株式会社ファンペップは、大阪大学大学院薬学研究科の機能性ペプチド研究グループが生み出した技術を事業化した、創薬系バイオベンチャーです。「抗体誘導ペプチド(Antibody-Inducing Peptide / AIP)」と呼ばれる独自の創薬モダリティを中核に据え、花粉症・乾癬・皮膚潰瘍・アレルギーなど複数の疾患領域でパイプラインを開発しています。

創薬ベンチャーとして典型的なパイプライン先行型のビジネスモデルを採用しており、承認・上市された製品は現時点では存在しません。収益基盤の確立には今後も数年単位の時間が必要な段階にあります。転職先として魅力を感じている方は、この構造的な特性をまず理解した上で、自身のキャリアビジョンと照合することをお勧めします。

上場(2020年12月・東証グロース市場)以降も研究開発投資を拡大しており、2025年12月期の研究開発費は約13億円に達しています。少人数で高度な専門性を持つ研究者・薬事・臨床開発職が中心となり、アカデミア出身者と製薬業界経験者が混在する独特の組織文化を形成しています。

企業概要

項目内容
正式社名株式会社ファンペップ
英語表記FunPep Co., Ltd.
証券コード4881(東証グロース市場)
設立2013年頃(大阪大学発スピンオフ)
代表者代表取締役社長 三好稔美
本社大阪府(大阪大学周辺拠点)
資本金非開示(上場時情報参照)
従業員数15名程度(単体、2025年12月期時点)
上場区分東証グロース市場
売上高314千円(2025年12月期・事業収益)
営業損失約16億5,000万円(2025年12月期)
平均年収約1,006万円(推計)
平均年齢47.6歳
平均勤続年数6.0年
事業内容医薬品等の研究開発(抗体誘導ペプチドを中心とした創薬事業)

ファンペップの財務状況を正確に理解することは、転職検討において特に重要です。事業収益は実質ゼロに近い一方、研究開発費だけで年間13億円超を費消しており、現在の資金は上場時・増資時に調達した資本金で賄われています。自己資本比率は72.7%と高水準を維持していますが、これは事業が黒字化しているからではなく、外部から調達した資本がまだ残存しているためです。パイプラインが承認・上市されない限り、黒字転換は困難な構造にあります。

主な事業内容

ファンペップの事業は、実質的に一つのコア技術「抗体誘導ペプチド(AIP)」を複数の疾患領域に展開する研究開発活動です。収益は現時点ではほぼ発生しておらず、パイプラインの開発進捗がすべてのステークホルダーにとっての中心的な指標となります。

抗体誘導ペプチド(AIP)の研究開発

AIPとは、体内の免疫システムを刺激して特定の抗体産生を誘導する低分子ペプチドです。抗体医薬品(モノクローナル抗体)は高い治療効果を持つ一方で製造コストが高く、医療費の増大が社会問題となっています。AIPはその代替として、はるかに低コストで合成できる「ペプチドワクチン」的なアプローチで同等の治療効果を狙います。大阪大学の基礎研究から発展した独自技術であり、特許ポートフォリオによって競合他社との差別化が図られています。

花粉症治療薬パイプライン(FPP004X)

IgEを標的とする抗体誘導ペプチドで、花粉症を主な対象疾患とします。2025年3月に第Ⅰ相臨床試験を開始し、目標被験者数の組み入れを完了した段階にあります(2026年時点)。花粉症は患者数が非常に多い大型市場であり、既存薬(抗ヒスタミン薬・舌下免疫療法薬など)との差別化がポイントになります。根治または長期寛解を目指すコンセプトは魅力的ですが、安全性・有効性の第Ⅱ相以降での証明が課題です。

乾癬・強直性脊椎炎治療薬パイプライン(FPP003)

IL-17Aを標的とする品目で、乾癬・強直性脊椎炎を適応疾患として第Ⅱa相試験段階にあります。IL-17A領域には既に海外大手製薬の抗体医薬品が承認されており、ファンペップのAIPが低コスト・投与利便性などで優位性を示せるかが競合上の焦点です。

皮膚潰瘍治療薬パイプライン(SR-0379)

第Ⅲ相試験を実施中のパイプラインで、承認に最も近い段階にあります。皮膚潰瘍(難治性創傷)は医療現場でのアンメットニーズが高く、市場規模は限定的ですが薬価設定次第では収益貢献が見込まれます。第Ⅲ相の結果は会社の資金状況・株価に直接影響するため、社内でも特に注目度の高いプロジェクトです。

株式会社ファンペップの強み

強み1. 大阪大学との産学連携による技術的独自性

ファンペップの最大の強みは、大阪大学大学院薬学研究科との深い連携関係に根差した技術基盤です。創業来の知的財産ポートフォリオは、AIP技術の核心部分をカバーしており、競合他社が容易に模倣できる領域ではありません。アカデミアとの継続的な共同研究により、基礎科学のブレークスルーを迅速に事業化できる体制が整っています。転職者にとっては、アカデミアとインダストリーの接点で先端研究に携われるという希少な機会を意味します。

強み2. 新モダリティへの先行投資ポジション

AIPは世界的に見ても新しいモダリティであり、ファンペップはこの分野で先行している数少ない企業の一つです。製薬業界ではモダリティの優劣が将来の競争力を決定づけることが多く、AIPが臨床で有効性を示せば、企業価値の大幅な向上が期待されます。「新しい武器を最初に持つ」という創薬ベンチャー特有の興奮を、キャリアの早い段階で経験できる環境です。

強み3. 複数疾患領域への展開による分散効果

単一パイプラインに依存するベンチャーと異なり、ファンペップは花粉症・乾癬・皮膚潰瘍・IL-23標的(FPP005、前臨床)と複数の疾患領域でパイプラインを保有しています。一つの品目が開発失敗に至っても、他のパイプラインが継続できるポートフォリオ構造は、事業リスクの一定の分散として機能します。

強み4. 東証グロース上場による資金調達基盤

2020年12月の上場により、必要に応じた増資が可能な体制が整っています。未上場ベンチャーと比較して、資金調達の選択肢が広く、財務の透明性も高いことが特徴です。IR情報の継続的な開示により、社外からも会社の状況を把握しやすく、転職検討者が意思決定する際の情報が入手しやすい環境といえます。

強み5. 少数精鋭による高い専門性と意思決定の速さ

従業員15名程度という規模は、大手製薬会社では実現しにくい「一人が複数の機能を担う」広い職責と、経営層と現場の距離が近い意思決定の速さを生み出しています。研究から薬事・IR・経営企画まで、多様な業務経験を積める点は、将来的にバイオベンチャーのマネジメント層を目指す人材にとって価値のある環境です。

株式会社ファンペップの年収事情

職種別の想定年収レンジ

職種想定年収レンジ
研究員(博士・若手)400〜600万円程度
シニア研究員・主任研究員700〜900万円程度
臨床開発(CRA・CDM)600〜850万円程度
薬事(レギュラトリー)700〜950万円程度
研究管理・プロジェクトマネジャー800〜1,100万円程度
経営企画・IR800〜1,200万円程度

※上記はすべて推計であり、公式開示情報ではありません。平均年収1,006万円は全従業員の平均値であり、シニア層の比率が高いことを反映しています。

給与制度の特徴

ファンペップのような小規模バイオベンチャーでは、給与の柔軟性が大手に比べて高い傾向があります。個人の専門性・市場価値に応じたオファー提示が行われるケースが多く、経験・資格・論文実績などに基づく個別交渉の余地があります。一方で、成果連動型の変動給(ストックオプション等)がベースの一部を構成する場合もあり、パイプライン成功時のアップサイドと失敗時のリスクが給与にも反映されることがあります。

年収を見る際の注意点

  • 平均年収1,006万円は、シニア研究者や元大手製薬の管理職経験者が多数を占めることで引き上げられた数字である
  • 第二新卒・若手ポジションのオファーは平均を大幅に下回る可能性が高い
  • ストックオプションが付与される場合、パイプライン失敗時には無価値になるリスクを考慮する必要がある
  • 創薬ベンチャーの財務悪化時に給与水準の見直しが行われるリスクも排除できない
  • 賞与の有無・水準については公式情報に乏しく、個別に確認することを推奨する

株式会社ファンペップの働き方・福利厚生

勤務時間・休日

創薬ベンチャーとして、基本的な勤務体系は研究業務のスケジュールに依存する部分が大きく、実験の進捗・臨床試験のフェーズによって繁閑の波があります。フレックスタイム制が導入されている可能性が高く、研究職は自律的な時間管理が求められます。年間休日数は製薬業界標準に準じて120日前後と推定されます。

リモートワーク・フレキシブルな働き方

研究職・実験業務については、実験室への出勤が基本となります。一方、薬事・IR・経営企画などのオフィス業務はリモートワークの適用が可能な環境が整いつつあります。小規模組織のため、個別の事情に応じた柔軟な対応がとられるケースもあります。

主な福利厚生

  • 各種社会保険完備(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)
  • 交通費支給
  • ストックオプション制度(研究者・経営幹部向け)
  • 学会発表・学術論文執筆支援
  • 外部研修・専門資格取得支援
  • 年次有給休暇(法定基準以上)
  • 産前産後・育児休業制度(法定対応)
  • 創薬ベンチャー特有の知的刺激環境(最新論文・学会情報の共有)
  • 大阪大学との共同研究施設利用機会

注意点

創薬ベンチャー特有のリスクとして、経営状況の悪化時にポジションそのものが削減されるリスクがあります。パイプラインの失敗・資金調達困難が生じた場合、雇用の安定性は大手製薬企業や一般事業会社と比較して低くなる可能性があります。安定した雇用を最優先する場合は、このリスクを正確に評価する必要があります。

株式会社ファンペップの社風・カルチャー

一言で表すなら「アカデミアと事業の融合地点」

ファンペップの組織文化を一言で表すなら、「大学の研究室の知的自由度を保ちながら、ビジネスとして薬を世に出す使命感を共有する場」です。従業員の多くが博士号取得者またはアカデミア出身者であり、科学的な議論・文献精査・仮説検証を重視する文化が根づいています。同時に、上場企業としてIR・財務・コンプライアンスを意識した行動も求められる、独特のバランス感覚が必要な環境です。

評価される人物像

  • 科学的な根拠に基づいて判断し、不確実性を許容できる
  • 自律的に課題を設定し、リソースが限られた中でも前進できる
  • チームより個人で動く場面が多いことを前向きに受け止められる
  • パイプラインの成功を自分事として捉え、会社のミッションに共鳴できる
  • アカデミアと製薬インダストリーの橋渡し役を担う意識がある

表面的なイメージと実態の差

「高年収×少人数×先端研究」という表面的な魅力に引かれて入社した場合、実態とのギャップが生じる可能性があります。リソース不足による多機能担当・パイプライン失敗時の心理的負荷・採用ポジション自体の希少性(ほとんどの期間は採用募集がない)など、大手製薬では体験しない現実が待っています。これらを把握した上でジョインできる人材が、長期的に活躍できます。

株式会社ファンペップの転職難易度

難易度:S級(最高難度)

ファンペップへの転職難易度は業界最高水準です。その理由は採用ポジション数の絶対的な少なさにあります。従業員15名という規模では、年間の採用人数は多くても2〜3名程度であり、欠員補充型の採用が中心です。常時募集が行われているわけではなく、タイミングと専門性の合致が条件になります。

また、求められるスペックが高い点も難易度を押し上げています。研究職であれば博士号取得に加え、関連疾患領域での研究実績が問われます。薬事・臨床開発であれば、国内大手製薬での実務経験が事実上の前提条件になるポジションが多いです。

理由1. 採用ポジション数が極めて少ない

15名の組織では、一つのポジションに対して事業全体への影響が大きく、採用の失敗コストが高いため、企業側は慎重な選考を行います。書類選考の通過率は非常に低く、面接機会を得ること自体が困難です。

理由2. 高い専門性要件

ペプチド化学・免疫学・抗体工学など特定の専門知識が求められる研究職では、博士号+国際論文実績が実質的な応募要件になります。一般的な製薬研究職の経験者でも、ファンペップの技術領域と合致しない場合は書類段階で厳しい評価を受けます。

理由3. 募集の不定期性

採用情報が公開されていない期間が長く、タイミングを捉えることが難しいです。転職エージェント・大学のOBネットワーク・学会でのコネクションを活用した情報収集が、実質的な入り口になるケースが多くあります。

株式会社ファンペップに向いている人

タイプ1: バイオベンチャーの醍醐味を求める研究者

大手製薬企業の大きな組織の中で埋もれることに物足りなさを感じ、自分の研究が会社の命運に直結するような環境で挑戦したい研究者に向いています。失敗のリスクを含めてチャレンジを楽しめるメンタリティが前提です。

タイプ2: アカデミアからインダストリーへのキャリアチェンジを目指す博士人材

大学・研究機関でのアカデミアキャリアに区切りをつけ、自分の研究を製品化・社会実装につなげたい博士人材にとって、ファンペップは大手よりもアカデミアに近い文化の中でインダストリーデビューを果たせる環境です。

タイプ3: 創薬の「上流工程」にこだわるキャリア設計者

製品の製造・販売よりも、仮説設定・薬効確認・臨床プランニングなど創薬の上流工程に強い関心を持つ人材に適しています。ファンペップは全工程の上流から中流が主戦場です。

タイプ4: ベンチャーのIPOや資金調達サイクルを経験したい専門職

薬事・IR・経営企画・法務など、スタートアップ特有の資金調達・IR対応・規制当局とのやり取りを経験したい専門職にとって、東証グロース上場ベンチャーは実務経験を積む好機です。

タイプ5: ストックオプションによるアップサイドを受け入れられる人材

パイプラインが成功した場合の企業価値向上に賭け、ストックオプションで報酬の一部を受け取ることに納得感を持てる人材に向いています。固定報酬の安定性よりも、成功時の大きなリターンに魅力を感じるタイプです。

株式会社ファンペップに向いていない人

批判ではなく、ミスマッチを防ぐ目的で整理します。以下のタイプの方は、入社後に大きなギャップを感じる可能性があります。

  • タイプ:安定志向・長期雇用を最優先する人 / パイプライン失敗・資金枯渇リスクが雇用の安定性に直結する環境のため、安定重視の方には不向きです。
  • タイプ:早期に昇進・マネジメント経験を積みたい人 / 15名の組織ではマネジメント層のポジション自体が存在しないか、ごく少数です。
  • タイプ:定型業務や明確なロール分担を好む人 / 小規模組織では一人が複数の機能を担当することが常態であり、役割が曖昧になりがちです。
  • タイプ:製品の売上・顧客との直接関係に仕事の意義を見出す人 / 現段階では承認済み製品がなく、営業・マーケティング・顧客対応といった業務はほぼ存在しません。
  • タイプ:給与の安定的な上昇を求める人 / 業績連動の制約がある中で、体系的な昇給制度の整備は大手に劣ります。

株式会社ファンペップの選考対策

選考1. 自社パイプラインへの深い理解を示す

書類・面接を問わず、ファンペップの開発パイプラインに対する具体的な理解は必須です。FPP004X・FPP003・SR-0379の現在の開発段階・競合環境・技術的課題を自分の言葉で語れることが、最低限の準備として求められます。「創薬ベンチャーで働きたい」という一般論ではなく、「なぜファンペップのAIPという技術に関わりたいのか」を具体的に語れる準備をしてください。

選考2. 科学的根拠に基づく論理的コミュニケーション

研究者文化が強い組織のため、面接官は候補者の科学的な思考プロセスを重視します。過去の研究実績・薬事対応・臨床開発経験を語る際は、「何を仮説として立て・どのように検証し・何が分かったか」という論理構造で伝えることが評価を高めます。

選考3. 不確実性との向き合い方を具体的に伝える

「これまでに想定外の失敗・困難に直面し、どのように対処したか」を問う質問に対する準備が重要です。創薬ベンチャーでは実験の失敗・試験結果の予期せぬ転換が日常であり、それに耐えて前進できる精神的耐性が評価対象になります。

選考4. 小規模組織での多機能担当経験をアピールする

前職でのプロジェクトマネジメント・部署横断業務・社内外調整役の経験は、15名規模の組織では特に評価されます。大手企業での専門性に加え、「幅を持って動ける」側面を具体的なエピソードで示してください。

選考5. 長期コミットメントの意思を明確に伝える

創薬ベンチャーは一つのパイプラインに数年単位でコミットするため、短期でのキャリアアップ目的の転職と捉えられると選考が不利になります。「5年・10年のスパンでこの会社の薬を世に出すことに参加したい」という長期的な意思を伝えることが重要です。

選考6. 書類・ポートフォリオの完成度を高める

採用機会が少なく競争率が高いため、書類選考の質が入り口を決めます。研究職であれば論文リスト・学会発表歴・特許情報を整理し、薬事・臨床開発であれば担当品目の一覧と役割を具体的に記載した書類を準備することが選考通過率を高めます。

株式会社ファンペップへの転職で評価されやすい経験

  • ペプチド合成・修飾・評価に関する実験経験(博士課程含む)
  • 免疫学・抗体工学・ワクチン学分野での研究実績(論文・学会発表)
  • 国際学術誌への査読付き論文執筆・共著経験
  • 大手製薬企業での薬事申請(承認申請・治験届等)の実務担当
  • 第Ⅰ〜Ⅲ相臨床試験のモニタリング・データ管理・統計解析経験
  • 規制当局(PMDA等)との事前面談・照会対応経験
  • スタートアップ・ベンチャーでのプロジェクト推進経験
  • 大学・研究機関との産学連携プロジェクトの推進経験
  • アレルギー疾患・皮膚科・血液内科領域でのメディカルアフェアーズ経験
  • 東証上場バイオベンチャーでのIR・開示対応経験
  • 複数の業務を兼務した小規模組織での実務経験
  • 英語論文の読解・作成・学会発表(国際学会での口頭発表は特に有利)

特に評価されやすいのは、ペプチド・ワクチン・免疫制御の領域で独自の研究実績を持ち、かつ大手製薬または医療機器企業での薬事・臨床開発実務を経験した人材です。アカデミアの専門性とインダストリーの実務経験を両方持つ「ブリッジ人材」は、同社規模の組織では極めて稀少な存在として高く評価されます。

転職を検討する前に確認したいこと

同社への転職を検討する際は、求人情報だけで判断せず、次の観点を自分なりに整理しておくことをおすすめします。特に成長フェーズや研究開発フェーズの企業では、事業の段階によって求められる人材像や働き方が大きく変わるためです。

  • 直近の決算・IR資料で、売上や損益、手元資金の状況がどのフェーズにあるかを把握する
  • 自分が担当する予定の職種やチームが、事業のどこに位置づけられるのかを確認する
  • 入社後に伸ばせるスキルと、自身の中長期のキャリアプランが重なっているかを見極める
  • 給与・評価制度の設計思想や、成長段階ならではの働き方への納得感を確認する
  • 面接やカジュアル面談を通じて、経営陣や現場メンバーの価値観に共感できるかを確かめる
  • ストックオプションや業績連動賞与など、フェーズ特有の報酬設計の有無と条件を確認する

こうした点を事前に整理しておくことで、入社後のミスマッチを防ぎ、長く活躍できる可能性が高まります。

本記事とあわせて公式サイトやIR資料の最新情報を確認し、ご自身のキャリアプランに照らして総合的に判断してください。

まとめ

株式会社ファンペップは、大阪大学発の技術から生まれた「抗体誘導ペプチド」という新モダリティで、花粉症・乾癬・皮膚潰瘍などの疾患領域に挑戦する創薬バイオベンチャーです。東証グロース市場への上場を果たし、複数のパイプラインが臨床試験フェーズに到達している点は、同規模のベンチャーとしての進捗度を評価できます。

一方で、現時点では事業収益がほぼゼロであり、営業損失が年間16億円超に達するパイプライン依存の財務構造は、転職先として選ぶ際に冷静に向き合うべき事実です。従業員15名の少数精鋭組織であることは、広い職責と直接的な事業貢献の機会をもたらしますが、同時に採用ポジション数の少なさと雇用の安定性という課題とも表裏一体です。

転職を検討する際は、「自分がバイオベンチャーの不確実性と向き合い、それでも科学で社会に貢献したい」という強い動機があるかを、まず自問してください。その答えが「イエス」であれば、ファンペップは先端の研究環境で大きなチャレンジを経験できる数少ない機会の一つです。年収・安定性・肩書よりも、科学的使命感を軸にキャリアを設計している方に、特に推薦できる選択肢です。

ファンペップへの転職を具体的に検討している方は、当メディアのキャリアコンサルタントへの相談もご活用ください。バイオベンチャー特有の選考プロセスや書類作成の支援を提供しています。