集合住宅・商業施設など幅広い建物種別の施工実績を持ちます。首都圏・関西圏を中心とする再開発案件や、物流施設需要の拡大を取り込んだ大型倉庫施工に注力しています。

建築施工管理技士・建築設計の転職者にとっては、多様な用途の建物施工に携わることができる点が安藤・間の特徴です。組織規模が中堅であるため、大手ゼネコンに比べて一人ひとりの担当範囲が広く、早い段階から現場の全体責任を担えるキャリアパスが実現しやすい傾向があります。

海外建設事業

東南アジア(ベトナム・タイ・シンガポール・フィリピン等)・中東・南アジアを中心に、道路・橋梁・空港・鉄道・都市インフラ・建物などの海外建設プロジェクトを展開しています。旧間組時代から積み上げてきた海外施工のノウハウ・現地ネットワークは同社の大きな資産です。

海外事業の経験を持つ技術者・プロジェクトマネージャーは転職市場で希少価値が高く、安藤・間の海外プロジェクトへの参画経験は次キャリアでの評価に直結します。語学力(英語・現地語)と技術力を組み合わせたグローバル技術者のキャリアを構築したい方には、安藤・間の海外事業は有力な選択肢です。

技術開発・エンジニアリング事業

生産性向上・安全管理・品質管理・環境対応というゼネコン共通のテーマに対し、安藤・間は独自技術の開発と実装に積極的に取り組んでいます。AIを活用した施工管理の自動化・ドローンによる測量・BIM(Building Information Modeling)の活用・グリーンコンクリート(低炭素素材)の開発導入など、建設DX・サステナビリティへの対応が進んでいます。

技術研究所(建設技術研究所)での研究開発職は、大手ゼネコンの研究所と遜色ない技術開発テーマに取り組める環境です。土木・建築・情報工学・材料工学のバックグラウンドを持つ研究開発職の採用も行っています。

株式会社安藤・間の強み

強み1. 国内最高峰のトンネル・地下工事技術

安藤・間(旧間組)のトンネル技術は、国内ゼネコンの中でも最高峰と評価されます。山岳トンネルにおけるNATM工法の実績件数・施工延長・難工地への対応実績は業界でも群を抜いており、北陸新幹線飯山トンネルなどの超難関工事をはじめとする大型プロジェクトで技術力を証明してきました。

転職者にとっての意味:トンネル工事に携わることでしか得られない技術・経験がある中で、安藤・間への転職は「国内で最も高い水準のトンネル技術者集団」で学べる機会を意味します。この経験は建設業界全体で希少価値が高く、転職後のキャリア価値を高め続けます。

強み2. JFEスチールグループという安定した財務・経営基盤

JFEスチールを筆頭株主とするグループ企業であることは、経営の安定性という観点で大きな意味を持ちます。グループ内の製鉄所・工場施設の建設・改修・維持管理案件という安定受注ルートが確保されており、景気変動による売上の急激な落ち込みリスクが軽減されています。大手鉄鋼メーカーとの連携による大型エンジニアリング案件へのアクセスも、収益安定性の源泉の一つです。

強み3. 土木×建築の総合力

旧間組(土木)と旧安藤建設(建築)の統合により、「複合型建設プロジェクト」での総合対応力が高まりました。地下空間開発・トンネル上部の建物施設整備・複合商業施設と地下インフラの一体施工など、土木と建築が交差する大型案件において、社内一体で対応できる強みがあります。

強み4. 東南アジアを中心とした海外建設の蓄積

ベトナム・タイ・フィリピン・インドネシアなどの東南アジア市場では、旧間組時代から数十年にわたる施工実績と現地ネットワークを持っています。この長期的な関係性に基づく海外受注基盤は、競合他社との差別化要素であり、成長市場での安定受注を可能にしています。

強み5. 技術人材の厚み・OJT文化

「建設業は人が商品」という前提のもと、安藤・間は技術人材の育成に多くのリソースを投じています。トンネル・地下・建築・海外という専門領域ごとの技術伝承の文化が根強く、若手・中途入社者がベテラン技術者から実地でノウハウを引き継ぐOJT環境は、技術者としての成長機会として高く評価されます。

強み6. 中堅規模ゆえの「早期責任機会」

大手5社と比べると組織規模は小さく、一人の技術者が早い段階から現場全体の責任を担えるポジションに就ける機会があります。「大組織の歯車として高度な専門業務に長く関わる」よりも、「中堅規模の中でプロジェクト全体を早くから俯瞰できる」ことを志向する技術者には、安藤・間のスケールが適しています。

株式会社安藤・間の年収事情

有価証券報告書ベースの平均年収は約820万円(平均年齢約42歳)です。ゼネコン業界内で大手5社に次ぐ水準であり、中堅ゼネコンとしては最上位クラスの報酬水準です。建設業界全体の平均年収(約520万円)を大きく上回っており、技術力に見合った報酬が得られる業界として高く評価されます。

職種別の想定年収レンジ

職種想定年収レンジ
土木施工管理(主任技術者・現場代理人)700万〜1,000万円
建築施工管理(主任技術者・現場代理人)650万〜950万円
トンネル技術者(シールド・山岳)750万〜1,100万円以上
地下工事・基礎工事専門技術者700万〜1,050万円
海外プロジェクトマネージャー800万〜1,200万円以上
建築設計・構造設計600万〜900万円
技術研究所(研究開発職)650万〜950万円
営業・技術提案(本社機能)650万〜950万円
経営企画・コーポレート600万〜900万円
中途入社(施工管理・経験3〜5年)600万〜780万円前後

※上記は公開求人・口コミ情報・採用媒体をもとにした目安です。実際の年収はグレード・評価・経験・職種・取得資格によって大きく異なります。

給与制度の特徴

安藤・間の給与体系は「月給制(基本給+各種手当)+賞与」が基本です。技術職に対しては現場手当・宿日直手当・工事手当など、施工管理職特有の手当が加算されます。賞与は年2回(夏・冬)支給で、業績・個人評価によって変動します。

一級土木・建築施工管理技士などの国家資格取得者は、資格手当として月数万円の加算が行われます。海外赴任時には海外手当・家族帯同補助など、追加的な処遇が付与されます。

年収を見る際の注意点

  • 施工管理職は「現場手当を含む年収」で記載される場合があり、現場配属のない本社勤務時は手当分が減少するケースがあります
  • 年収約820万円は平均年齢約42歳の数字であり、30代前半・中途入社直後は600〜750万円前後が実態の目安です
  • 大手ゼネコン(鹿島・大成・清水等)と比較した場合、ピーク時の年収では大手の方が若干高い傾向がありますが、中堅として早期に責任ポジションに就けることのキャリア価値は別途考慮すべきです
  • エージェント経由の転職の場合、年収条件交渉の余地があるポジションも存在します

株式会社安藤・間の働き方・福利厚生

勤務時間・休日制度

  • 本社・支店勤務: 標準労働時間制(一部裁量労働制)・週休2日
  • 現場勤務: 工事工程に応じたシフト。週休2日制推進中(建設業の2024年問題への対応)
  • 時間外労働: 建設業の36協定改正(2024年4月適用)に伴い、法定上限規制への対応が進行中
  • 現場休暇: 工事の繁閑によって現場ごとに異なる。竣工前の繁忙期に集中する傾向あり

2024年問題への対応

2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制(年間360時間・月45時間)が適用されました。安藤・間を含む主要ゼネコンはこの規制への対応として、週休2日推進・ICTを活用した現場省力化・工程計画の見直しを進めています。ただし、大型工事の最終盤・突発的な工程変更時の業務集中は依然として完全には排除できない段階にあります。転職前に「現在の残業実態」について現場・担当者レベルで確認することを推奨します。

主な福利厚生

  • 各種社会保険完備
  • 退職金制度(確定給付年金)
  • 確定拠出年金制度
  • 持株会制度
  • 家賃補助・寮・社宅制度(現場勤務者・転勤者)
  • 資格取得支援(受験料補助・合格報奨金)
  • 育児休業・介護休業・短時間勤務制度
  • 慶弔見舞金・各種ライフイベント支援
  • 研修制度(技術研修・マネジメント研修・英語研修等)
  • 健康保険組合(保養施設・スポーツ施設等利用)
  • 財形貯蓄制度

働き方を見る際の注意点

建設業は「工事完成」という期限のある仕事の性質上、現場施工管理職においては工程の終盤に業務が集中します。「定時退社・残業ゼロ」という環境を期待することは現時点では非現実的です。一方で、本社・技術部門・研究所勤務の場合は、製造・サービス業の本部機能と遜色ない働き方が可能なポジションも増えています。

株式会社安藤・間の社風・カルチャー

一言で表すなら「技術者の誇りと現場主義が根底にある職人集団」

安藤・間のカルチャーを一言で表すなら、「技術力に誇りを持つ、現場を最重視する職人集団」です。旧間組のDNAとして受け継がれている「良い工事を安全に完成させる」という施工への信念は、会社全体に色濃く漂っています。「技術者を大切にする会社」という評価は社員口コミでも多く、特にトンネル・地下・海外という専門領域では「世界水準の技術者から直接学べる環境」として内部評価が高いです。

統合から10年以上が経過した現在、旧間組・旧安藤建設のカルチャーの融合は進んでいますが、「土木系」と「建築系」という文化的な温度差を感じるという声も一部には存在します。配属される事業部・現場チームによってカルチャー体験は異なります。

評価される人物像

  • 技術的な難問に対して逃げずに向き合い続けられる粘り強さを持つ人
  • 現場・施主・設計者・協力業者という多様なステークホルダーとの調整を自ら担える人
  • 資格取得・技術研鑽に自律的に取り組む、プロフェッショナリズムの高い人
  • 「工事を無事完成させること」への強いコミットメントと責任感を持つ人
  • 海外志向者は語学力(英語)と異文化コミュニケーション能力を実用レベルで持つ人

表面的なイメージと実態の差

「中堅ゼネコン」という聞こえ方に比べて、安藤・間の技術力・案件規模・社会インフラへの貢献度は非常に高水準です。北陸新幹線・首都高速・地下鉄・高速道路・ダムなど国家的規模のインフラ整備に「安藤・間」の名前が刻まれており、「自分の仕事が社会を動かしている」という実感は大手にも劣りません。一方で、採用ブランド力や知名度では大手5社に劣るため、就職活動や転職活動での第一印象が薄いという側面はあります。実態を知るほど「この会社を選んで良かった」と感じる社員が多いという口コミが目立ちます。

株式会社安藤・間の転職難易度

難易度:A〜S級(技術系ゼネコン転職の中でも高難易度)

安藤・間の中途採用は、技術系職種において非常に高い専門性と実務経験が求められます。特にトンネル工事・地下工事・海外建設・技術研究開発のポジションは、対応できる人材の絶対数が市場全体で少ないため競争は激しくなりますが、適切な専門性を持つ人材には採用の門が開いています。

理由1. 専門資格が実質的な必須条件

土木施工管理・建築施工管理のポジションでは、一級土木施工管理技士または一級建築施工管理技士の資格保有が実質的に必須です。未取得の場合は「近い将来取得を確約できるか」という評価になります。トンネル・地下工事に特化したポジションでは、当該工法の施工経験そのものが最大の評価軸です。

理由2. トンネル技術者の市場絶対数の少なさ

山岳トンネルのNATM施工・大断面トンネル掘削・シールドトンネルの現場代理人経験者は、建設業全体の中でも希少な人材プールです。この希少性は競争率を下げる一方で、「経験者でなければ門戸が開かない」という参入障壁でもあります。トンネル経験者は積極的に求人にアクセスすると、想像以上に歓迎されるケースがあります。

理由3. 海外建設・プロジェクトマネジメント職は最高難度

英語力(ビジネスレベル以上)+施工管理経験+海外プロジェクト経験というトリプルスキルを持つ人材は極めて希少であり、S級難易度に相当します。一方でこのプロファイルを持つ人材は市場価値が非常に高く、安藤・間のみならず複数社からのオファーが競合することがあります。

株式会社安藤・間に向いている人

1. 土木・建設技術のプロフェッショナルとして一生磨き続けたい人

「自分の技術でトンネルを掘り、道路を通し、社会インフラを完成させる」という仕事の本質への強いコミットメントがある人に、安藤・間は最高の舞台を提供します。トンネル技術・地下工事技術・大型土木施工という領域で国内最高峰のプロフェッショナルが集まる環境は、技術者の成長機会として他の追随を許しません。

2. 社会インフラの整備を通じて地域・国家に貢献したい人

鉄道・高速道路・橋梁・ダム・港湾・都市インフラの整備に携わることで、何十年・何百年と使われる社会基盤の一部を作るという仕事の意義を体感したい人に向いています。安藤・間のプロジェクトは社会的意義の大きいものが多く、「自分の仕事が社会を支えている」という実感を持ち続けられます。

3. 海外で建設プロジェクトを動かしたい人

東南アジア・中東・南アジアでの実際の建設プロジェクトに、日本の技術を持って挑戦したい人にとって、安藤・間の海外事業は魅力的な選択肢です。現地チームとの協働・施主との折衝・品質管理という複合的な経験が積めます。

4. 中堅規模で早期に責任ポジションに就きたい人

大手ゼネコンに比べてポジション数に対する技術者の層が薄い中堅規模であるため、早い段階から「現場代理人」「現場所長」として現場全体を担う機会が巡ってきやすい環境です。「若いうちから責任と裁量を持って仕事をしたい」という志向に合っています。

5. JFEグループとの連携案件・製鉄関連エンジニアリングに興味がある人

JFEスチールの工場施設・製鉄プラント・関連インフラの建設・改修工事は、JFEホールディングスグループ内での特殊なエンジニアリング案件です。製鉄プラントや重工業施設の建設に関心のある技術者には、グループ企業ならではの貴重な経験が得られます。

株式会社安藤・間に向いていない人

  • 一級施工管理技士・土木系資格を持たない・取得意志のない人: 技術職への転職では実質的に専門資格が必須です。資格取得の意志と具体的な計画がなければ、技術職への採用は難しいです
  • 現場勤務・転勤を回避したい人: ゼネコンの施工管理職は工事現場への赴任が基本です。現場ごとに勤務地が変わる生活スタイルを受け入れられない場合、業務の中核から外れた職種に限定されます
  • 「定時退社・残業ゼロ」の環境を求める人: 建設業の2024年問題対応は進んでいますが、大型工事の繁忙期に業務が集中する現実は構造的に変わりません。完全な予測可能スケジュールを求める方には難しい環境です
  • 短期間でのキャリアアップと「結果の見えやすさ」を求める人: 大型インフラ工事は竣工まで数年単位の時間がかかります。「成果が即座に評価・可視化される」という環境とは対極にあります
  • 知名度・ブランド認知を転職の主目的とする人: 安藤・間の技術力は高いですが、社会的知名度では大手5社に劣ります。「会社名を聞いて誰もがわかる有名企業」を志向する場合は認識のズレが生じます

株式会社安藤・間の選考対策

1. 保有資格と施工実績を具体的に棚卸しする

採用面接では、保有資格(一級土木・建築施工管理技士・技術士等)と過去の施工実績(担当した工事の種別・規模・担当したフェーズ・工法)の詳細が最初に問われます。「どんな工事を担当したか」「どのような困難があり、どう解決したか」「主任技術者・現場代理人として何を判断したか」という一人称の実績整理が選考通過の前提条件です。

2. 「トンネル・地下・建築・海外」のどの軸で応募するかを明確にする

安藤・間には複数の事業・技術領域があります。「施工管理職として応募する」という一般的な志望ではなく、「トンネル施工管理(山岳NATM経験を活かして)」「シールドトンネルの現場代理人として」「東南アジア向け海外建設プロジェクト管理として」という具体的な軸で応募・面接準備をすることで、評価者が「この人は何で貢献できるか」を明確にイメージしやすくなります。

3. 安藤・間の技術方針・中期経営計画を理解する

「なぜ大手ゼネコンではなく安藤・間なのか」という問いへの回答を準備することが重要です。トンネル技術への特化・JFEグループという安定基盤・海外事業の成長性・中堅規模での早期責任機会、といった安藤・間固有の強みへの共鳴を、自分のキャリアビジョンと接続して語れると、面接での評価が上がります。公式サイト・IR情報・中期経営計画を事前に読んでおくことが基本です。

4. 技術的な深さを問う質問への準備

建設技術系の面接では、「この工事でどのような問題が発生したか、どう対処したか」というケース的な問いが出ることがあります。施工上の技術的難問・安全管理・品質管理・工程管理での意思決定経験を、具体的なエピソードで語れるよう準備してください。

5. 一級施工管理技士未取得者は取得計画を明示する

施工管理職への応募で資格未取得の場合は、「いつまでに取得する計画か」を具体的に示してください。実務経験が積まれていれば、「資格はまだだが実力・意欲ともに十分」と評価されるケースもあります。ただし取得意志が不明瞭な場合は採用優先度が下がります。

株式会社安藤・間への転職で評価されやすい経験

  • 山岳トンネル(NATM)施工管理経験(主任技術者・現場代理人レベル)
  • シールドトンネル施工管理経験(大断面・小口径を問わず)
  • 地下連続壁・ニューマチックケーソン・深礎などの地下工事施工経験
  • ダム工事・大型橋梁工事・高速道路施工の現場施工管理経験
  • 大型建築工事(オフィスビル・物流倉庫・工場・病院)の施工管理経験
  • 一級土木施工管理技士・一級建築施工管理技士の資格保有
  • 技術士(建設部門)の保有(特に土質・基礎・トンネルが望ましい)
  • 海外建設プロジェクト経験(施工管理・プロジェクト管理)+英語力(ビジネスレベル)
  • BIM・ICT建設(ドローン測量・3D計測・施工管理DX)の実務経験
  • 建設系IT(施工管理システム・IoT活用)の導入・運用経験
  • 建設コンサルタントでの土木設計経験(設計×施工の両面理解)

特に評価されやすいのは、「トンネル・地下工事の施工管理経験+一級土木施工管理技士の資格を持ち、自分が主任技術者・現場代理人として責任を担った実績のある人材」です。この条件を満たす人材は市場全体で希少であり、安藤・間からの強い採用ニーズがあります。

まとめ

株式会社安藤・間は、旧間組の130年超の歴史とトンネル・地下工事技術の蓄積、そして安藤建設の建築施工力を統合した、日本の中堅ゼネコンの中でも独自のポジションを持つ企業です。東証プライム上場・JFEスチールグループという財務的安定性、平均年収約820万円というゼネコン業界内でも上位の待遇、そして国内最高峰のトンネル技術者集団という技術的魅力が揃っています。

転職を検討する際の本質的な問いは「この会社でどの技術領域のプロになるか」という一点に尽きます。トンネル・地下・海外・建築というセグメントの中で、「自分の専門性と安藤・間が持つ技術資産の交点はどこか」を明確にして選考に臨んだ方が、面接での評価が高まります。

建設業の2024年問題・インフラ老朽化対応・国土強靱化投資・洋上風力などの新規需要という業界環境を踏まえれば、技術系ゼネコン転職の選択肢として安藤・間は今後ますます注目度が上がると予測されます。「技術で社会インフラを支えるプロフェッショナル」を志す方にとって、国内屈指の施工環境と公正な技術評価が得られる転職先として、真剣に検討する価値があります。


参照した主な情報源

  • 株式会社安藤・間 公式サイト(ad-hzm.co.jp)
  • 株式会社安藤・間 IR情報・有価証券報告書(ad-hzm.co.jp/ir/)
  • 安藤・間 統合報告書・中期経営計画
  • JFEホールディングス グループ情報(jfe-holdings.co.jp)
  • 東証適時開示情報(証券コード:1719)
  • OpenWork 安藤・間 社員口コミ(openwork.jp)
  • 国土交通省 建設業の働き方改革・2024年問題関連資料
  • IRバンク 安藤・間業績データ(irbank.net)
  • 日本経済新聞 建設業界動向
  • 建設通信新聞 業界情報